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3話 街に到着して早々問題が?

「やっと着いた…3時間近くも歩くとかキツすぎんだろ。マジで地球って便利な世界だったんだな。バスとか地下鉄とか今となってはありがたいと感じるわ」


 交通機関のありがたさをしみじみと感じながら、街の門に近づくと十数人の列が出来ていた。


「検問かなんかか?結構な列が出来てるんだけど。」


『大方その認識で問題ありません。街に入る際に身分の確認が必要となります。身分証が無い人間は基本的に入れません。入市税を払う事で入れます』


「あ、金払えば一応入れんのねよかったわ。そういえばサディエルが用意してくれてるんだっけ。所持金いくらあんだろ」


 インベントリを覗いてみると所持金の枠があった。そこを確認してみると512ポロと書かれていた。入市税払ってどれくらい残るんだか…

 とりあえず列に並んでから10分くらい経った頃に俺の番が来た。the 門番という感じの男が対応に来た。


「次!身分証の提示をしてくれ!」


 よくよく考えたら身分証ない人間って不審じゃね?それに身分証無い理由聞かれたらマジでやばいじゃん。転生してきたばかりだから持ってませんなんて正直に言ったところで信じて貰えないだろうし…適当に流れでどうにかするしかないか。


「えーと…身分証、無いんですけど…」


「あーワケありだな?とりあえず奥で話をする必要がある。担当が行くまで待っててくれや」


 特に理由も聞かれずに門兵の詰所の一室へと通された。意外と身分証がない人間って来るのだろうか。

 部屋に通されて数分後にそれはもうおじさんって感じの兵士が入ってきた。


「おう、身分証無いガキってのはお前か?ここいらじゃ見ない顔だな。何しにこの街に来たんだ?」


「実家から追い出されたものでして、今は何の仕事をするか旅をしながら考えてまして」


 半ばニートでした宣言をするかの様な嘘を並べて、何とかやり過ごす事にした。ってか俺って学生だったからなんだけど、この世界の人間からしたらニートなんじゃね?あれ、あながち嘘じゃないんじゃ…


「なるほどなぁ、実家から追い出されたから身分証は持たされてないって事も頷けるか。とりあえず動機や身分証が無い理由も大きな問題は無しだな」


 自分の状況を割と正確に?話したからだろうか、意外とすんなり聴取は終わりそうな流れになっていた。


「あとは犯罪歴とかは特にないよな?」


「もちろんないです」


 この世界にきてからまだ1日経ってないのだ。犯罪を起こすほうが難しいだろう。


「確認のため、ガンド石に手を置いてくれ」


 兵士が指を差した先には、鷲の様な鳥を模った像の下に白い石が置いてあった。そして俺が石に手を置くと白く光り始めた。


「よし、とりあえずこれで聴取は終わりだ。入市税として400ポロを徴収させてもらう」


「わかりました」


 インベントリから400ポロを取り出し兵士に渡すと、代わりに文字が掘られた木札を渡された。


「これが滞在許可証だ。これで10日間この街に滞在することが出来る。それ以上滞在したい場合はどこかの門の詰所に来てくれ。同額を払ってくれれば延長手続きが出来る。不法滞在を見つけた場合は1000ポロを支払ってもらう。払えなかった場合は奴隷にされるから気をつけろよ。後は冒険者ギルドに行って登録すれば冒険者カードが作れる。それがあれば入市税は払う必要が無くなるからな。色んな都市を回るなら冒険者登録を勧めるぜ」


「ありがとうございます。お世話になりました」


 滞在可能期間は10日。残りのポロは112しかない。これはほぼ冒険者登録をしなきゃ厳しいだろうな。そういえば112ポロは一体どこから湧いて出てきたんだ?


『あなたが死んだ際に財布に入ってた額です。そのままこちらの世界に持ち込むわけにはいきませんからポロに換金されています』


 言われてみれば覚えがある。そう、あの帰る途中でゲーム用にプリペイドカードを買った後の残金は小銭が少し入っていた程度だった…って事は何か?プリペイド買ってなかったら金がもっと余裕があったって事じゃねぇか。


「とりあえず冒険者ギルドに行ってみるか」


 前世で金を使ったことを後悔しつつ大通りへと歩き始めた。

【補足】

通貨レートについてです。本文でお察しの方も居るかもしれませんが、1ポロ=1円の計算です。

一々通貨レートを考えて読むのは辛いのではと考えてこの設定にしました。


さてこれで4回目の投稿ですが、書くのがかなり難しいです。他のノベルも色々と読んでいるのですが、他の方はよくあんなに量書けるなと尊敬の念を抱いている現状です。

今後も可能な限り早い投稿ペースを作っていきたいなとは思っているので応援して頂ければ幸いです。


次回からようやく冒険者ギルドについて入っていきます。

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