未知のコイン
前回、投稿を再開すると言った矢先に遅れてしまいすみません。
理由と今後については後書きに記載してます。
宝箱の中には見慣れないコインが2枚入っていた。
「コイン?」
「コイン、だな」
コインの片面にはウルフの絵が彫られており、もう片面には数字の1が書かれていた。
モンスターコイン(ウルフ)
すばやさを+1する。
コインブックに入れていると効果を発揮する。
超低確率でウルフからドロップ。
「ウルフコイン?」
「コインブック?」
俺達は説明を読み二人して疑問を抱いた。
「これどう思う?」
「コインブックってのがどんなかわからないが、名前から推測するにコインを複数入れることができそうなのは間違いないな」
「そうなるとレベルや装備以外でステータスの上昇させることができると。そのコインブックってのにコインがいくつ入れられるかわからないけど間違いなく重要なアイテムだろう」
「だろうね。特に上位プレイヤーには必須だろうし、これ露店に出したら相当荒れるだろうだな」
「色々と気になる点はあるが、それは後々わかるだろう」
このコインの重要性とそれが引き起こす事件にこの時の俺達はわからずにいた。
この世界でのドロップ方法は簡単で、モンスターを倒すと勝手にインベントリーに入っていく。
そして入りきらない場合はその場にドロップする。
パーティーを組んでいる場合はモンスターを倒すとランダムでドロップ品が誰かに入るようになっている。
少し休憩を行った後、俺達はウルフのドロップ品を確認した。
ウルフの肉、ウルフの骨、ウルフの皮などありきたりのものが多数獲得していた。
「なんかいいアイテムドロップしてたか?」
「こっちは特に変わったアイテムはないな。そっちは?」
「ふっふっふっ、聞いて驚け。なんとこっちには……」
「そっちには……」
「変わったアイテムはありませーん」
「ねーのかよ」
俺はツッコむと同時にソーネクの背中を蹴り倒した。
「痛たたたた。何するんだよ」
「それはこっちのセリフだわ。あれだけ溜めたらなんかあると思うだろうが」
「あれだけの数倒して何もないってのは悲しいだろ。だからドキドキ感を出そうかと思ってね。サプライズだよサプライズ」
「いらねー気遣いどうもありがとう」
俺達はいつも通りの他愛のないやり時をした後、先を進むべくドーム状の空間を出ると空間が歪み、気が付くと見慣れた一本道になっていた。
「なるほど、あの広い空間そのものが罠ってわけか」
「わかりやすくていいな。もし仮にこの道であの数襲われると考えると……」
二人してその光景を想像し震えたのだった。
「最悪だな」
「ああ、あの空間様々だな」
俺達は二人して空間のあった、今はただの道に対してお辞儀をしたのだった。
その後、モンスターハウスでの経験のおかげで道中のウルフ達は簡単に倒すことができ、気が付けばダンジョン最奥のボス部屋の前にたどり着いた。
「やっとここまで来たな。意外と大変だった」
「推奨レベルより高いはずなのに、苦戦したのがモンスターハウスだけだったけどな」
「それも含めての推奨レベルだろ」
「それもそうか」
本人達は気が付いていないが、ウルフが現れる際は必ず複数で現れる為推奨レベルだろうとフルパーティー、つまり5人いないと相当キツイのである。
ましてやモンスターハウスなどに引っかかれば全滅間違いなしなのである。
それを例えガチャで装備やアイテムでよくなっていてもレベル1、それも二人だけで攻略するのは異常である。
そのことを二人が知るのは少し後であった。
「さて、準備も万端だしサクッと狩って報酬頂きますか」
ソーネクの掛け声と共に俺達はデカい扉を開け中に入った。
俺達が中に入ると扉は自動で閉まった。
ボス戦では一度に戦えるパーティーは基本一組であり、一度中に入ると戦闘が修了するまで扉は絶対に開かないようになっている。
そしてボス戦に挑戦できるのはそれぞれのダンジョンでゲーム内時間で一日一度だけである。
中に入ると通常のウルフより二回り程でかいウルフ、ホブウルフと左右に5匹ずつ、計10匹の通常のウルフが待ち構えていた。
投稿が遅れてしまいすみませんでした。
理由としては仕事が忙しくなってしまい、なろうサイト自体開けずいました。
また執筆作業も中々できずいるため、今後は投稿頻度を落とそうかと考えいます。
また何か決まり次第報告いたします。
少しでも面白い、楽しいと思ってもらえたらブックマークや評価して頂けると嬉しいです。
次回は11/11㈬19時頃更新予定です。