放棄していいですか?
息抜きに書いたので支離滅裂です。
中身のないお話です。
我が国の第五王子が婚約者以外の娘(男爵家の養女)と婚姻を結びたいからと畏れ多くも国王陛下の誕生パーティーの席で婚約者である令嬢に婚約破棄を叩きつけたのが1年前のこと。
婚約者だった侯爵家の令嬢はにっこりと笑みを浮かべ
「確かに、承りました。どうぞ、末永くお幸せに」
と優雅にお辞儀をしてその場を辞した。
彼女は王妃様のお気に入りで、幼少期からキツイお妃教育を泣きながら必死に行っていた淑女の中の淑女。
第五王子が喚いたような低俗な悪戯などするはずがありません。
すぐさま王妃の命により調査した結果、第五王子が述べたことは全て冤罪でした。
後日、第五王子の首根っこを掴んで王妃様自ら侯爵令嬢に謝罪に行かれたのには驚かされましたけどね。
第五王子と侯爵令嬢の婚約解消はあっさりと認められました。
侯爵令嬢が「まともに話し合いの場につかない方に嫁ぐ気はさらさらありません」ときっぱりと復縁はないと宣言したからです。
王族との婚姻は基本、王家からの『お願い』ですからね。
実質、この場合の王家側の力は弱いです。
相手側が否といえば引き下がるしかないのです。
無理に婚約を結んだとしても、良い結果に転ぶのは5割を切ります。
婚約から婚姻を結ぶ間に解消するケースは少なくはないのです。
もっとも今回の第五王子のように公の場で『婚約破棄』と声高々に宣言される方はいらっしゃいませんでしたけどね。
通常は水面下で話し合いを重ね、双方ともに傷がつかないようにそれ相応の理由をでっち上げて解約します。
侯爵家は口には出しておりませんが、第五王子は忠誠を捧げるに値しないと判断したそうです。
大きな後ろ盾を失った第五王子に玉座が転がってくることはまずないでしょう。
男爵令嬢程度では実家の力は微々たるもの。
他の王子たちが全員亡くならない限りは第五王子の元に玉座は転がってこないはずです。
さて、第五王子と侯爵令嬢の婚約が解消された後、私は国王陛下よりある『お願い』をされました。
それは、新たな婚約者候補になった令嬢たちへの教育です。
国王陛下……というよりは王妃様が第五王子がお決めになった男爵令嬢に良い感情持っていないことから今回の提案がなされました。
第五王子がお決めになった男爵令嬢。
名前はたしかヴァイオレット=ハイドランジア。
彼女は第五王子以外にも多くの男性を侍らせているという噂のある令嬢です。
しかし、私は男爵令嬢を社交の場で見かけたことは一度もありません。
友人たちにも尋ねましたが誰一人として男爵令嬢と言葉を交わしたことがある方はおりませんでした。
本当に存在している令嬢なのでしょうか。
そこで、王妃様は一計を案じました。
新たな第五王子妃候補全員に、侯爵令嬢が受けた妃教育を一年間施すと。
その結果を見て第五王子妃を決めると。
第五王子は王妃様の案に反対しておりましたが
「あら、私のお気に入りだった侯爵令嬢よりも王妃に相応しいとあの場で豪語していたのはどこの誰?あの子よりも王妃に相応しいというのなら文句はないでしょ?」
という王妃様のお言葉にすごすごと引き下がっていきました。
数多の教師が第五王子妃候補の家に派遣されました。
私もそのうちの一人です。
私の担当はヴァイオレット=ハイドランジア男爵令嬢。
そうです。
第五王子の想い人であり、王妃様に一番嫌われている令嬢です。
まあ、私は私のお仕事をするだけです。
私が派遣されたことにより、ハイドラジア男爵家は今や社交界の注目の的です。
なぜなら、私が侯爵令嬢の妃教育の教師だったからです。
侯爵令嬢のレベルを知っている私だからこそ、男爵家に派遣されたのです。
私、とっても楽しみにしていたんです。
あの侯爵令嬢以上に素晴らしい令嬢だという王子の言葉に。
しかし、蓋を開けてみれば……
この国では平民でも知っている一般常識が全くない。
マナーは赤子並。
ダンスはまあまあですね。
勉強(語学を始め、国政、法律、地理など多種多様)は、すべて赤点。
これのどこが侯爵令嬢よりも優れているというのです!?
初等部の子供より悪いです。
そしてなにより、逃亡癖があります。
教育期間に充てられた1年のうち9割が令嬢との追いかけっこでした。
まともに授業を受けたのは第五王子が遊びに来ていた時だけです。
大事な授業を簡単にボイコットし、それを笑って容認する男爵。
このような人が王家に入ろうなどと笑止千万。
期間終了後、正直に国王陛下および王妃様に報告書を上げました。
もちろん、第五王子様もその報告書をご覧になっているはずです。
なっているはずなのに……
「貴殿はヴァイオレットに少々手厳しいのではないか?」
ですって!?
常に笑みを絶やさぬように努力していた私からこの時表情が抜け落ちました。
それを見て、国王陛下と王妃様がブルブルと震えております。
両陛下だけではありません。
その場にいた、第五王子以外全員が顔を真っ青にして震えておりました。
「では、私以外の者を再度、派遣していただけますか?」
「リ、リラ。そなた以外は……」
「殿下は私の評価が不当だと仰っております。ならば、私以外の者が男爵令嬢に婚姻までに教育を施せばよろしい。私はこの件から手を引かせていただきます」
国王陛下達が必死に私を引き留めようとしましたが、私はこの件から完全に手を引かせていただきました。
その後、何人もの教育係が彼女に与えられました。
しかし、そのすべてが一週間で辞任を申し出ました。
みな、最後は口を揃えてこう述べました。
「人の言葉を理解できない猿令嬢を王家に迎え入れるのはおやめください」
と。
そうです。
ハイドラジア男爵令嬢は人間ではありませんでした。
正真正銘の『猿』だったのです。
『猿』相手に妃教育を施したのは後にも先にもあの時だけです。
王子と男爵令嬢のその後ですか?
王子が男爵家に婿入りして終わりです。
男爵家に婿入りしてからは部屋から一歩も出ず、令嬢とイチャイチャしているという報告が男爵家に派遣された侍女と執事から王家に報告されております。
それにしても……
第五王子は『猿』のどこに惚れたのでしょう。
そもそも、なぜ男爵は『猿』を養女に迎え入れたのでしょう。
その答えが男爵の初恋相手が『猿』にそっくりだったからと誰が知るでしょう。
この珍事件が後世にどのように伝わるのかが疑問ですが、きっと笑い話として伝わるのでしょうね。
何を書きたかったんだろう~(ーー;)
ジャンルは恋愛でもコメディーでもなくていいよね?
誤字脱字は見つけ次第訂正する予定です。




