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第2話:遺跡に辿り着きました。

連続投稿。この後は・・・とりあえず起きたら。

※2019/03/12 一部修正。

 ひとしきり崖の上でorzを堪能した後、俺は川をさかのぼってみる事にした。で、


 「やべぇ、本格的に何も見えなくなってきた」


 はい、遭難しているんです。やっぱり闇雲に進んでもろくな事にならない。


 「・・・よし、諦めよう」


 あまり使いたくないが意地を張ってても仕方ない。異世界でも問題なく通じるか不安だがもうこの手段しかない。


 俺は諦めて、素直に()()()()()()()()()()


 「ふむふむ・・・そうか、なるほど・・・ありがとう、助かったよ」


 端から見たら一人で会話が成立しちゃってる危ない奴にしか見えないけど、仕方ないんだよ聞こえるんだから。

 というのも、俺は生まれながらに3つの特異な能力があった。1つは自然の声が聞こえるという事、もう1つは自然のエネルギー?的なモノを体内に取り込み、循環させたり放出したりできる事。最後の1つは今は関係ないので割愛する。

 自然のエネルギー的なモノは世間一般で言うところの「気」や「波動」に該当するらしい。らしいというのは、そもそもこんなトンでも物質を扱える存在が極めて少ないからだ。自分だけじゃないのが救いである。

 この特異な能力のせいで、幼い頃は苦労したのだ。やれ、また電波を受信してるだの、これでお前も中二病乙だの・・・ヤバイ泣きたくなってきた。

 最近になって口に出して伝えずとも、強めに心の中で思う事でこちらの意思を伝えれるようになったのだが、強度というか伝わるのが遅いというか電波の届きが悪い携帯の如く、タイムラグが酷い。なお、口に出して伝えればほぼタイムラグ無しで応答が帰ってくる。よってまだまだ実用に耐えうるとは言えず、試行錯誤を繰り返し使用感を蓄えている所。

 因みにこちらが求めたら相手から応答が帰ってくるという一方通行的なものではなく、こちらが求めていなくとも向こうさんから情報は流れてくる。街中を歩いている時に聞こえてくる周りの人達の会話といえば伝わるだろうか。中には俺個人に向けて伝えてくる内容もあって、それに対してこちらが反応を示さないでいると向こうさんが拗ねてしまう事があるので要注意だ。

 察しのいい方ならなんとなくこの自然の声とやらの正体が分かってきそうなものだが、自分の目ではっきりと視えたわけではないので断定はできない。

 それとこの能力をあまり使いたくないのは、依存しすぎると自分で思考するのが面倒になりそうだからだ。決して痛々しいからではない。


 ともかく!そういう訳で周りの自然達にSOSを求めた所、どうやらこのまま川を遡って滝にぶつかった所を壁に沿って進むと遺跡があるらしい。よかった、異世界でも通じたよ。まぁ、聞こえてた声が理解できてたんだからそりゃ大丈夫かと納得しよう。


 早速その遺跡とやらに移動開始。何度か自然の声によって警告がもたらされた為、その都度止まり隠れ息を潜め脅威が過ぎ去るのを待つ。さすが異世界、見た事も無いような猛獣?や爬虫類?的な生き物がそこらをうろついとる。情報が無い以上、迂闊に遭遇するのは避けたいのでうまくやり過ごしながら進もう。




 よし到着!なんとか真っ暗になる前に目的地に着けた。遺跡を見た感じ、所々が蔦や樹木などに覆われほとんど自然と同化してしまっている。好奇心が刺激され調べたくもあるがまずは落ち着いて休める環境が欲しい。早速中にお邪魔させて頂こう。


 と思ってたんだが、入り口が無いじゃあありませんか。遺跡の周りをぐるっと回ったり上に登ってみたりしたんだがそれらしい穴がございません。中に入る為の鍵的なものが必要だったりしたら詰んじゃうんですけど!


 「どっかに隠しスイッチ的なものとかないのか・・・」  


 辺りはもう大分暗い。焦燥感に駆られながら遺跡だけでなくその周辺も調べていく。すると遺跡から少し離れた場所に2メートル程の柱のようなものを発見。一縷の望みを抱きつつくまなく調べると中程に手が入りそうな窪みを見つけた。


 「・・・中に虫とか蛇とか居たら最悪だよな」


 俺は近くに落ちてた木の枝で中を突きながら様子見をしつつ、何も出てこないのを確認したのち意を決して手を突っ込む。


 「なんか硬くてすべすべしたものがあるな・・・」


 引っこ抜ける気配が無かった為、逆に押し込んでみる。するとわずかに沈み込む手ごたえがあったと思った瞬間、遺跡の方から何か重たいものが動く音が聞こえた。


 警戒を怠らず音がした方に近づいてみると、さっきまでは無かった遺跡の入り口のようなものが佇んでいた。


 親父達と一緒に元居た世界のいろんな遺跡に何度も足を運んだが、未だかつて誰の手も入っていないであろう遺跡というのは今回が初めてだ。


 興奮が抑えれないと同時に不安も襲ってくる。切り立った山の凄く脆い足場を命綱無しで歩くような恐怖感。でも頂上は既に見えている期待と興奮。足が竦み前に進む事を体が拒否しているのに、心はこの後味わえる達成感を求め前へ前へと進もうとする。


 俺はさっきまで感じていた焦りや疲労も忘れて、未知の塊である遺跡の中へと足を踏み入れた。

読んで頂きありがとうございます。

ほんとノリで書いていますんで、さくっと更新が止まるかもしれません。

その時は「きっとこのあとの展開考えてなかったんだぜ」って感じで

生温く見守って頂けると、はい。

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