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第59話:武器の基本的な事を教えました。

 さ~て、午前中の内に2人へ武器の扱いを教えれるだけ教えてしまおう。可能ならば午後一でエミリさん宅にキッチン機材の設置をしてしまいたい。

 まずは最低限のメンテナンス方法と基本的な動きからかなぁ・・・とはいえ、シリカ作の武器は今の所刃こぼれ・折れ・曲がりとは無縁だ。メンテと言っても使用後に着いた汚れを落とす程度。通常の武器ではありえない事だけど、シリカが製作した武器に関してはこれでいい。どんな最強武器だよと思われるだろうけど、これが現実。

 で、いきなり武器初心者にそんなアルティメットウェポンを振り回させる訳にも行かないのでミズキやアルもしている訓練をして貰う事にしました。


「というわけで、レオナちゃんとエミリさんは基本的な動きを覚えるのと同時にシリカが創ってくれた武器の素晴らしさと危険さを体感して頂きます」

「はい!」

「は~い」


 そこで取り出すのは、これまたシリカ作のハルバードと双剣。但し、こちらは鉄で作った奴。これを2人に手渡す。


「まずは型とか気にしないで、あそこに用意した岩塊に向かって打ち込んでみてください」

「「はい、先生!」」


 はい先生になりました。2人は私から受け取った鉄製の武器で思い思いに岩塊へと攻撃を仕掛けていく。うん流石は探索者、鉄で出来た武器をまるで棒切れか何かの様に振り回していますわ。

 そして、程無くして


「・・・先生!ハルバードがひん曲がりました!」

「先生、こちらは今にも折れそうです」

「は~い、でわ攻撃を止めてください」


 そしてこちらへと戻ってくる2人。息一つ乱してない・・・体力面に関しては言う事無しだね~。んで、2人が持ってる武器を地面に置いて貰う。


「武器はどんな感じですか?」

「ボロボロです」

「頼りないです!」

「そうですね。でわ、次はシリカが創ってくれたお二人の武器を試して来てください」


 私はそう言って預かっていた2人の武器を手渡す。受け取った2人が先ほどと同じように岩塊へ攻撃を打ち込む。


「先生!岩がまるで粘土みたい!」

「凄いです・・・先程と違って岩塊が斬れました!」

「はい~、ストップ。またまた戻って来てください~」


 同じように武器を置いて貰い感想を聞いてみよう。


「今度はどうでしたか?」

「シリカさんの凄さを実感しました」

「だね~。あんなに硬い岩塊をいともたやすく貫いたよこのハルバード」

「そうですね。本来武器は、無茶をしなくてもこの様に刃こぼれしたり曲がったりしてしまいます。本当は刃こぼれしたり損耗する度に、刃を研いだり修復したりしないといけませんが、お二人に贈ったその武器は違います。通常の武器とは違うという事をまず実感して頂きたかった。なのでもし、この武器達が損耗するようなモンスターと出会ったりした時は、全力全開で逃げてください」


 ちょっと話がズレるけど、大事な事なので言っておく。


「基本的にメンテナンスは不要です。精々使用後に付着した汚れを落とす程度で十分かと。後は定期的にシリカの所で検査をして貰えば、この子達は期待を裏切らずにそのパフォーマンスを発揮してくれます。大事にしてあげてください」


 しっかりと頷いてくれる2人。まぁこの点は心配していない。


「次に・・・先ほどお二人が振るったこの武器、実はそれほど悪い出来じゃないんですよ。遺跡都市に居る鍛冶職人の方々がどの程度の腕前かは知らないですけど、お二人が普段の探索で使用しているであろうナイフ類と比べてもいい出来であると思います。なんせ、シリカが創った物ですし!」

「あ~キョウ君、それは贔屓だよ~?」

「えぇ贔屓ですとも!遺跡都市に居る鍛冶職人の方々を貶すわけじゃないですけど、さっき拝見させてもらったナイフはお世辞にも良い出来と言える物じゃなかったので」


 恐らく初めから武器として使う事を考えちゃいないのだろう。採取とかに使用出来ればそれでいい感じ。こっちの住人達は何でか武器で戦う事を毛嫌いする。臆病者だとか自分に自信がない証拠だとか訳分かんない。


「それでですね、なんでそんな事を言ったかと言うと・・・よっと、ここにお二人が使った武器と同じ奴があります・・・見ててくださいね?」


 今度は私が岩塊に近づいて、二人がボロボロにしてしまった同性能の武器で突き、切り払っていく。2人は普通に穿たれ切り裂かれていく光景を見て固まってしまう。

 一通りハルバードと双剣で岩塊に攻撃をした後、2人の前まで戻って来て2つの武器を見せた。


「この通りです。どうです?刃こぼれとか曲がったりとかしてないでしょう?」

「うっそ~、さっき私がやった時は弾かれるだけだったよ?しまいには曲がっちゃったし」

「私もそうでした。手が痺れるばかりで、まるで刃が立ちませんでした」

「これが技です。これから2人には技を身に着けて貰います。というわけで、シリカ作の武器とセットでこちらの鉄製の武器も贈らせて貰います。重さもバランスも可能な限り近づけましたので、持ち替えても違和感を感じないかと。鍛錬する時はこちらの鉄製の武器を、探索に行く時はシリカ謹製の武器を使ってください」

「はいはい!どうして使い分けるの?」

「はいエミリさん、いい質問ありがとうございます。それはですね、どんな良い武器を使用しても使い手がショボいと十全に性能を発揮できません。なまじ性能が良い武器を使っていると、結果が自身の技によるものなのか武器の性能なのか分かり難い上、自分は強いって錯覚する恐れがあるんです。武器の性能に溺れた者は鍛錬を怠る傾向が強いので、気をしっかり持って武器に魅入られないよう気をつけてください。シリカ謹製の武器は特に可愛いので!よって、鍛錬の時は性能が低めの武器を使用して技を磨き、いざ本番である探索の時にシリカ謹製の武器を使用してその違いを噛み締めてください」

「・・・なるほど~」


 ぶっちゃけ、今の二人は縮〇砲を持たせたザ〇の様なもの。何も知らずにトリガーを引けば、反動で自壊して終了である。そもそも〇クじゃ〇退砲撃てないじゃんとかそんな事は聞いてない。


「これからお世話になるその鉄製の武器達は普通に破損します。流石に折れたり砕けたりした場合は新しいのを配布しますが、基本的には自分でメンテしてみてください。鉄で出来てるのでメンテを怠ると即錆びるのでご注意を・・・あ、あとでメンテするための道具一式をお渡しします」

「むぅ、キョウ君ってばもしかしてスパルタ?」

「が、頑張ります」


 え?どうしてスパルタなんて表現がここで出て来るの?レオ〇ダスさんってばこっちの世界出身だったりするのかな・・・まさかね~。


「これも鍛錬の内ですよ。シリカの武器は基本メンテいらずですけど、武器を扱う以上最低限のメンテは出来るようになって貰います。武器を扱う者が武器の面倒を見れないとか、恥ずべき事ですので」

「わかったよ~」

「わかりました!」

「よろしい。でわ基本的な型をお教えします。まずはソレを体に沁み込ませる為、素振りしましょう」

「「お願いします!」」


 こうして2人の鍛錬が始まった。

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