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眼鏡の下は、美少女でした。  作者: みみまる.com
【第一章】素顔の秘密

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4.こいつとあいつ。


────────翌日



学校まで歩いていると、後ろから声をかけられる。


「あっれー?唯ちゃん?だっけ〜?」


後ろを振り返るとギョッとした…。



ニコニコしながらイケメンオーラを振り撒いて近寄ってくる三井先輩と、眠そうな椎名先輩が近寄ってきた。



「あ…え、えと、三井先輩と椎名先輩でしたよね?…お、おはようございます」


なんで先輩たちが、話しかけてくるの…。気まずい…。やっぱりよろしくされたから?!あれは、友達になろう的な感じだったのかな?!


あぁぁあ…友達いなかったから友達がよくわかんない…。


とグルグル考えていると



「覚えててくれて嬉しいなぁ〜!おはよ〜!」


「…はよ」


と、普通にあたしの隣に二人が並んで歩き出した。



まって!まって!

こんな人達と歩いてたら目立っちゃうじゃん!!!!やめてぇぇ……。


「…え、えと何か用ですか?」


早く去れ…早く去れ…。と心の中で唱えていると


「用がないと話しかけちゃいけなかった〜?俺唯ちゃんのこともうちょっと知りたいな〜ねえ?颯斗!」


椎名先輩に同意を求めながら、三井先輩はニコニコと楽しそうにしていて、2人とも一緒に行く気満々である…。


「はぁ…、あたしこんなんですし…こんなあたしといても楽しいことなんてないですよ…」


…だから早く去れ!!!

自分で言ってて悲しくなるが、本当のことだ。こんなキラキラした先輩たちが、あたしといるメリットってなんなんだろう…。




すると…


「そんなことねぇよ」


と、無言だった椎名先輩がそう答えた。


「えっ…えと、…そうですか…ね?」


予想外の答えにびっくりした…。


「お前の友達だって、楽しいからいるんだろ」


と前を向きながら答える椎名先輩。


「そ、そうですよね」


さっきは早く去れなんて失礼なことを心の中で唱えてたことが少し恥ずかしくなった。


「自信持て」


そう言って大きな手のひらであたしの頭をポンっと撫でた。心がほわっと暖かくなって少し涙が出そうになった。


チラリと横目で先輩の顔を盗み見たけど、何を考えてるかはさっぱり分からなかった。


けど、友達として励ましてくれてるんですね…先輩…。

いろいろ勘違いしてたけど優しい人だ…。



「お二人さん、仲良しだね〜?」


なんて、鼻歌を歌いながら横で陽気そうな三井先輩。



先輩たちと話ながら歩いていたから気づかなかったけど、いつの間にか学校が近づくにつれて視線が……。


先輩たちを見てみるが、何も感じてない様子…。


うぅぅ…忘れてたけどこの人たちこれがいつもなのか……ガックシ…。


こんなださださ眼鏡のあたしが横にいたら逆に目立つよね〜…と思いつつ


視線に耐えて学校に到着。


「椎名先輩、三井先輩、じゃ、あたし行きますね!」


頭を下げて早歩きで昇降口に向かった。


「はぁぁぁあ……。」


靴箱で靴を履き替えながらため息がでた。靴箱でもチラホラとあたしを見ている人がいる。


椎名先輩が優しい人なのは分かったから友達でいたい…けど、この視線は中々にきつい。


そんなことを考えながら教室に着く。




「愛ちゃんおはよぉ〜」


先に今日は愛ちゃんが教室にいた。


「唯、おはよ〜、なんだか朝から疲れてない?」


愛ちゃんは些細なことによく気づく。


「うん…。朝から椎名先輩と三井先輩に会っちゃって、一緒に登校してきたの。」


そう言ってあたしはゲッソリとする。


「えー!!羨ましいじゃないー!何をそんなに疲れてるのよー。」


「先輩たちは優しいなって思ったんだけど、視線がすごくて…。目立ちたくないよぉ…。」


そう言うあたしに


「そんなの気にせず自信持って歩きなさいよ〜椎名先輩なんて誰も近づかせないタイプなのに唯はオッケーてことは、そーゆーことじゃないの〜?」


そーゆーことって…あぁ、友達ってことかな?


「まぁ…椎名先輩とは友達になったし?でもほらださださ眼鏡だし…視線はきつい〜。」


「ちょ…、と、友達って…ふふっ…椎名先輩も唯みたいなのといると苦労するわね〜」


なぜか笑いを堪えながら話す愛ちゃん。笑い事じゃないんですけど?!


先生が教室に来て話はここまでになった。




────────昼休み



あたしはカバンを持つと愛ちゃんに声をかける。


「愛ちゃんお昼行く?」


そう言うと


「ちょっとまってね〜」


と言いながら、スマホをいじってる愛ちゃん。


そんな愛ちゃんを待っていると、愛ちゃんがいきなり席を立ち


「よし!行くわよ!お弁当持った?唯!」


「う、うん!えっ、ど、どこに???」


わけがわからないあたしと、いーから!とグイグイあたしの手を引っ張る愛ちゃん。



辿り着いた先は、屋上。


───ギィィィ…。


愛ちゃんが扉を開ける。


「あ、愛ちゃん!こんなとこ入っていいの??」


とあたしが慌てていると


「いーから、おいで!」


愛ちゃんが少し先で手招きをする。

仕方なく愛ちゃんの後ろをついて行くと


「おまたせ〜」


と愛ちゃんが誰かに声をかけた。




後ろからヒョコっと覗くとそこには

朝ぶりの椎名先輩と三井先輩と愛ちゃんの彼氏の直樹先輩までいた。



「座って座って〜!」


と三井先輩が手招きをしている。



愛ちゃんは直樹先輩の隣に座って、あたしは椎名先輩の横に座ることになった。



「じゃあみんな揃ったしご飯食べよ〜」


と三井先輩がニコニコしている。


あぁ、今日はみんなでお弁当食べるのね。

お弁当を広げてると、三井先輩が


「唯ちゃんのお弁当美味しそーう!」


と目をキラキラさせてあたしのお弁当を見てきた。


「そ、そうですか?」


あたしにとってはいつも通りなんだけどなぁ…。


「唯って、お弁当自分で作ってるみたいですよ」


と愛ちゃんが三井先輩に言うと


「すげぇぇ〜!」


と三井先輩は更に子供のように目をキラキラさせた。なんだか可愛いなぁ〜。



「ふふふっ、どれか好きなのいりますか?」


とお弁当を前に出すと


「え!!いいの?」


と、三井先輩がおかずを選ぼうとした瞬間


「…蓮失せろ」


と椎名先輩が三井先輩の手を払って、椎名先輩があたしのお弁当のおかずを取って口に入れた。


目をパチクリさせるが、椎名先輩が


「…うまい」

と一言。


「あ、ありがとうございます。」


へへへっ、やっぱ美味しいってゆって貰えると嬉しい。


するとあたしの目の前で


「颯斗ー!!!お前ずるいぞー!!!俺が食べたかったのに!」


「うるせぇ、失せろ」


と、二人で言い合ってる姿にもなんだか笑えてしまった。


その後もみんなとたくさんお喋りをして先輩たちとかなり打ち解けた。


そして昼休みが終わる前にみんなで連絡先を交換して解散した。



────…



唯と直樹の女が教室に戻って行った屋上で、俺は考える。



桜の下にいたあの女に会いたいって気持ちと、笑うとすげぇ可愛い雰囲気になる唯が気になる。


一緒にいて色んな姿を見ていると惹かれていく自分がいる。惹かれると同時にあの子はいいのか?って気持ちも生まれる。


だけど笑っている唯は、周りに花が咲いたような優しい雰囲気になるその姿にどうしても目を奪われる。


顔はあんなに違うのに。


唯……。




「どーしたの颯斗?」


と考え込む俺に声をかける蓮。


「んー…唯のこと」


「あ〜…昨日はなんであの子?なんてゆったけど、なんかわかる気もする〜。あの眼鏡の下見てみたいよね〜。どんな表情で笑うんだろ〜ね。あの地味眼鏡で可愛い雰囲気出せるってすごいよねぇ〜」


とニコニコと笑う蓮。



「あ???見てんなよ」


何言ってんだこいつ、なんであの子?とかゆってたじゃねーかよ。あいつの良さがわかるのは俺だけでいーんだよ。



「ちょ!俺のお陰でこんだけ仲良くなれたのに酷くな〜い?!」


「チッ」


するといきなり真面目な顔をして


「眼鏡インパクトありすぎてさ〜、なんも見てなかったんだなって思ったわ〜。俺もまだまだだね〜。」


なんて、ヘラりと笑う蓮。



俺だけでいい。あいつの良さに気づくのわ。




「お前たち唯ちゃんのことそんな風に思ってたんだな〜。唯ちゃんって最初は眼鏡にしか目にいかないけど、実は仲良くなって近くで顔見るとたまに見える鼻先とか唇の形が超綺麗なの知ってた?」


「あ?!お前まで何見てんだよ」


「ちょ!俺には愛がいるから威嚇すんなよな〜!愛が言ってたんだよ〜。やめてよ俺愛一筋よ?」


と、困ったように笑う直樹。



「それはいい話を聞いたね〜、今度じっくり観察しなきゃな!」


と蓮が言う。イライラする……。



「それに、愛が言うにはあの眼鏡、故意的にかけてるっぽいよね〜。なんかあったんだろーね。」


「ふぅ〜ん。そっかぁ〜。」


と興味あるのかないのか分からない返事をする蓮。



…クソッ。



だけど…俺は最低だ…。

こいつらを威嚇しときながら桜の女も忘れられない、唯も気になるなんて虫が良すぎだな…。



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