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哲学理論はミステリを解けるか?(連作作品集)  作者: 黄黒真直
最終章 哲学は真理を見抜けるか?(長編ミステリ)
32/64

prologue. ミステリの三要素

 縦五cm、横十五cm、高さ八cm。

 直方体の形をした木製のブロックが三つ、彼女の目の前に並べられていた。

 彼女はそのうち一つを手に取った。ブロックは、彼女の手のひらには少し余る大きさだった。

 彼女は彫刻刀も手に取ると、まず持ちやすいように、上面から三cm程度のところに溝を彫った。

 次いでブロックを逆さまにし、底面に線を彫り始めた。直線と曲線を組み合わせたその図形は、アルファベットを左右反対にしたものであった。

 アルファベットを九文字、記号を一文字。彫り終えた彼女は、その底面を朱肉に押し付ける。底面を赤く染めると、紙に押し当てた。

 ブロックをどかすと、赤地に白抜きの文字列が現れた。


「Who Done It?」


 スタンプの出来具合に満足すると、彼女は次の作業に取り掛かった。

 先ほどと同じ形と大きさの木製ブロックを手に取り、同じように加工を施す。

 こうして彼女は、三つのスタンプを作り上げた。


「Who Done It?」――誰がやったのか?

「How Done It?」――どうやったのか?

「Why Done It?」――何故やったのか?


 彼女はこのあと、聖フィロソフィー学園の全生徒、全教員を巻き込む、大事件を起こす。

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