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134/241

134.仲間一同キスしてレベルアップ



 俺は来たるべき敵に備え、身内たちのパワーアップをはかることにした。


「兄さん、すごいです……わたし、数秒前とはまるで別次元の魔法使いになっています」


 彼女は魔法を使っていないのに、体が浮いていた。

 あふれ出る魔力量が凄すぎて、チノの体を浮かせているのだ。


「試し打ち……はやめておきます。城を消し飛ばしかねないので」


「マジか。魔力供給だけでそこまでレベルって上がる物なのか?」


「普通は単に魔力をもらうだけです。ですが、兄さんは特別なのでしょう。渡された側がランクアップする効果があるみたいです」


 そのときだった。


「じーくぅうううううう…………」


 がちゃり……とドアが開くと、体から黒いオーラを漂わせる少女がいた。


「ちーちゃん、どうしたんだ?」

「どーしたんだ? じゃ、ないわよばかー!」


 人間の姿になったちーちゃんが、ずんずんずん! と俺の元へとやってくる。


 ビシッ! とちーちゃんはチノを指さす。

「この、泥棒猫ー! アタシのジークの唇をうばうなんて! きー!」


「兄さんはあなたのものではありません」


 つんっ、とチノがそっぽを向く。


「ジーク!」

「あ、はい」


「あ、ああアタシも契約する……!」

「あ、ああ……わかったよ。チノ、契約魔法の準備を」


 チノは露骨に嫌そうに、顔をしかめる。


「あー、なんか急に契約のやり方、わすれてしまいましたー」


「さっさとやりなさいよ! かみ殺すわよ!」


「いいでしょう、返り討ちにしてやります」


 バチバチ……! と俺の前で火花が散っていた。


「チノ、頼む」

「はい♡ あなた……じゃなかった、兄さん♡」


「むきぃ~~~~~~~~! ちょおっとキスしたくらいで正妻面するんじゃないわよぉおお!」


 ややあって。


 準備がととのい、ちーちゃんと俺はキスをする。


「すごい……体が……く! くあぁあああああ!」


 その瞬間、ちーちゃんの体が爆発的に巨大化した。


 彼女は見上げるほどの巨大な竜へと変貌した。


「べ、【地岩竜ベヒーモス】……

SSランクのモンスター、古竜種の1匹です」


 地竜はせいぜいがBランクの竜だった。

 それが、俺から魔力供給を受けるだけ (キスしただけ)で、古竜に変貌するとは……。


『すごいわジーク! 力がみなぎってくる!』

「さすが兄さん、あっさりと古竜へと進化させるなんて」


「とりあえず、元に戻ってくれ」


 ちーちゃんが人間の姿へともどる。

 俺は右手で壊れた建物を、元へ戻した。


『おにいちゃん! あたちもー!』

『……しあも』


 神獣達が俺にキスを迫る。


『あにきぃ~~~~~~!』


 火炎竜ブレイズ・ドラゴンを初めとした、魔物達が部屋へと、大量に押し寄せてきた。


『あにきとキスできるんだって!?』『したい! あにきとちゅーしたいっす!』『ばか! わたしがさきよ』『いいや、アタシが先なのよー!』


 あっという間に、魔物で埋め尽くされる。

「ウワサを聞いて国民達がみな、兄さんにキスをねだりに来ています」


「すごいわねジーク、大人気じゃない」


 いずれは全員に……と思ったが、これはちょっとみんなやらないと、収集つかない感じだな……。


 結局、俺はやってきた仲間達全員に、パワーアップを施したのだった。

【※お知らせ】


新作の短編、書きました!

時間がある方はぜひ読んでみてくださいー!

よろしくお願いします!


※タイトル

「俺は冒険者ギルドの悪徳ギルドマスター〜無駄な人材を適材適所に追放してるだけなのに、なぜかめちゃくちゃ感謝されている件「なに?今更ギルドに戻ってきたいだと?まだ早い、君はそこで頑張れるはずだ」」


※URL


https://ncode.syosetu.com/n8459gq/


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★1巻11/15発売★



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