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タロットゲーム  作者: 灰庭論
第2巻 女教皇編
21/60

SIDE OF THE STRENGTH   力

 道の真ん中にバカがいた。

 行きつ戻りつを繰り返している。

 バカだバカだ思ってたけど、ここまで頭がおかしいとは思わなかった。

 たぶん偽善者の伊吹に会いに来たんだろう。

 会いに来たなら、さっさと会いに行けよ、バカ。

 でもコイツは害のないバカ。

 ほら、気安く声を掛けたりしない。

 こっちを見ようともしない。

 余裕で横を素通りできる。

 世の中でサイアクなのは害のあるバカ。

 世の中でサイコーなのは害のないバカ。

 アイツはバカだけど、ワタシに害を与えたりしない。

 ワタシがホーム以外で他人から声を掛けられるのが嫌だって分かってる。

 それが分かる人って、意外と少ない。

 こっちから話さなければ、アイツから声を掛けてくることはない。

 アイツはバカだけど、唯一ワタシのことが分かってる。

 バカに理解されてるって、ワタシもバカってこと?

 そうかもしれない。

 でもそれでいい。

 だって害のないバカがサイコーだから。

 偽善者の鳴海や伊吹やピアノのオバサンみたいなヤツにはならない。



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