4話
両親、兄妹の気持ちを知らず僕は魔法の箒で空を飛び、やって来た辺境の地についた。僕は父上からもらった屋敷を見てニンマリする。
「今日から、ここが俺の家かぁ……まっ予想はしていたが、手入れがしていなくて幽霊屋敷、廃墟のようにボロボロ。でも、屋敷の裏に温室もあり、この屋敷を自分好みに出来るのはやりがいがある」
広い屋敷の手入れが行き届いていない、庭の空いた土地を魔法で畑にして。客間の一部屋をキャンプ道具置き場、ベッドがなければ、エアーマットと寝袋をひいて寝ればいい。
「うおっ。やりがいがありがいすぎて、楽しくなってきた!」
父上にもらった鍵で玄関を開け屋敷の中に入り驚く、屋敷の外はボロボロだけど中の壁にヒビ痛みもなく、それほど悪くない。入ったすぐの広い階段、壁にかかる絵画、直せば使えそうなインテリアがそのまま置かれていた。
(部屋の中はどうだろう? おお、これはラッキー! 家具も直せば使えるし、売れるだろう)
僕はウキウキと部屋を見て周り、使えそうな家具、直せそうな家具、装飾品、絵画、インテリアを見つけた。
「なかなか良いものが残っているな。使うものは残して、後は直したり綺麗にしてお金に困ったら売ろう」
しばらくは大丈夫だし、家具を直すのは魔法を使えば簡単に直せる。今日は下の客間一つを綺麗にしようと。僕は魔法で客間を綺麗にしてアイテムボックスをひらき、家で使っていたスチールのラックを取り出して、大好きなキャンプ道具を並べる。
⭐︎
追放され、父上にもらった辺境地の屋敷。
その屋敷の客間で一つ一つ手に取り、スチールラックにキャンプ道具たちを並べている。
「うはっ、楽しい! おお、久しぶりのキャンプ道具たち~」
綺麗に並べた、キャンプ道具を眺める。
これは初めての給料で買ったメスティンとラーメンクッカー、オイルランタン、シングルバーナー、テーブル……どれも大切な道具だ。
――何度もキャンプに行って使用したから、焚き火のスズ汚れが落ちなくなったんだよなぁ。まぁそれも、この道具たちの味だけど。