0話 プロローグ
なんの変哲もない高校2年生、成績はまあ一応は上から数えた方が早い、それが俺、黒沢迅17歳だ。友達という友達はほとんどゼロ。昔のゲーム友達と年1で連絡取り合う程度の人付き合い。彼女?なにそれおいしいの? とはいったものの外見自体はそこまで悪いわけでもなかった。高校に入学して最初に話しかけられた男子には、彼女いてもおかしくない顔なんだけどなと言われるくらいではあった。
そんな一定の水準をもつ俺が友達も彼女もいない理由はもちろん陰キャゲーマー特有のアレである。
最近の流行なんのその、自分の好きなゲームばっかりやりまくって、周りの話題についていけなくなるという典型的かつ致命的なやらかしをしてしまったのである。まぁ遊びの時間を削ってたためか、かなりの高ランカーではあった。
そんなゲーマーである自分が、まさかファンタジー世界という夢に満ち溢れた世界にやってきて、こんな苦労と戦うことになっているとは思ってもみなかったのである。
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それはとある火曜日のこと。たまたま授業ができなくなったため、途中で下校することとなった。帰り道にはかなり大きな通りがあるが、通行人がほぼいないという珍しい事態が起こっていた。俺は歩行者が少ないことに驚きつつもこれならぶつかる心配もないと、ゲームをしながら歩いていた。
歩きながらゲームをし始めて数十分たったころであった。後ろから誰かが走ってくる音が聞こえてきた。ゲームをしながら歩いているため走ってくる者と俺の間隔はどんどん狭まっていく。そしてついに追い抜かれた数秒後、俺は後頭部に超強烈な衝撃を受け、地面に叩きつけられた。その数秒後、虚ろな意識の中、少年とも少女ともとれる声が聞こえた。
「やばぁい!! やるひとまちがえちゃったっ!!!!!!」
その声を聞いたのを最後に俺の意識は無くなった。
意識を失ってから数時間経った頃だろうか、頭を強打したとは思えないほどハッキリと目覚めた。しかし見えた光景は一面真っ白、病院かと思ったがベッドや窓はなく、それどころか草木一本も生えていない、無そのものと表現すべきであろうものだった。
そんな光景に戸惑っていると背後から声が聞こえてきた。
「やぁやぁ、どこか痛いところとかないかな?」
振り向いてみると、160cm前後の中性の姿をした人が立っていた。
これからちょくちょく更新していきます。
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