219.
【★☆★読者の皆様へ 大切なお知らせです★☆★】
新作の短編投稿しました!
タイトルは、
『勇者パーティを追放されたおっさん、引退して辺境スローライフを送る(※つもりがなぜか最強に)~実は勇者にレベルと経験値を奪われてただけだった。呪いが解けて弱体化したようだが、俺にはもう関係ない』
広告下↓にもリンクを用意してありますので、ぜひぜひ読んでみてください!
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超勇者マケーヌの拳が、ちーちゃんの腹部を貫く。
だが……。
「ま、獣……を、なめるなぁ……!」
致命傷を負ってもなお、ちーちゃんは生きていた。
魔獣は人間より遥かにタフなのである。
ちーちゃんはマケーヌの顎めがけて蹴りを噛ます。
そのすきに、腕を引き抜き、さらに後ろ回し蹴りを食らわした。
ばきぃ……!
吹き飛んでいくマケーヌ。
ちーちゃんはその場に崩れ落ちる。
「ちーちゃん! 大丈夫ですか!」
チノが慌てて駆け寄る。
治癒魔法が使えれば良いのだが、あれは超高等技術ゆえ、チノには使えない。
チノはこういう時用のポーションを、ちーちゃんに飲ませようとする。
だが、ちーちゃんは首を振るった。
「あたしは直ぐ回復する。それは他の子のためにとっといて」
「でも……」
「あいつの相手はアタシがする! チノ、あんたは指揮を執って、町の皆を守って……!」
国境の町は火に包まれている。
恐らくマケーヌが率いてるだろう、謎の生物たちが暴れ回っていた。
町の人の悲鳴が聞こえる。
ジークが、大事にしていたものが……壊れてしまう。
「あたしたちで、ジークの大切な物を守るの。わかった!?」
「…………でも」
「でもじゃあない! やるの!」
ちーちゃんは口の端から血を流しながら、鬼気迫る表情で言う。
恐らく、かなり深刻なダメージを受けているのだろう。
だが今カノジョを治療してるいとまはない。
優しいチノのことだから、自分を心配してしまう。だからこそ、あえて厳しく、ちーちゃんはチノに、自分の使命を果たせと言ってきたのだ。
「……わかりました」
聡いチノはちーちゃんの言いたいことを即座に理解し、行動に移す。
「死なないでくださいね!」
「あったりまえ! あいつをぶったおして、またジークに会うんだから! まだ……約束も果たしてないんだし!」
ジークがここを出る前に、約束したのだ。
帰ってきたら言いたいことがあると。
つがいになろうと、彼に言うつもりなのだ。
「んだよぉトカゲ……なかなか威勢がいいじゃんかー」
マケーヌは無傷だった。
かなり強めに蹴り飛ばしたはずだ。
今のちーちゃんは、ジークの加護をもらっている(ジークに名前をもらっている)ので、かなり強化されている。
その蹴りは金剛石すら粉砕するほどのものだった……が。
無傷。
なるほど……腐っても勇者ということか。
「おとなしく殺されてくれないんだ? へえイイじゃんイイじゃん。たのしませてくれよぉ」
ずずずず……とマケーヌの体から、黒い煙が吹き出す。
「あの馬鹿ジークの大切な物を、ぐっちゃぐちゃにしてやるって決めてたんだ。簡単に壊れないでくれよ、トカゲ女ぁ?」
……チノは何度も振り返りたくなった。
だが、ちーちゃんにこの場を任せて、自分の仕事に集中する。
……その場に立ち止まって、引き返し、加勢したい気持ちをぐっとこらえて……。
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タイトルは、
『勇者パーティを追放されたおっさん、引退して辺境スローライフを送る(※つもりがなぜか最強に)~実は勇者にレベルと経験値を奪われてただけだった。呪いが解けて弱体化したようだが、俺にはもう関係ない』
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