表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

いまさらラブレター【コント】

ボケ「す、き、で、す……つ、き、あ、っ、て、く、だ、さ、い……と」

ツッコミ「よぉ、何してんだ?」

ボケ「うわびっくりしたあっ!?」

ツッコミ「びっくりも何も、ゲーセン行くって話だったろ」

ボケ「あ、忘れてた……」

ツッコミ「で、何やってんだよお前は。放課後一人教室で」

ボケ「いや、これは……ってちょっとぉ!」

ツッコミ「なになに、『好きです。付き合って下さい』……ラブレターか?」

ボケ「そうだよ文句あるかよ」

ツッコミ「文句っていうか」

ボケ「何だよ」

ツッコミ「……いまさら? このご時勢に?」

ボケ「い、いいだろう別に! そ、それに文芸部のあの子にはこの方が伝わるんだって!」

ツッコミ「いいけど、お前国語の成績悪かったよな?」

ボケ「そっちだって良いわけじゃないでしょ……」

ツッコミ「……よし、調べるか」

ボケ「ですよねぇー」

ツッコミ「何々、古くは和歌を書いて紙にしたためたと」

ボケ「和歌か……あっ、知ってるのあった」

ツッコミ「お、いいじゃん」

ボケ「『祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり』」

ツッコミ「……よし、それでいくか」

ボケ「っしゃ埋まった!」

ツッコミ「それだけじゃ物足りないな……もうちょっと足そうぜ」

ボケ「あ、まだ覚えてるのあった」

ツッコミ「冴えてるな、どんなのだ?」

ボケ「松島や、ああ松島や、松島や……」

ツッコミ「……採用!」

ボケ「三行目いただきましたっ!」

ツッコミ「いや待て、松島さんだと誤解されるかもしれない」

ボケ「はっ、確かに!」

ツッコミ「そこだけ変えとこうぜ」

ボケ「よしよし、『田中や、ああ田中や、田中や……』」

ツッコミ「日本語は制覇したから、次は英語で書くか」

ボケ「やっぱりアイラブユー……かな」

ツッコミ「駄目だ、直接的過ぎる」

ボケ「えぇ……」

ツッコミ「いいか、こんな話がある。とある文豪がアイラブユーを訳したら、月が綺麗ですね、になったらしい」

ボケ「おお、それっぽいじゃん」

ツッコミ「だからお前が書く言葉は……」

ボケ「『This is a pen……!』」

ツッコミ「……決まったな」

ボケ「よし!」

ツッコミ「でもあれだな、こうしてみると……」

ボケ「な、何だよ」

ツッコミ「悪戯だと思われるかもな」

ボケ「た、確かに! 田中さん美人で人気あるからな……」

ツッコミ「よし、お前の本気度を伝えるんだ」

ボケ「どうやって?」

ツッコミ「何かあるだろ、こう思わず読んじゃう? 手が伸びる殺し文句って奴?」

ボケ「あー……あるねぇー……」

ツッコミ「とりあえずそれ書こうぜ」

ボケ「よし、じゃあまずは……『今ならフォロー&RTで10万円プレゼント』」

ツッコミ「仕上がってきたな」

ボケ「『送料無料!』」

ツッコミ「もう一声!」

ボケ「『ご飯大盛り……無料』だああああああっ!」

ツッコミ「完成……だな」

ボケ「ちょっと読んでみてよ」

ツッコミ「よし読むぞ。

『好きです。付き合って下さい。

 祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。

 田中や、ああ田中や、田中や……This is a pen……!

 今ならフォロー&RTで10万円プレゼント。

 送料無料! ご飯大盛り……無料!』」

ボケ「やべぇよコレ、歴史に残っちゃうよ……」

ツッコミ「そうだな」

ボケ「よし、じゃあ俺早速だけど田中さんの靴箱に入れてくるよ!」

ツッコミ「そうだ、残るぞこの手紙はお前の歴史に」


ツッコミ「……黒歴史にな」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ