157.魔王としての格の違い
ルゥザーは俺から距離をとって、右手を前に出し、魔法を発動させる。
俺の足下に4つの魔方陣が出現、そこから鎖が伸びる。
鎖は俺の体をがんじがらめにしばりつけた。
「くらえ! 極大封印魔法【無限時牢獄】」
鎖が光り、景色から色が失われていく。
「それは対象者の体内時間を永久に停止させる最強の封印術式! 決して自分では打ち破ることはできない!」
俺は鎖をつかんで、ぶちりと引きちぎる。
「そ、そんなばかな!? くっ! で、ではこれでどうだ!?【冥府魔道葬】!」
俺の足下に巨大な影が出現、亡者の腕が無数に伸びてきて、俺の体をつかんで引き下ろそうとする。
「影の亡者たちが貴様を冥府へと引きずり込む極大の闇魔法だ!」
「だからなんだ?」
神魔の右手をつかい、聖なる光で魔法を消し飛ばす。
「なんて……ことだ……。お、おれの魔法が……まったく通じないなんて……」
打ちひしがれるルゥザーのもとに、俺は歩いて向かう。
「や、やめろぉ!」
魔法が飛んでくる。
極大の炎も、雷も、氷も、俺には通じない。
「く、来るな! 来るな来るなくるなぁあああああああああ!」
俺はやつの攻撃のことごとくを無効化し、ルゥザーの懐へと接近する。
「覚悟はできてるんだろうな?」
「く、そぉおおおおおおおおおおお!」
魔力で強化した拳で、ルゥザーが俺の顔面を殴る。
「うげぇあああああああああああ!」
だがダメージを負ったのはルゥザーのほうだった。
俺には聖なるバリアが張られており、そんじょそこらの攻撃じゃ、俺を傷つけれない。
「魔法も物理もきかぬなど……ありえん……化け物か貴様ぁ!」
「ちがう、魔王だ」
俺は神魔の右手で拳を作り、やつの顔面めがけて連打を打ち込む。
「ぶげぇあああああああああああ!」
とどめの一撃を受けたやつは、天上へと吹っ飛ばされていったのだった。
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