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日常
「ん…」
また琴音が入ってきたのか?
あいつは勝手に入って来ていつの間にか一緒に寝ている
外を見ると暗くなっていた
「琴音…琴音…起きろ。」
揺さぶっても起きないこいつ
すると…
「…目を覚ました最初の言葉が女の子の名前とは…」
力強く引っ張られ抱きしめられる
「お兄ちゃんちょっと傷つくよ?」
「いつまで兄貴面してんだ。」
「だってお兄ちゃんだもん」
「あっそ。琴音は?」
「えっ?帰ったよ?とっくの昔に」
「ならいい。出て行けよ。」
俺はもう一度寝るために布団を被った
「ねぇねぇ」
「………」
「僕ね!結婚する事に決めたんだ」
「………そうかい。おめっとさん」
「ありがとう!」
俺のほうがずっと前から好きなのに…
この時初恋が終わったんだな
そう思った
だから兄貴がニヤッと笑ったことに気付かなかった