1話 苔生す廃墟
時は過ぎて深夜2時
自分たちは苔生していてボロボロで隙間風が絶え間なく入るであろう廃墟にいた。
「ひぃー!恐ろしいなあ。」
「なんだよお前から言ってきたんだろ。」
「それもそうだけど、まあでも入るしかないか。」
そう言って入って行くとギシッという音が鳴った。今にも底が抜けそうだ。廃墟の中は、予想通りと言うべきかボロボロでちょっと臭う。ギシギシと音を鳴らしながら探索すると和室が少し歪んでるように見えた。その中を見回すと何かあるわけどもない強いて言うならタンスがあるくらいだった
「おかしいな。」
「どうした?何かあったか?」
「いや、気のせいだ。」
「そうか、それなら良かった。」
特に霊障が起こるわけでもなく探索し終わり、自分の家の前まで戻る途中何故かあの和室が気になってしまった。
家の扉を開け、着替えていると山神のぼやきが
「はぁー、結局何も無かったか。俺の幽霊を一目でも見るという願いはいつ叶うのだろうか?」
「叶うと思うか?」
「絶対に叶うね!話は変わるけど、お前、親はどうした?」
「小さい頃、小学校3年生くらいかな?事故で死んだんだ。即死だった、て聞いている。」
「あーすまんな、こんなこと聞いて。」
「もう気にしてないから別にいい。それにその頃の記憶はないから実感が薄いんだ。」
「記憶がない?どうして?」
「不明だ。」
「そうか…。」
しんみりとした空気が続き、寝る準備に入る時。
「なあ、ゲームやらないか。」
「?何のゲームだ?」
「大●とスマ●ラだ。」
「スマブ●と●神か、いいだろう。やるぞ。」
スマブ●はともかくとして、大●とは謎なチョイスだが、楽しめそうなゲームを持って来てくれて良かった。
そのまま自分たちは朝4時になるまで続き、気づいたら寝落ちをしてしまった。
ちなみに主人公の保護者は親戚の叔父さんですが叔父さんとはなかなか会わないのでほぼ名前だけ貸してもらってる状態です。