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情報収集の為一度ログアウト

「疲れたぁぁぁ」


 ホブウルフの討伐を確認できると、俺はその場に背中から倒れた。


「お疲れ様」


 倒れている俺のところにやってくると、ソーネクが珍しく素直に労いの言葉をかけてきた。

 俺に向かって伸ばしている手を取ると引っ張られて上半身を起こした。


「マジで疲れたわ」

「今回はだいぶ負担掛けた自覚はあるよ。でもあれが今の俺達が勝てる最も可能性のある立ち回りだったから」

「それはわかってるよ。わかってるから引き受けわけだし。それにしても最後よくわかったな」

「そりゃ長年一緒にやってるからな。ただまぁ最後とどめの魔法を打つとは思ったけど、まさかあれを打つとは思わなかったよ。ポーション片手に距離を取ってる姿を見たときは冷や汗を感じたぜ」

「だって下手な魔法打って倒せなかったら嫌じゃん。ちゃんと考慮してなるべく風圧がそっちに行かないよう角度調整して打ったんだから」


 その後お互いを軽く褒めつつ体を休めて、少し元気が戻ったところで立ち上がった。


「さて、そろそろ報酬見に行きますか」


 ダンジョンではボス戦を攻略すると奥の報酬部屋が開くようになっている。

 ダンジョン報酬では木、銅、銀、金、プラチナの5種類の宝箱のうちランダムで出現する。

 宝箱の中身も色により異なり、木→銅→銀→金→プラチナの順で報酬がよくなる。

 後にわかることだが、モンスターハウスの宝箱の種類は3種類で、銅→銀→金の順で中身の報酬が良くなる。


 報酬部屋に入ると銀の宝箱が台座の上に置かれていた。


「銀か。まぁ良くも悪くもないって感じだな」

「あれだけ苦労して木とかだったら流石にキレてたかもしれない」

「物騒だな。まぁ俺もキレてたかもしれない。何はともあれ開けるぞ」


 ソーネクは前回同様勢いよく蓋を開けた。

 中には布袋2つと指輪、それと足防具と銀貨4枚が入っていた。


「布袋の中は1万メルか」

「指輪は防御ステアップで、足防具は素早さアップだな」

「指輪はソーネクで、足防具は俺だな」

「既に防具はオンリーだから、早々いいのじゃなきゃ変える気にならないな。それに防御アップは素直に嬉しい」

「後は銀貨だけど、これ事前情報にあったか?」

「なかったと思う。少なくとも通貨の部類ではないだろう。そうなるとウルフコインみたいに特殊なことで効果を発するのか、別で使い道があるのか」

「まぁ後になればわかるだろう。とりあえず戻ろうぜ」


 報酬部屋には直接地上に行ける転移装置がある。

 転移装置の上に乗り起動させると、光に包まれそして地上に出た。


 外はすっかりと暗くなっていた。


「もう夜か。本来なら宿に行ってどうこうってなるんだろうけど、俺達には既に屋敷があるからな」

「普通なら有り得ないことなんだろうけど」


 俺達は屋敷に戻った。


「ドロップ品や消耗品の確認をする前に一度ログアウトして飯にするか」

「そうだな、調べたいこともあるし丁度いいかもしれないな」


 俺達はそれぞれ決めた自分の部屋に向かいログアウトをした。

 ログインした時のように段々意識が遠のいて行き、そして見慣れた天井が視界に入った。


「戻ってきたのか」


 健二はまだこっちに戻ってないようだが、俺は先に夕食の用意を始めつつケータイで『GIWO』の情報スレを眺めていた。

 少しすると健二も戻ってきて、二人で飯を食べつつ各々情報を集めた。


「ウルフコインやコインブックについてはまだ情報ないな」

「まぁ説明テキストにわざわざ超低確率って書いてあるくらいだし、向こうの世界で1日程度じゃ簡単に出ないってことだろ。そうなるとコインブックも偶然見つけない限りは情報も出てこないだろうな」

「所持しているだけでステータスアップするわけだから情報を秘匿してる可能性もあるだろうけど、まぁそのうち情報が出てくるだろうさ」

「それまでは倉庫の肥やしだな。銀貨の方は多少わかったぞ」

「おっ、どうだった?」

「現時点では、宝箱から一定の確率で出るのが確認されてるみたいだな」

「俺達の時も出てきてるから間違いなさそうだ。後は一定の確率がどのくらいなのかだけど、こっちもそのうち検証勢が調べるだろうし気長に待つか。で、用途はわかってるのか?」

「それももう判明してる。冒険者ギルドの隅にオブジェクトだと思われていたガチャガチャに入れることで使えるみたい。ただ、今のところはまだいいアイテムは出てないみたいだな」

「なるほど、つまり気休め程度の追加報酬とワクワク感が味わえるってことか」

「そうなるね。でももし何かの拍子でいいアイテムがでたら、一気にその需要は計り知れなくなるだろうな」

「となるとこっちもとりあえずは倉庫で眠らせて様子見かな」

「それがいいかもね」


 夕食を食べ終わった俺達は風呂など必要なことを済ませ、後は寝るだけとなった。


「それにしても情報スレの勢い凄いな」

「流石こっちと向こうのスレが同一なだけはある。向こうの世界は現実世界の倍の速度で時間が進んでるわけだし、こっちから見ると早い早い」

「だな。もう少し情報を集めたいところだけど、これは早めにログインしてから集めるべきだろう」


 俺達は再度ゲームにログインした。

新しいゲームや新要素の情報を調べて仲間と共有し推測するとって楽しいですよね。

自分はそうゆうのについ白熱しちゃうタイプです。


少しでも面白い、楽しいと思ってもらえたらブックマークや評価して頂けると嬉しいです。


次回は……12/18㈮19時に投稿できたらいいな(汗)

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