8話
エアーフレームテントの中でエアーベッドを膨らませて、ワクワクとテーブル、ライト、キャンプ道具、小物をセットしている僕の腹がぐうっと鳴る。そういやここについてからご飯を食べていないと、外を見れば夕方になっていた。
「お腹が空いたなぁ」
僕はアイテムボックスを探り、転生前に買った食料品を確認するため取り出す。出てきたのは安いときに箱買いしたカップラーメン十二個入りが三箱、二合ずつ袋に入ったキャンプ用の米が十号分と家用の米五合。パスタ、うどん、蕎麦の乾麺。
――まだまだある。
焼き鳥、ザバの缶詰、道の駅に寄って買ったご当地レトルトのカレー、パスタソース各種、粉状のつゆ、醤油、砂糖などの調味料、粉末だし、万能調味料、小麦粉と。
トマト、キャベツなどの野菜。
(キャンプではもちろん、家でも自炊していたから結構あるなぁ)
卵、チーズ、マヨネーズ、ソース、味噌、カレー粉、鶏肉、豚肉、漬けおきした肉、冷凍食品……家の冷蔵庫に入っていた、たくさんの食料が入っていた。
(アイテムボックスの中だと、腐らないから完全だし。ざっと見て一年くらいはあるな……だけど、食べてしまったら買う場所もない異世界だ、これっきりになるものばかりだな)
腹が減ったと、カップラーメンのダンボールを一つ取り箱を開けた。中身は大盛りの醤油ラーメンがはいっている。それを一つ取り、エアーフレームテントから外に出た。
⭐︎
夕方の空気は少しひんやりして、日が沈みかけている。
あたりは焚き火台の焚き火が照らして、異世界なのに何処かのキャンプ場でキャンプしている気になる。
「そうだ、ランタンにも火を灯して、お湯を沸かしてラーメンを食べよう」
テーブルにカップラーメンを置き、ヤカンに水魔法で水を入れて焚き火にかけ、その前に座って。僕はカップラーメンの蓋を開けて、お湯が沸くのを待った。