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【クラフト】なるスキルをもらって転生しました。  作者: きゆつき


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病の原因

「ねえ。もしかして、余計なことをしてくれちゃったのオマエ?」


 背後の森の中に居たのは、俺――オウギ君――よりも幼なそうに見える男の子。 


 突然登場した謎の男の子を、警戒しながら観察する。


 隣に居るリアサのリアクションを見る限り、どうやらリアサも知らない人物のようだ。


 まずは魔力を視る。


 魔力は――人のモノでは無い、か?


 レイちゃんに似た質感の魔力だ。


 となると魔物の類でもなく、妖精とか精霊の仲間になるのだろうか?


「何が余計なことなんですか?」


 質問に質問で返してみる。


「オレらの土地を荒した罪に罰を与えたんだけど、治したでしょ?」


 何があったのかわからないが、獣人さんたちが苦しんでいた原因が目の前の男の子にありそうだ。


「苦しんでるのは見捨てられないですよ」


 一旦、「はい」とも「いいえ」とも答えないでおく。


「どうやったのさ?」


「それは言えないですね」


「あっそ」


「俺も聞きたいんですが、この村の人たちはどんな罪を犯して罰を受けることになったんですか?」


「それはそっちの女も知らないのか?」


「知らない」


 リアサが頭を振る。


「教えてやってもいいが……」


 男の子はなにやら悩んでいるような仕草を見せる。


 誰が何をしたのかわからないが、こいつが元凶だとすれば、こいつの不満を解消できればとりあえず村の獣人さんたちが苦しむことは無くなるはずだ。

 

「わかった。オマエがオレに触れることができたら全部教えてやるよ。

 ただし、そっちの女はおとなしく見てろ」


 男の子は鬼ごっこ希望らしい。

 

「付き添いくらいはお願いしてもいいですよね?」

 

「一人じゃあできないってことか? 情けない男だな。

 付き添いくらい好きにすればいい。だが、手を貸すのはダメだ」

 

 正直この森の中に逃げるというなら、俺一人では確実に迷子になる。

 

 案内役としても、なにかあったときの保険としてもリアサが居てくれたほうが助かる。

 

「リアサ、お願い」

 

「ん。当然」

 

 もう一度空を見上げる。

 

 太陽の位置からして、さすがに門限オーバーは免れないだろう。

 

 だからといって、ここで放ったらかして帰るという選択肢は取りたくない。

 

 家に帰ってからどうなるかはわからないが、最悪どうにもならなくなったらこの村に居着いてやろう。

 

 そのためにもまずはこの件をなんとかするところからだ。

 

「じゃあ行くよ?」

 

 謎の男の子は楽しそうに見える。

 

 見た目相応のお子ちゃまな性格なのかもしれない。

 

 罰がどうとかいうのも、その場の怒りで癇癪を起こしたような感じなのか?


 森の中に向かって男の子が走り出し、追って俺も走り出した。


 まったくわからない森の中を進むのは正直怖い。


 一応常に魔力を視て周囲の警戒しておく。


 あの男の子の魔力は、俺から見て右側が強いように視える。


 身体の右側ばかり使って生きているのだろうか?

 

 そんな風に観察をしつつ周囲を警戒しつつ、男の子が進む道なき道を魔術を駆使して追いかけるが、全然追いつかない。


 ちらりとリアサを見ると、余裕ありそうな雰囲気で走っている。


 俺ではなくリアサが指名されていたら、すぐに追いついていたのかもしれない。


 だから俺が指名されたんだろうけど。


 それにしても、追いつけないけれども離されもしない。


 というか、こっちの様子を見ておちょくるように、ペースを上げ下げしている気がする。


 あれは追いかけっこを楽しんでいるとしか思えない。


 ただ遊びたいだけの子どもにしか見えないのだ。


 しかし、いつまで追いかけても追いつく気がしない。


 ただ後を追うだけではどうにもならなさそうだし、何か距離を詰める手段はないだろうかと考え始めたところで、追いかけていた男の子の姿が見えなくなった。


 一旦立ち止まる。


 離れていったような感じはないので、どこかに隠れたのだろう。


 姿は見えなくとも、方向を変えずに進み続けるしかないかと駆け出そうとした瞬間。


「ねえ。どこ見てるの? こっちだよこっち」


 背後から声が飛んできた。


 振り向くと、男の子がニヤリと笑いながらこっちを見ている。


 ――やばい。やばいやばいやばい。やばすぎる。


 あの男の子、俺から見て()()の魔力が強く視えるのだ。


 俺は男の子から目をそらし、もともと進んでいた方を向く。


 ――つい緩んでしまいそうな顔を見せないために。


 俺の先を進んでいたはずの男の子がいつの間にか背後に回っていたなんて、瞬間移動などの能力を疑うべき場面だろう。


 しかし、俺はそのカラクリを見抜いてしまった――見抜けてしまった。


 それが過去にマンガで見たような展開で、そんな状況が自らに起こるなんて、楽しんでいる場合ではないとわかっていてもテンションアゲアゲだ。


「オウギ?」


 リアサの不安そうな声。


「大丈夫」


「おいおい、何が大丈夫なんだ? オレに触れるのが無理過ぎてアタマおかしくなっちゃった?」


 煽ってくる男の子に俺は冷静に返す。


 いくら楽しくても笑わないように。


 そして、ここは決めるべき場面だと思うので、噛まないように。


「どちら様ですか? そっくりではあるけど、俺が触れるべき相手はあなたではないですよね」

「どちら様でしゅか?」

 …………………………。

「どちら様てすか? そっくりではあるけろ」

 …………………………………………。

「どちら様ですか? そっくりではあるけど、もれが」

 ………………………………………………「もれ」て。古のネット用語かよ。


すみません。NG集みたいなのやってみたくなりました。

こんな下らない後書きまで読んでくださって、本当に本当にありがとうございます。

呆れていなければ、次回もよろしくお願いします。

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