表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
タロットゲーム  作者: 灰庭論
第3巻 女帝編
30/60

SIDE OF THE STAR   星

 ついに出会ってしまった。

 お姉ちゃん、ごめんなさい。

 セイラは言いつけを守ることができない悪い子です。

 でも、これは偶然。

 それとも奇跡かな?

 どうしよう?

 こんなに近くにいる。

 心臓の音を聞かれてしまいそう。

 瞳にセイラが映っている、と思う。

 何か話しておきたい。

 でも口が固まって、息もできないの。

「レンちゃん、時間あるかな?」

 あっ。

 話すタイミングを逃してしまいました。

「うん」

 セイラがいると、きっと話せないんだと思う。

 ジャマをしたくありません。

「じゃあ、わたし、帰ります」

 本当は帰りたくない。

「あっ、うん。また明日ね」

「うん。また明日」

 そこで別れました。

 でも振り返ってしまう。

 兄妹のような二人の後ろ姿。

 レンちゃんが羨ましい。

 どうしてわたしはレンちゃんじゃないんだろう?

 でも簡単に人を羨ましがってはいけないのです。

 お姉ちゃんがそう言っていました。

 レンちゃん、ごめんなさい。

 大切なお友だちって言ってくれたのに。

 セイラも同じように思っています。

 それなのに秘密があります。

 本当のことを言えなくて、ごめんなさい。

 でも、それはお姉ちゃんとの大事な約束。

 だから絶対に言えません。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ