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タロットゲーム  作者: 灰庭論
第2巻 女教皇編
17/60

SIDE OF THE STRENGTH   力

 ヘタクソなマジシャンが死んだだけ。

 自称だからマジシャンですらない。

 それでどうして悲しめというの?

 ワタシに何か関係がある?

 ないない。

 アイツが生きてたところで何か影響がある?

 ないよね?

 ここにいるヤツらにも関係ない。

 それなのになんで泣いてるの?

 ウソでしょ?

 オマエたちは人が死んだくらいで泣いてる場合じゃないだろう?

 他人のことより自分の心配しろよ。

 死ぬより苦しい生き地獄が続いていくんだぞ。

 それともなに?

 涙を見せないワタシを悪者にしたいわけ?

 勝手にすれば。

 どっちがひどい人間なの?

 悲しいフリをしろってこと?

 それで優しい子に見えるんだ?

 バカだろ。

 コドモはオマエにとって都合のいいオモチャじゃねぇんだよ。

 思い通りにしたいだけだろ?

 透けて見えんだよ。

 あのオンナもそう。

 意地になってるのが見え見え。

 ワタシにかまうな。

 オマエには一生理解できねぇよ。

 わかるはずねぇだろ。

 理解した気になるな。

 それはオマエが気持ちよくなりたいだけのオナニーだからな。

 そんなもん見せんじゃねぇよ。

 それも終わり。

 もうあのオンナの顔を見ないで済む。

 マジシャンが死んだおかげ?

 ワタシの役に立った。

 悲しみじゃなくて喜びだ。

 ヤツらもうれしくて泣いてる?

 そんなわけないか。

 ワタシとは違う。

 ワタシだけが違う。

 人が死んで悲しめるヤツは余裕があるということ。

 涙が出るヤツは喜べよ。

 オマエの人生はイージーモードだからな。



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