-81-:初めてのアンデスィデだったので興奮しましたよ
チェスをプレイする訳ではないので、二人から白側の視点となるチェス盤配置を取る。
では、始めよう。
[第1手]
白d4:クィーン前のポーンを2マス前進。
黒Nc6:対してクィーンズ・ナイトをc6へと移動。
いきなりポーンを射程に捉えた。
[第2手]
白d5:d4に前進したポーンをさらに1マス前進。
回避と共に、逆にナイトを捉えた。
黒Ne5:黒も先程のc6ナイトをe5へと移動させてポーンの攻撃を回避。
(スゴいな…。お互いに第1手と同じ駒を動かすか?)
公式戦では、滅多に見ない手である。
[第3手]
白b4:クィーンズ・ナイト前のポーンを2マス前進。
黒e6:キング前のポーンを1マス前進。
このポーンで白のd5ポーンに攻撃緒可能。
当然白からも攻撃可能となるのだが、後方にポーンが控えているから獲れば“痛み分け”のカタチとなる。
同時に黒キングス・ビショップがb4ポーンを射程に入れた。
[第4手]
白b5:先程動かしたポーンを1マス前進。
これによって黒ビショップからの攻撃を回避。
黒e×d5:eファイルのポーンでd5のポーンをテイクス。
棋譜の×印はテイクスを意味する。(獲った駒×獲られた駒と表記される)
「初めてのアンデスィデだったので興奮しましたよ。だけどココミはマスターを立てる事ができていなかったのでナイトとポーンのマスターが早い者勝ちだと息巻いていましたが、性能で勝るナイトに軍配が上がりましたよ」
アンデスィデのルールは霜月神父も心得ている。
テイクスされた駒を中心に、周囲8マス全ての駒が参戦するのだと。
複数騎対単騎の構図はアンデスィデにおいて定石となる。
*注意!!
《倒したのはナイトであるが、棋譜及び盤面ではeポーンがテイクスした事になる》
[第5手]
白Nc3:クィーンズ・ナイトをc3へと移動させてd5へと進んだポーン(飢屍のソネ)を射程内に。
黒d4:1マス前進して逆にナイトを攻撃範囲へ。
[第6手]
白Ne4:ナイトをe4へと避難させた。
黒a6:クィーンズ・ルーク前のポーンを1マス前進。b5の白ポーンを捉えた。
[第7手]
白Nf3:ココミは強気にもキングス・ナイトをf3へと進めてe5ナイトを捉えた。
黒Ng4:2対2の構図ではあるが、さすがにナイト2騎相手ではツライ。なので、g4へと避難させる。
[第8手]
白g3:キングス・ナイト前のポーンを1マス前進。
ナイトの隣に置いてアンデスィデ対策のつもりなのだろう。
黒a×b5:aファイルのポーン(骸骨亡者のキャサリンでb5ポーンをテイクス。
「この時の敵の盤上戦騎のカタチが面白いんですよ。襟に腕と同じパーツを5本もぶら下げているんです。アレはたぶん、スペアの腕なんじゃないかなぁ・・。この駒も動かなかったので定かではありませんが」
[第9手]
白Bh3:キングス・ビショップをh3へ移動&黒ナイトを捉えた。
黒Nf6:次にビショップが来ればナイト・ポーン・ビショップの3騎をナイト1騎で相手にしなくてはならない。f6へと避難させた。
[第10手]
白Ng5:eファイルのナイトをg5へと移動。
まるで意図が解らない。
黒d6:クィーン前のポーンを1マス前進。
射線が開いた!
クィーンズ・ビショップでh3ビショップが狙える。




