なろう小説の知識チートで私的にそれはどうだろうと思う知識
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どうだろうと思う部分は石鹸とライフリングである。
石鹸、石鹸の起源は古い。
ローマの伝説によればサポーの丘の下を流れるテベレ川で洗濯していた女性達が石鹸を発見したのだという。Mount Sapo(サポーの丘)から英語のsoap等が由来しているそうです。
バビロニア時代の発掘現場で約五千年前の粘土の円筒が見つかりある種の石鹸とその作り方が書かれたものが入っていた。紀元前千五百年までさかのぼるエジプトの記録には、脂肪と木の灰から石鹸が作られると書いてあり、何世紀に渡り織物や染物の職人が石鹸を使っていた事が示唆されている。古代フランスにいたガリア人は、ヤギの脂肪と苛性カリから石鹸を作っていた事が知られている。彼らは髪を輝かせたり赤く染めるときに使っていた。この石鹸は髪を固めるポマードとしても使われた。ケルト人もまた石鹸の製法を発見し、風呂や衣服を洗うのに使ったとされている。
ここら辺りは、参考文献の”スパイス、爆薬、医薬品、世界史を変えた17の化学物質”のコピペ、もっと深く掘れば元ネタを探せると思います。
中世は北方蛮族の侵入でヨーロッパ北部はローマの文化圏から切り離されてしまいました。その時点で石鹸を使う文化がなくなったと推測できますが、八世紀に対イスラムのためローマへ支援にやってきたフランク王国のシャルル大帝が遠征後に自国で広めたそうです。
ローマでは古代から変わらず使われていたようですね。
ついでに入浴の習慣について述べてあったのでコピペしておきます。
ヨーロッパでは、入浴の習慣がローマ帝国と歩調をあわせて衰退した。ただし公衆浴場は中世終わりごろまで残り、多くの町にあった。しかし十四世紀にペストが流行すると、当局が閉鎖し始めた。黒死病の広がりに関連するかもしれないと考えたからだ。十六世紀にはいると入浴は流行遅れの習慣というだけでなく、危険で邪悪とさえみなされるようになった。
この辺りも元ネタを掘る必要性を感じられます。
総括すると、石鹸は牧畜がある文明が長く続いた地域には当然のようにある可能性が高いように感じられます。内政物ファンタジーで石鹸が無いとするにしても、主人公がいる文明の程度がものすごく低く設定しないといけないかもしれない。山岳狩猟民であったが、平地に移住してきたとか。
ヨーロッパで入浴しないようになったとしてもそれなりの理由があったという事ですね。中世ファンタジーであえて風呂を作るという描写はしないほうがいいかもしれないですね。
次にライフリングについて述べます。
ライフリング、銃身に螺旋状の溝を掘る事によって弾丸に回転を与え、ジャイロ効果を生み出し、弾丸をまっすぐ飛ばす事を目的とするもの。
ジャイロ効果を弾丸に与えたからと言って、弾の威力が増すわけでもなく、貫通力が増すわけでもありません。ただまっすぐ飛ぶだけです。それがすごいんですが。
実のところライフリングを施す事によって弾の威力は若干落ちます。火薬の爆発力によって与えられた加速度が銃身の抵抗、ライフリングによって落ちるからです。ライフリングの無い銃から撃たれた銃弾は、空気抵抗によって山なりに落ちていきますが、それでもその打撃力はライフリングのある銃より高くなります。この事は、貫通力を増すため最近の戦車の砲身にライフリング施されていない事によってよく指摘されています。
銃弾の威力を増すためにはホローポイント弾、鉛の弾丸の先端を凹ませた弾丸がいいですね。当たった瞬間、弾がベチャリと人体にへばり付き、毛細管現象のように相手の体内に浸透していきます。さすがに国際条約で禁止されただけの事はありますね。
貫通力を目指すなら、比重の重い物質で弾丸を作り、弾を出来るだけ尖らせて、先端を硬い物質で覆う事ですね。それで衝突時の力を一点に集中する事が出来ます。劣化ウラン弾とかでしょうね。タングステンとかモリブデン他にも固い金属で作られた弾丸があったはず。
ファンタジー小説の魔法で銃弾を作り飛ばしたりするんですが、わざわざ螺旋回転させなくてもいいじゃないか、魔法で飛ぶんだしとか思ったりします。魔法だから空気抵抗とか関係なしにまっすぐ飛ぶだろとか。思い込みイメージで魔法の威力が上がったりするんだろうとも思うですけど。回転より加速度上げたほうが威力上がるし。この手の小説でライフリングで弾の威力が増すみたいな事を、主人公が間違った知識を流布します。大概一人称なので修正しようが無いんですけど。こっちの世界じゃ間違いだけど、魔法がある世界では"あり"で威力が上がるんだろうなぁ。
どうだろうと思う設定
メイドさん、メイドさんは近代になってから生まれたものだ。露土戦争中のイギリスで男が兵士となり足りなくなったので、給仕掃除をやる係として雇われ始めたのがはじまりだ。他の西欧諸国でも似たようなものだと思う。元々、城主が女性を雇うという感覚があまりなかったのだと思う。おそらく貴人の女性を世話する役くらいしかなかったのではないだろうか。女性が働く場というのは、それもかなり限定的な物に収まっていたと思う。現代にかなり近いところになるまで女性の料理人もいなかったし、これは女性には生理があるため、味覚が変化することが原因と読んだことがある。いつも一定の同じ味を出すという事が料理には求められていた、という事になる。毒殺を気に掛けるなら非常に大切なことだ。毎日同じ味ならば違和感に気づきやすいし、重金属なら金属反応で弾き出せる。重金属を除く無味無臭の毒というはかなり少ないのではないのだろうか?