表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/15

【6】祓戸四神

祓戸大神(はらへとのおおかみ)伊邪那岐(いざなき)黄泉(よみ)から戻り身漱(みそぎ)した時に生まれた神々とされます。

大祓詞には四柱の神名が挙がるので祓戸四柱大神(はらへとよつはしらのおおかみ)と呼ばれます。

しかし、速開都比売(はやあきつひめ)以外は記紀に見られないので比定論争があり、解釈手腕の魅せ所となります。

本居宣長(もとおりのりなが)の場合、直毘霊思想の根源となったとも言えるでしょう。

()く聞こし()してば》

このように聞き入れられたならば


《罪と云ふ 罪は()らじと》

あらゆる罪が無くなるように


科戸(しなと)の風の天の八重雲(あめのやへくも)を》

《吹き放つ事の(こと)く》

神風とされる東風が吹き出雲の軍勢を蹴散らしたように


(あした)御霧(みぎり)(ゆうへ)の御霧を》

朝風(あさかぜ)夕風(ゆうかぜ)の吹き(はろ)ふ事の如く》

(伊弉諾(いさなき)尊が吹いた息から生まれた志那都比古(しなつひこ)神が)

朝も夕も掛かる霧霞を吹き祓ったように


大津邊(おおつへ)()大船(おおふな)を》

舳解(へと)(はな)艫解(ともと)き放ちて》

大海原(おおうなはら)に押し放つ事の如く》

大きな港に停泊している大きな船を

船首も船尾も離岸させて出港させるように


彼方(おちかた)繁木(しげき)(もと)を》

焼鎌(やきがま)敏鎌以(とがまも)ちて》

()(はろ)ふ事の如く》

地平の彼方まで生い繁る木々を根本から

焼きを入れて研ぎ澄まされた鋭い鎌で

刈り払うように


科戸(しなと)

東雲(しののめ)など東を意味する語、信濃(科野)。

東風は越、愛知の古名からコチ、アユとも読む。

コチは春、アユは夏の季語である為、行軍に適した季節を示すと考えられる。


(しな)

科布の原料となる繊維質の植物。

(しな)の木。(しの)木。


志那都比古(しなつひこ)

記紀に登場する風神。

御霧を吹き飛ばした記述は日本書紀による。

日本書紀一書では級長戸邊しなとべ命。

ヒコもトベも首長を意味する語で「シナ」が語幹となる。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ