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50 魔法を学ぼう

 「…つまり…私が出しゃばったせいで…殿下を危ない目に…」

 結局は私が後先考えずにやったことが…この結末を呼んだ…自己嫌悪もここまでくると、感情の置き場すら無くしてしまうのね。

 「私が…エルフ島などに近づかず、死の運命を受け入れていれば、すべて順調に事が運んだ…と言う事ですね…は、はは…」

 これはきっと罰だ。

 おこがましくも、二度目の生を生き長らえようとした私への罰だ。


 「愛し子よ…そなたと会えたことは、きっと我らの王にとって幸せなことだ」

 先まで黙っていた木の聖獣が口を開いた。

 「我らと愛し子は、契約を交わさずとも、互いの存在と感じ取れる、それが聖獣と愛し子の絆だ」

 「そなたの母…我の愛し子と会えずに、彼女を亡くしてしまった苦しみは…まるで魂の片割れを切り取られたようだ」


 「…母のことを、ご存知でしたか…?」


 「あ…会えずとも、彼女の誕生、彼女が生きている事実、そして彼女が契約を交わせずに亡くなってしまったこと、すべて感じ取っていた」

 「だから、王の愛し子よ、そなたがこの場にたどり着けたことは、我らの王にとってこの上ない幸運だったに違いない」


 「でも…私がこの場に留まってはならないでしょう?」


 「ああ、そなたがここにいれば、きっとフェルナンはそなたの魔力を無理やり我がものにしようとする」

 「そなたは逃げなければならない」


 「しかし…どうやって…」

 あのフェルナン大神官の目を欺けるとは思えないし、況してや正面から戦えば尚更無理があるだろう…


「セレスタンから兵が来るだろう、そなたと王子の連れ去りを報告する兵は既に出発しておる」

「フェルナンは一度大量に魔力を使うと、完全に回復するまで1ヶ月はかかる」

「その間、そなたは我らと不完全な契約を交わすことで、我らから魔法の使い方を学ぼう」


「私も…魔法を使えるのですか?」

今まで魔力測定だけでも発作を起こしてきたため、些か自分に魔法を使えるイメージが湧かない。


「ああ、我らの王がこの島にいる以上、契約を交わさなくても、そなたの魔力は安定する」

「だが、魔法を短期間に習得するのは至難の業、フェルナンが6種類の魔法を全て習得するまで、10数年の年月がかかった」

「せめて、この鎖と檻を切り落とす風魔法だけでも、この1ヶ月で使えるようになってもらわねば」

「そしてセレスタンからの兵が攻め入れた隙をみて、ここから逃げなさい」


「……」

殿下…私のせいで殿下を亡くしたのに…今更自分だけ逃げるなんて虫が良すぎる…

でも、もし私が逃げなければ、聖獣たちはこのまま苦しい輪廻に囚われる…

「…わかりました…では、私に、魔法を教えてください」

前話の続きだけど、話のきり的に今日は短めです(o_ _)o

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