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設定と裏設定

 いつもこの小説を読んで頂きましてありがとうございます。遅ればせながら私、三月と申します。

 普段はあまり私自身の意見などは世界観を壊してしまうかもしれないので極力書かないようにしています。

 ですが今回、筆を取ったのには訳がございまして………このジェラルドという男は、自分に興味がある話題や身近に起こった事は話してくれるのですが、キース曰く『脳筋野郎』なので予想したり考えたりという頭を使う話・興味の無い話題は話しません。しかも未だに親父や剣の師匠の名前すら言っていないという体たらくぶり………

 私としても、彼を主人公に抜擢してしまった責任もありますのでここに『脳筋野郎』の話だけでは補足しきれない話題や案件を書きますので、なにとぞ宜しくお願いします。

主人公………ジェラルド・マクラレン

 本作の主人公。作中では語られていないが、マクラレンというのがファミリーネーム。夢は世界一の鍛冶師になる事だが、キース曰く『鍛冶の才能は一切無い、欠片も存在しない』との事。どんなに頑張っても大した物が作れないのが悩みになっている。しかし、鍛冶の才能とは比べものにならないくらいの類稀なる剣術の才能があり、稼ぎで言えばこちらが本業である。勿論本人は否定しているが、村の皆から職業は腕利きのギルド構成員だと思われているので依頼が絶えない。望まぬ才能を持った不遇の青年その①。

              


主人公の悪友………キース・ロワイヤル

 ジェラルドの悪友。悪友と書いて「しんゆう」と読む。作中では語られていないが、ロワイヤルというのがファミリーネーム。ジェラルドを指して脳筋と称しているが、どっちもどっちな感じが否めない。夢は世界一の剣士になることだが、ジェラルド曰く『剣術の才能は一切無い、欠片も存在しない』との事。どんなに頑張っても剣術の腕が上がらないのが悩みになっている。しかし、剣術の才能とは比べものにならないくらいの類稀なる鍛冶の才能があり、キースの生活を支えている言わば「本業」である。勿論、本人は剣士であると豪語しているが、村の皆からは鍛冶工房を継ぐのはキースしか居ないと思われているので、キース宛ての鍛冶依頼が絶えない。望まぬ才能を持った不遇の青年その②。

           


主人公の親父………ギリアム・マクラレン

 親父こと、主人公の父親。作中では決して名前が語られていなかったが、ギリアムという名前がちゃんと存在する………にも関わらず作中で非公開のようになっていたのは全てジェラルドのせいである。

 ギリアムはジェラルドを授かった後すぐに妻を亡くしているので、主人公の唯一の肉親でもある。若いころから苦労を重ね、現在では国に三本の指に数えられる程の名工として名を連ねている。しかし、気に入った相手や村の皆にしか鍛冶の腕を振るわないので名工の名と同時に偏屈としても広く知られている。勿論、ギリアム銘の武具はあまり世に出回っていない。値段も気に入った相手には良心的すぎる価格で販売するので、生活は村の皆と大差ない生活を送っている。キースを弟子にしてからは、毎日しごきまくって面白おかしい師弟ライフを送るのが日課。昔はジェラルドに鍛冶を継いで貰いたいと思っていたが、あまりの才能の無さに見切りをつけて、今ではキースを後継者として育てようと画策している。特技は鉱物の徴収(ジェラルドの採ってきた鉱物を勝手に拝借すること)。ちなみに乙女座である。


           


ジェラルドの剣術の師………ロバート・レッドウィング

 主人公を弟子にした国の英雄。作中では決して名前が語られていなかったがロバートという名前が存在する。勿論、作中で語られなかったのは全てジェラルドのせいである。

レッドウィングという珍しいファミリーネームは、地方部族出身である母親の姓を使用している為。彼女は当時、争いの絶えない他部族を己の力のみで統一した。戦場で付けられた二つ名は「死神」。夫はそんな彼女に振り回され続け、部族が統一されて数年後に心労で他界した。

 その女傑の血をフルに受け継いだロバート・レッドウィングは20歳で世界を見たいという書置きのみを残し家を飛び出す。その後、ギルドの仕事をこなしていくうちにメキメキと頭角を現し、王国にスカウトされる。程なくしてロバートの剣術の才を見出した王国親衛隊隊長「ウォルター・ラングリッド」の手によって「守りの剣」を伝授される。

 そして数年後………彼を一躍有名にさせる事件が起こった。「災厄の化身」と呼ばれる三竜神が一柱 残虐クルエルが首都を襲ったのである。彼は部下の静止を振り切って単身でクルエルに斬り込み、死闘の末、これを見事に討ち取ることに成功。王国の守護者として諸外国まで名声を轟かせることとなった。勿論、彼の活躍はこれに留まらなかったが、それを書いてると一話どころか外伝で作った方が良い位の量になるので割愛する。趣味は弟子ジェラルドを苛めること。ちなみに獅子座である。

                     

        


白樺亭オーナー………キリュウ・サカヅキ

 多方面に様々な人脈を持つ村一番の資産家。東方の文化にハマっており、それが行き過ぎて名前まで東方風に変えてしまったという噂もある。経営の手腕はとても良く、幅広い分野で一財産も二財産も築いている。キーロフの村長とは比べ物にならないくらいの見えない権力があり、何かと有能なジェラルドを利用して色々と暗躍している。そのネットワークは王都だけでなく裏の世界でも顔が利き、一目置かれているという。噂では指定依頼を受けないことで有名なジェラルドを脅して依頼を受諾させている………などと言われているが確かめた者は誰一人として居ない。

 もし、真実かどうか調べたいという勇気のある者が居るならば、やめた方が賢明であるだろう。”確実”に起こる”不慮の事故”という不思議を体験することになるだろうから………ちなみに趣味は盆栽と東方グッズの収集。座右の銘は明鏡止水。

                        

             


雑貨屋の店主………サム・デヴェロー

 ジェラルドが鍛冶素材を調達しに行った店の店主。何かにつけて主人公を子ども扱いし、買い物に来る度に飴玉やらチョコレートやらを渡していく。おそらく、主人公の年齢は店主から見れば5歳位で止まっていると推測される。

 そういった対応がもし、彼の精神年齢に合わせたものである………というのであれば、あながち間違った対応ではないのかもしれない。ちなみに白樺亭で飯を食いっぱぐれたジェラルドは、貰った飴を黙々と噛み砕いて侘びしい昼食にしていた。

                         

            


ギルド長………レイド・マクシム

 キーロフの村唯一のギルドを取り仕切っている組織のトップ。トップとはいっても雇われ店長のような存在なため、首都のギルド長とは比べてはいけない。

 幼少の頃から知っているジェラルドをクソ爺ことロバート・レッドウィングが弟子にしたと聞いた時から、何か厄介な依頼が来たときは全てジェラルドに任せようと計画していた。その計画通り、厄介な依頼をジェラルドに回す頻度は、他者の追随を許さないほどの量だったりする。ちなみに妻のレベッカ・マクシムは恐妻として広く知れ渡っており、深夜に響き渡るレイド・マクシムの悲鳴は、もはや村の名物となっている。

                         

          


盗賊………筋肉ダルマA・B

 白樺亭で騒ぎを起こしてジェラルドに鎮圧されたアホども。以前襲った商人の荷物の取り分を巡って口論となった。ジェラルド以上の脳筋で、攻撃手段は力任せに武器でぶん殴る事しか出来ない。その後、何の因果か再びジェラルドに鎮圧ボコボコにされ首都に送還されることとなる。

                     

             


盗賊頭………ドレイク・ハンプトン

 筋肉ダルマA・Bを筆頭とした脳筋をまとめ上げている盗賊の首魁。作中では名前どころか存在すら登場していない哀れな男だが、部下がバカな分それを補って余りある切れ者であり、領主やその兵を翻弄したのも全部こいつの仕業。どんな最悪な状況下でもその場の機転と実力で乗り切ってみせ、消して尻尾を掴ませる事は無かった。

 そんな彼でもまさか突然、鍛冶屋の弟子が坂道から大八車で猛スピードで突っ込んで来るなんて予想は出来なかった。部下の誰よりも真っ先にキースに吹っ飛ばされ、早々にリタイアした。これが決定打となり盗賊団は壊滅することとなったのだが、そんな事実はジェラルド達にとって知ったことではなかったのである。

             


アバディーンの勇者

 キースがハマっているという冒険小説。老若男女問わずに人気があり、首都にある劇場で何度も公演が行われている。話は王道一直線で、とある青年が様々な困難を仲間達とともに乗り越え、後に勇者となって魔王を倒すというものになっている。その青年のモデルは言わずもがな最悪の化身を討ち取ったクソ爺ことロバート・レッドウィング。これこそがジェラルドがとてつもなくこの本を毛嫌いしている10割の原因である。

 そんな毛嫌いしている作品をまさか夢で見るとは思っていなかったジェラルドは、枕元のテーブルに忘れていったキースの本を暖炉にくべて燃やし、キースに一日中泣きながら付きまとわれることとなった。

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