129.神魔の力で楽々潜入
魔人に連れ去られた村人達を救うべく、やつらの仮の拠点とやらへと向かう。
村人が道中の道案内をしてくれたので、迷わずに到着できた。
森の中の茂みから、洞窟の様子をうかがう。
山の斜面にできた洞窟だ。
入り口には見張りらしき人影はない。
「案内ご苦労。あとは俺がやっておくから、村に戻っているんだ」
「し、しかしジーク様、お一人で大丈夫なのですか? 仮とはいえ彼らの拠点です、何があるかわかりません」
「気遣い感謝するが、大丈夫だ」
俺は【神魔王】の力の一つ、【神魔の眼】を発動させる。
「ジーク様の右目が急に輝きだして……いったい、なにを?」
「ここから中の様子を遠隔で伺う」
「そ、そんなことができるなんて……すごい、すごすぎる!」
以前にも似たようなことができた。
だが全体をぼんやりと把握するだけだった。
この神魔の眼によって、内部構造の鮮明な映像が手に入る次第。
「敵の位置と捕まっている人たちの場所も把握できた。あとは……」
俺は目を閉じて、念じる。
『俺はジーク。君たちを助けに来た。俺が合図したら目を閉じてくれ』
「の、脳内に直接声が……これは?」
村人がびっくりしながら周囲を見渡す。
「神魔の眼の効果だ。視界に捕らえた特定の人物に念話を送ることができる」
「な、なんてことだ……そんなのもう、神さまみたいじゃないですか! すごすぎる!」
どれだけ信じてくれるかは不明だが。
まあ当たったとて目が潰れる程じゃないからな。
「よし、行くか」
俺は魔人達の洞窟の入り口に立ち。
合図を送った後、神魔の右腕を発動させた。
凄まじい光が洞窟内をいっぱいに満たす。
聖なる力は瞬く間に広がっていき、魔人達が巣くう洞窟内を照らす。
「よし、駆除完了」
「じ、ジーク様……今のは?」
「魔なる物たちには毒となる聖なる光だ。これで中に居た魔人どもはほぼ殲滅できたと思うぞ」
現に入り口付近で待ち伏せしていたやつら、道中のほとんどの魔人は姿を消していた。
俺はとらわれていた村人達を解放する。
「ありがとう! ジーク様!」「ありがとうございます!」
俺は同行してきた村人に、この人達を連れてもどるよう指示する。
「ジーク様はなにを?」
「どうやら最奥に村人と、あと強そうな魔人が待ち構えている。俺は、そいつの相手をしてくるよ」
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