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207.
《ジャマーSide》
かつて魔王軍の参謀だった、ジャマー。 彼は何度もジークに挑み、敗北し続けた過去がある。
「きひ……きひひひ! ジークぅ……今度こそ、殺してやるぞぉ」
ジャマーが居るのは、ほの暗い洞窟の中。
そこにはいくつもの資料が乱雑におかれていた。
「わしは……今度そこおまえを殺す……! 今度こそなぁ!」
何度も煮え湯を飲まされてきた。
その都度、ジャマーの中にはジークへの強い恨みが蓄積していった。
恨みは前へ進むための原動力だ。
その結果……ジャマーはついに到達したのである。
「やはり……神を討伐するためには、神の力を、借りぬとなぁ……!」
ジャマーは打倒ジークを掲げ、必死になって研究を続けた。
そして、ついに。
ジークを倒すための手立てが整ったのである。
「さぁジークぅ……長きにわたるわしとの因縁に、幕を引こうかなぁ……!」