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異世界温泉狂旅日記  作者: 高岡トナミ
5/14

単純ユモリーン泉(中)

 そうだ、風呂なら鏡がないかと探せば随分と小さな鏡だが1枚だけ壁に設置してあった。


 ようやくユマルの顔をまじまじと見られる機会だと見てみれば、精霊泉の水面で確認していた通り髪と髭で覆われた顔面だ。


 正直人相がわかるほど肌の面積が広くない。でもどことなく面影がある気もする。いやないな。鼻が強い。


 どう見ても記憶にある死にそうな顔をした限界サラリーマンではない。鼻の存在感がすごい。マジドワーフ。


 体つきは落ち着いてみてみると、がっちりしているもののムキムキマッチョマン、とまでは言わない気もする。背が成人男性並みのドワーフ。


 しかしまあ下っ腹ばかりでてきた不健康な自分の体に比べればなんと健康的なことか。


 首から下の体毛は濃くなかった。良かった。でもこいつなんか妙なところに毛が生えてるな。乳首やばいよ。


 そして振り向いた瞬間衝撃を受けた。


 見なかったことにしたい気分と何度も見てしまう正直な俺の体で鏡の前でくるくる回っていた。


 がっちりした中背のドワーフが鏡の前でくるくる回っていた。



 背中に入れ墨がある。あった。良く分からんがロゴマークっぽくてクソださい。やめてくれ。



 馬鹿野郎ユマルこの野郎!


 入れ墨がある人間は温泉でも銭湯でもお断りされるんだぞ馬鹿野郎ォ!



 どうしよう。どうするんだこれ。かなり混乱している。だから風呂に入らなかったのか!?


 くそ、かなり納得した! そりゃそうだわ! ルール守ってるな! そこは偉いけどそもそも入れ墨入れるなこの野郎!


 なんてこった、どうしよう。



「なにをしてるんだ?」



 手を背中に回しながらくるくる回っている俺に声がかかった。


 かかってしまった。


 タオルと石鹸らしきものをもったイルの爺さんが俺を見ていた。


 湯気が立ち込めている。これが温泉の醍醐味。実は温泉は肌からよりこうして湯気を吸ったり飲んだりした方が吸収効率が良い。


 大きく深呼吸して気持ちを落ち着けよう。俺は温泉の目の前にいる。目の前まで来たが入れない。



「すみません」


「君、その背中」


「すみません」



 謝るしかできない。ちくしょう、ここまできて温泉につかれないとは。


 拷問だよ。俺は風呂場でのルールは守りたいのだ。かくなる上はやはり公衆浴場ではない温泉か貸し切り温泉を探すしかない。ヤーさんも基本的にはそうしている。



「道理で風呂に入らんわけだよ」


「まことにごめんなさい」



 仕方ない。出るしかない。あのごみのような服を着るしかないのか。


 Tシャツとか売ってないかな。あとかなり強いカミソリかはさみだ。この髪と髭とおさらばしたい。見てるとかゆい。「すぐ出ます」と言いながらとぼとぼと歩きだすと止められた。



「いや、構わん。湯はすべてを受け入れる」



 なんと有り難いお言葉だろう。俺はまじまじと爺さんの顔を見た。ここは入れ墨を入れててもいい銭湯なんだろうか。


 昔からある銭湯は割とそういうのが多いと聞くが。子供のころに連れていかれた銭湯でも割と見かけた気がする。



「でも入れ墨が」


「まあ気にする者もいるが、幸いこの村では君以外にドワーフはおらん。君が高貴な血筋だと気づかれることもないだろうよ」


「えっ?」


「えっ?」



 なんていったこの爺さん。



「高貴な血筋」


「うん? うん。その背中の入れ墨、確かドワーフの中ではお偉いさん達だけ入れられるもののはずだが」


「えっ」


「えっじゃなくて。違ったかな――いや、違わんと思うよ?」



 思うよと言いながら自信なさげじゃないか爺さん。っていうか俺はやはりドワーフ確定なのか。そりゃそうか。


 だって自分自身でも身長以外は完全にドワーフでしかない。ワケアリなのかユマル。そうなのか。なんとかいえ。


 無駄に設定を増やすな俺の夢。起きた時気になるだろ。



「まあともかく、事情は深く聞かんよ。ここにタオルと石鹸を置いていくから使いなさいね」


「あ、どうも。あ、金は」


「後でいいよそりゃ。絶対使いなさいね」



 そういって爺さんは仕事に戻っていった。入れ墨自体はOKなのか? 店主がスルーなのだからいいのだろう。良かった。


 若干複雑な心境ではあるが温泉に入れる。


 今の俺ことユマルがドワーフのお偉いさん疑惑が出たが、そんなことより温泉の方が大事だ。


 早速石鹸を使おうとみると、透き通っていた。昔ながらの白い石鹸を想像していたが意外だな。


 手でこすり合わせるとちゃんと泡立ち始める。頭頂部から洗ってみると全く効果がなかった。ダメだこりゃ、相当馴染ませなければまるで勝てる気がしない。


 ゴワゴワでカピカピでモジャモジャ、強靭な髪質で何年洗ってないのか分からない。過去最強の敵だ。



 直接石鹸を髪にこすりつけ、掌でなでつけて馴染ませ、お湯を被る。


 泡立たない。濡れない。消せない。泡立たない。この野郎。


 3度、4度と繰り返し5度目にしてようやく泡が出てきた。いらだちはない。ちょっとだけだ。


 動作を繰り返すたびに痒さが消えていく。気がする。いける。


 頭頂部からおでこ、そこから側面へ。徐々に徐々に石鹸で汚れをこそぎ落としていく。


 痛いくらい力を入れるくらいでちょうどいい。


 髭まで下りてくるころには掌の中の石鹸は半分ほどに減っていた。少し息が上がり、湯気に充てられてもあるが汗ばんできている。


 しかし俺の心は平穏を取り戻しつつあった。


 いいさ。3トーくらい。1トーが1000円くらいであったとしても全然惜しくない。1万円くらいだったらちょっとつらいがそれでも我が身の清潔さには代えがたい。


 風呂は素晴らしい。これからユマルは日に3度風呂に入る男となるのだ。素晴らしい。


 心の余裕が出てきたせいか、ふとお湯を使いすぎたことに気付いた。いくら一人で入るには広いとはいえ、かなりの量を掬って使った。


 心配になって湯舟を見てみると意外と減っていなかった。そういえば湯船からは絶えずお湯がこぼれ続けている。


 浴場の隅には四方の内一方だけ排水穴があり、そこへ流れていくよう傾斜と溝が作られていた。


 十分な湯量があるようだ。そういうことであれば一安心。マナー違反とまでは言われないだろう。



 重たかったもじゃ髪ともじゃ髭も気持ち軽くなってきた。乾かせば随分と違うのではなかろうか。


 次は体だ。こちらはこするたびに本当に感覚が違ってくる。なんなら石鹸を使わずとも手でこするたびに黒い垢が出てくる。


 無限に出てくるんじゃないだろうか。本当に汚い。勘弁してほしい。


 何か恐怖を感じた俺はひとまず石鹸を置いて手で自分の体をこすり続けた。手のひらどうし。出てくる。



「うわあ」



 手のひらだけでもすごい量が出てくる。きったな!! あかすりをくれ。見てるとかゆくなってくる。助けて温泉様。ユモリン様か。助けて。


 手の甲。出てくる。指。ここも出てくる。手首からひじ。言うまでもない。肩にかけて。なんならこよりのようなものがいくつもできた。やめてくれ。助けてくれ。


 片手側だけでこのありさまか。試しにユマルのそれなりに厚い胸板をこすってみた。当然のようにいくつも黒い塊が生まれる。消え去れ。どんだけだよ。


 これは長期戦だ。


 風呂を目の前にしてまさか自分の体が壁として立ちはだかるとは。もう結構時間は使った気がする。


 待てよ。こいつこれだけ体が汚れても何も思わないということは歯も磨いていないタイプじゃないだろうな?


 そう気づいて思わず指で歯を触った。触った。しまった。



 異様なぬるつきを感じた。



 背筋がぞわっとした。やめた。考えない。歯ブラシをくれ。



「歯ブラシをくれえー!!」



 叫んでみた。思わず叫んでしまった。いやもう我慢ならない。待てない。タオルでいい。


 かなり窮屈だが指をくるむようにしてタオルを巻き付け歯の表面をこする。ひたすらこする。心の平穏は去った。今は戦いの時。



「はがっ」



 歯の裏側をこすろうと口を開けすぎて顎を攣った。痛い。


 ユマルめ! おのれユマルめ!! 入れ墨があるから風呂に入れないというのはまだ分かった。許せないが分かる。


 歯は磨け! 虫歯にならないタイプか? 今日は面倒くさいからパスとかそういう1晩2晩のレベルじゃないぞこのぬるつきは!!


 全国からオタクたちが集まる大規模な即売会でもこいつほど汚い男はいないのではなかろうか? やばいぞお前! ヤバいって!!


 いかん、今は俺だ。俺なのだ。俺自身はカッコよくとまではいかずとも汚くないおじさんを目指したいのだ。



「大丈夫かー!」



 全裸で口にタオルを詰め込んだまま俺は入ってきた老人を見た。老人は黙った。


 さっきの歯ブラシが欲しくて迸った俺の魂の叫びが聞こえたのだろうな、と俺は考えたが傍から見ると全裸でタオルを食べようとしているホームレスに見えるのかもしれない。



「大丈夫です」


「そうは見えないが」


「大丈夫です」


「腹が減ってるのなら簡単なモノであれば用意するが……」


「大丈夫です」


「うーん……」



 納得はしてないんだろうが納得させた。良くないがよし。どうせ夢だ。俺の恥ではない。



「歯ブラシあります?」


「カミソリとセットで2トー」


「ください」


「うん……もうそろそろあがらんと死ぬぞ本当に」



 爺さんを見送る俺の精神はほとんど死んでいる。大丈夫です。カミソリもついてくるのか。良し。折角洗ったばかりだがこのもじゃん坊のホームレス・スタイルとはおさらばだ。


 あの口調から言うとぼちぼち1時間経つのだろうか。体を洗うだけで1時間経ってしまった。しかし死ぬ死ぬと大げさな。最近ぽっくり倒れてしまったじい様ばあ様でもいるのだろうか。


 じじばば達はやたら熱い湯を好むからな。今湯を浴びてる限りではそこまでの熱さは感じないんだが。気を付けます。そもそもまだ湯船に入れていないのだけれども。


 歯ブラシとカミソリセットを持ってきてくれる雰囲気だったので一旦歯を忘れて体を洗うのを再開。こっちは肌をこすれる分、石鹸が普通に泡立ってくれる。


 体つきを見てもいまいち年齢も把握できないがまあやはり若くはないが年老いてもいない。30代、限界サラリーマンをやっている俺とそう変わらない年齢に感じる。


 あっこいつおしりにまで毛が生えている。勘弁してくれ。剃れるのか? そこにカミソリを入れるのは怖いぞ。他人にやってもらうのも嫌だが。



 「ユマルめ……」



 今まで心の中で毒づいていたが一人と言うこともありとうとう声に出してしまった。ケツ毛が限界だった。


 別にそれが原因ではなかろうが、ごぼっ、と一瞬だけ湯の量が変わった。ほら見ろ、湯の吹き出し口の女神様もケツ毛はさすがにNGだとおっしゃっておられる。


 イケメンでも辛いのではないだろうか。女神さまじゃない、精霊様か。いずれにせよ女性っぽい。ユモリンって名前で男だったらちょっとアレだしな。


 いやそれいったらティソーーだったか? とかクァザ様だとかセンプウキ様とか性別がどっちか全然分からないけど。


 そもそも性別とかあるのだろうか。センプウキ様に至ってはどれだけ想像しても90度を往復して羽を回している姿しか思い浮かばない。



「はい、歯ブラシとカミソリ」


「ありがとうございます」


「カミソリは使わんだろうから1トーで引き取っても良いよ」


「えっなんで」


「えっ」



 使わんわけがないだろう。なんで虚を突かれたような顔をしているんだこの爺さんは。この一体と化した髭が見えないのか? 立派すぎて惜しいのか? くれてやるぞ。



「君、まさか髭を剃るのか」


「そのつもりですが」


「えっ」



 何が理解できなくてそんなに驚くんだ。あっ、あれか。この夢の中では外国の一部とか戦乱の時代みたいに髭のない男は男ではない的な風習なのか?


 髭イコール男らしさの象徴と言うならユマルがこれほど凶悪な髭を生やしてしまった理由も理解できる。納得は出来ない。髭、剃るべし。ソルベシヒゲ。



「ドワーフ的に大丈夫なのかそれ」


「大丈夫です」


「大丈夫なのか……」



 ドワーフ的にまずい行為なのだろうか。ドワーフ族が髭イコール男の風習なのか。知らんし。少なくとも俺の魂はドワーフじゃねーし。


 もっと格好いい髭ならともかくこんな汚さの塊はノーセンキューだよこんちくしょう。虫でも湧いたらどうする。なんなら髪も切るわ。ほどほどの長さでいいんだよこんなもん。


 ハゲはイヤだ。



 汚髭に対する怒りとおハゲに対しての恐怖を感じている俺に「流石にその量を切るなら自分で持ち帰りなさいよ」と有難いお言葉を残して老人はまた仕事に戻っていった。


 たしかにこんなもんを流すのは気が引ける。というかまず間違いなく詰まる。あのボロ布と一緒に捨てよう。しまった。全裸の俺が出来上がってしまう。


 風呂に入って上がって全裸のまま村を闊歩して捕まる輝かしい未来がある。ヤバい。



 いい。一旦風呂に使って考えよう。俺は本日何度目になるか分からない無を考えながらなんとかゴミと言う名の元、服らしき布を広げてから髭との戦闘を開始。


 もはやどこから手を付けたらいいのか分からないので適当にバスバスと斬っていく。まあかつてないレベルとはいえ髭は髭なので想像より弱い。


 ついでに髪も斬っていく。両方足すと量が量なのでそれなりに手強い。またこれで時間を食ってしまう。しかしまあ少しづつ綺麗になっていくのだ。嫌ではない。


 あらかた片付きようやく頬を撫でられるようになった頃、また爺さんが入って来たのかドアの音がした。



「おめぇ……!?」



 爺さんの声ではない。いや、老人の声ではある。イルの爺さんではない老人Bだ。普通の客だろうな。



「ユマルか?」


「そうですが」


「そうですがって、良かったのかそれ、髪までつんつるてんに」



 つんつるてんではない。いやカミソリでガシガシ削るように切ったからそりゃ酷いありさまだろうが今までよりはるかにマシだぞ。


 少なくとも清潔ではあるだろう。



 「ドワーフ的に大丈夫なんかい、それは」



 さっきも聞いたなこのフレーズ。ドワーフってもしかしてそういうのにうるさい面倒な種族なのだろうか。



「ドワーフじゃない」


「いや確かにドワーフにしちゃデカすぎるたあ思うけれど、っておめえさんその入れ墨」


 思い出さないようにしていたのにガンガン触れてくるなこの老人B。各銭湯に一人くらいはいる常連タイプか。



「十六氏族のモンじゃねえか!?」



 なんかまた出てきた。やめろ設定を増やすな。


 と、若干ムっとしてしまったのかじろりと睨みつけてしまったようだ。「いや、すまねえ」と老人Bが謝る。


「しかしまあ訳ありだろうなと思ってたがこりゃ確かに風呂にも入らんわけだな」


 続けるのか老人B。そういうことなら俺も丁寧な喋り方は止めだ。


「この入れ墨がそんなに目立つのか爺さん」


「そりゃ目立つだろ。オレもちょっと入れてるが、流石にドワーフのに、ましてや十六氏族のモンと張り合おうとは思わねエ」


 そういわれてちょっと見ると、着替えを始めた老人の背にはほぼ全面に渡って火を噴く鬼のような立派な入れ墨が描かれていらっしゃった。


 ガチのやつじゃねえか。何がちょっとだ、ヤだよこのジジイ。年の割になかなか鍛えた体も持っておられる。



「いや、そちらのもごりっぱで」



 なんならユマルの背中の入れ墨より面積で言えば広いんだけど。ちょっとってなんだ?


「いやいや、てえしたことはねエ」


 あるんだよ。あんたのは親分クラスだよ。大丈夫かこの銭湯。カタギの人間は絶対嫌だぞこんな空間。いっきにVシネの1シーンになってしまった。


 なんなら俺のロッカーには特にさやにも入ってない斧が無造作に置いてある。しかも虫の血まみれ。スプラッタシーンは展開したくない。



「オレぁエッドスだ。まともに話すのはここが初めてだがよろしくなユマルよ」


 よろしくしたくないんだが。夜露死苦やってるアンちゃんたちに絡まれる方がまだましなんじゃないか。


 ぶっちゃけあの巨大虫達と同等に嫌だ。髪と髭を片付けてようやく湯船につかろうとしていたのにまだこんなのの相手をしなくちゃいけないのか。


「よろしくお願いします」


「なんだァ、おめぇ遣う言葉も変わっちまって。もうちいとぶっきらぼうじゃなかったか?」


「いや――ようやく風呂に入れると思うと心が優しくなって」


 半分本当だ。残りはヤなジジイに絡まれたくないのだ。老人B、もといエッドスはというと冗談だと思ったのか、がははと愉快そうだ。


「年単位は我慢しすぎだろうヨ! オレも風呂ぁ好きだ、確かに優しくもなれるわな。大湯霊様ァ感謝感謝だ」


 声がデカいなこのジジイ。かなりひびく。早く上がってくれ。いやひとっ風呂は浸かってもいいけどさあ。


 うわ、やめろ。わざわざ隣に来てかけ湯をし始めないでくれ。ああ床に直に座って体を洗い始めた。くそ、喋り相手が欲しい奴だこれは。


「ところでユマル、おめぇ随分と長く入ってるが随分と体が強いナ。」


 なんだまた長風呂注意か。みんなやけに気にしてるな。


「まだ湯船につかっちゃいないので」


「あァ、それでかァ」


 割と簡単に納得。これは、そうだろう。なにしろこの村に来てからとしても三年も風呂に入っていない恐怖のホームレスだ。


 鼻以外は一時間以上かけてようやくなんとか湯船に入れるところまで持ってきたところだ。


「随分とみんな長風呂を注意するけれど、死人でも出たんですか」


「そりゃア命知らずなバカな若いのが毎年何人も死ぬからな」


「えっ」


「おっ?」



 なんてこった普通に死んでるのか。しかも若いの? 命知らずってなんだ。リアル熱湯チャレンジでも流行ったのか。



「この風呂で?」


「いやァ流石にここの風呂じゃあないが」


 そうだよな。ここの湯温なら出たり入ったりしてれば二~三時間はいけそうだ。でもまあ流石にそれだけ長風呂するなら露天は欲しいな。


「ここなら3時間くらいいけそうだし、そうですよね」



 そういった瞬間、エッドスの表情が変わった。



「死にてえのかァ、ユマル?」


「えっ」



……えっ?

実際に新潟は奥湯沢、日本三大目の温泉として知られる貝掛温泉など。

ぬる湯で1~2時間ゆっくりと入ることをすすめている温泉も各所に存在しています。

とはいえ温泉の適切な時間は一人一人違うもの。自分に合ったスタイルで温泉を楽しみましょう。

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