二話
眩しい、まぶたを開けると、知らない様で知っている天井が見えた。体を持ち上げようとすると体が重く、両手を支えにする事で上半身を持ち上げることができた。すると僕の部屋を掃除しようと入って来た専属メイドのサーラと目が合った。
「「・・・・」」
気まずい。あっ、サーラが部屋の外へ出ていった。たぶん行き先は父上の執務室だろう。僕が起きたことを知らせに行ったのだろう。結構眠っていたから様だから。
図らすとも一人になったので、記憶の確認だ、僕はイーミール・レオン・エルカミス。
イスタール帝国の西方地方イルバルトを領地に持つエルカミス伯爵家の次男だ。
父上には側室はいるけど、嫡子である兄上も僕と同じで正室の子だから、当主の座を掛けて争うなどの事は、余程の事が起きない限りないだろう、僕は魔力欠乏症だしね。
それにこの体は運動能力が極端に低いし、その関係のステータスが低いから病への抵抗力が低い。今回僕が来訪者になった事で、多少出来る程度まで改善されるだろうし、病への抵抗力も上がるだろう。
ん〜。ステータス確認をするかな。
「解析:対象〈自分〉」
3秒で解析率5%、中々に遅い、流石は解析だ。
解析は対象の事が詳しく書いてあるが、スキルレベルが低いと、解析速度が遅いのだ。そして自分が知らない単語は表示されない、その単語を表示させるには〜学系のスキルレベルを上げることで解決できる。
その点鑑定は早くスキルが終了する。たがスキルレベルが高くても効果しか書かれていない。
つまり効果だけが書かれるのが鑑定で、フレーバーテキストや作り方などが書かれるのが解析である。
(おっと、そんな事を考える間に終わったな結果はー)
――――――――――――――――――
ステータス
名前:イーミール・レオン・エルカミス
種族:人間
MJ 魔術士見習い レベル1
SJ 学者見習い レベル1
生命力:180/180
魔力:400/400
STR:8
VIT:10
INT:20
DEX:16
AGI:7
MID:15
スキル
召喚術 レベル1 従魔契約術 レベル1
錬金術 レベル1 学習 レベル3
解析 レベル1
イスタール帝国史 レベル1
礼儀作法(イスタール式) レベル25
話術 レベル15 速読 レベル25
ダンス レベル10
所持金10万シル
※イーミールはもっと詳しく自分の状態を見る事が出来ますが、そんな事書いても意味がほぼないので書きません。
――――――――――――――――――――
見事な後衛型ステータスだな、その代わりと言わんばかりのSTRとVIT、AGIだか。このステータスなら、低い値は装備で解決した方が時間がかからないだろう。
ちなみに魔力は普通でも回復するが、魔力回復促進ポーションや娯楽や睡眠など精神的に回復することで早めに回復出来る。
そんな事を考えるているとサーラが帰ってきた。
「イーミール様、旦那様が身支度をしてから執務室まで来る様に、と」
どうやら父上が呼んでいるらしい。
「分かった、あぁ車椅子はいらないよサーラ、支えるだけでいい」
「承知しました」
サーラは驚きつつも、出しかけた車椅子をしまい。そして、寝巻き姿の僕の身体を支え、風呂場に連れて行く。
――――――――――――――――――
腕をまくったメイド服姿のサーラが僕の身体を洗いながら話しかけてくる。
「それでイーミール様、なぜ今日車椅子をお使いにならないのですか?」
サーラは僕と完全に二人きりの時は、この様に話しかけてくれる。
五歳の頃、風邪を引いた時に僕が寂しくて話しかけてくれる様、強請ったのだ。サーラはメイドな為、「主人に話しかけるなど…」と辞退したが、二人きりの時に限る事と、メイド長のアリネールに言わない事を条件に勝ち取った事を覚えている。
「どうやら僕は来訪者になったらしい」
「ッ!!来訪者ですか、貴族としては余り良くない変化ですね。」
サーラは一瞬驚いた顔をしたが、直ぐに貴族家としての意見をくれた。メイドたれ、という信念に変わりはない様だ。美点でもあるが、僕としてはもう少し我儘を言っても良いと思うのだが。
「その代わりに魔力欠乏症は殆ど改善されたよ、体力が戻ったわけじゃないからまだサーラには世話になるけど」
「私個人としてはイーミール様の回復を嬉しく思いますよ」
そうゆうとサーラは顔を赤くし、顔を背けてしまった。それでも洗い続けるのはメイドらしいが。「はぁ、そうて顔を背ける動作さえも可愛いな」
「んッ〜〜!!」
おや、考えが口に出ていた様だ、僕は鈍感系主人公ではないのでね。というか完全にサーラの動きが止まってしまったのだか。
自業自得だな。反省反省………きっと。
――――――――――――――――――
着替えて執務室の前まで来ると僕はドアをノックする。結局サーラはここに来るまで、赤面して無言のままだったな。
コンコンコン
すると、中から渋く、長らく聴いていなかった慣れ親しんだ声がかかる、父上だ。
「誰だ?」
「アレクです、父上」
「入れ」
サーラと一緒に中に入ると父上が書類と格闘しながら、何か考えごとをしている様だった。
「アレク、お前今年で十三歳だよな」
「えぇ。十三歳とゆうと学院の話ですか」
イスタール帝国の貴族学院は全ての貴族家の十三歳以上の子弟と一般入試を合格した平民や他国からの留学希望者が通っている。学年は三学年まであるが、来訪者の場合には少し違う。
「そうだ。まだ三月の中頃だかここから帝都まで遠い、それにお前の体調もある」
「身体は来訪者になった事で殆ど改善しましたから問題ありません、ですか卒業が少し面倒になりましたね」
来訪者は眠ったら次に起きるのがいつか分からない以上、学院側が予定を組む事が出来ない為、定期的に実施されるテストで一定の点を取り続ける事と学科ごとの課題の提出が必要がある。そうして三年間を過ごして卒業出来る。
「来訪者か、やはり。そういえば学院の卒業基準を満たしていれば直ぐにでも卒業できるのだったかな」
「その基準がかなり時間がかかるものですから、一年以内で達成するのは難しいかと。それに急ぐ必要性がありませんし」
基準と言っても二つ以上の学科からの推薦状と卒業テストが期待値以上な事。主に推薦状の説得に時間がかかる。
それにしても父上は僕が来訪者になった事に驚かないな、風呂場に行く時にすれ違った執事が様子を伝えてそこから予想したのか。
「そうだな、とりあえず三年間通ってこい、それと出発は一週間後だ。あぁサーラは一般入試で合格しているからな」
「分かりました」
僕はそう言って退出する。しかしサーラが一般入試をした事は聞いていたけど合格のことは聞いていないね、結果は一ヶ月前に出ているからサプライズという事かな?ふふっ後でお返しをしてあげないとね。
――――――――――――――――――
僕は自分の部屋に入るとサーラに荷物を一週間の間に纏めるよう伝える。
「あぁ、それと錬金術と召喚術、従魔契約術の教本を持って来てくれ」
サーラは「承知しました」と言い、部屋から退出する。
魔術系はスキルレベルを上げる時、修練だけではなく技術も学ぶ必要がある。
その為の学習スキルである。勉強することでレベルが上がるからだ、そして学習スキルを持っていると多少記憶力が上がる。
他にも思考加速と並列思考の取得条件に必要なスキルも、使用すれば発現するのでやっておいて損はないのだ。
他の学者スキル取得のための本は帝都までの移動中に覚えよう、使っていない先代の本ならば持って行っても問題ないだろう。
さてこの三年間で【■■の■■】のファーストステージを乗り切る事ができる戦力を手に入れなければ。
しなければ自分の世界が滅ぶとはいえ、周りに言いふらせる事でもなく、知っているのはβテストトップ勢の僕を含めた十二人しかいない。
あの十一人ならどんな体でも上手くやるだろう。問題は新しい来訪者だが、期待してもあまり意味はなかろう。できれば、最強種たる竜種が戦力として欲しいがそれは欲張りだろう。
それにイスタール帝国の前身、イスタール王国の初代国王は龍との婚姻を結び、王へとなったのだから。
その血は今も皇族、貴族に受け継がれている。やるにしても育てからやらなければいけない。
そんなことを考えていれば、サーラが戻ってきた。
「こちらの本でよろしいですか?初級から上級まで全てもってきましたが」
「あぁ問題ない、しばらくは読んでいるからサーラは自由時間にしてくれ」
「では、夕食の時間にお呼びしますね」
机に座って教本を読み始めるとしよう
――――――――――――――――――
召喚術は、魔力で構築した魔力体を術式の制御部分の疑似精霊が操作する。
この部分を自分で操作したり、精霊に操作してもらうことも可能だ。疑似精霊を精霊に昇華させることもできる。これが普通の召喚術式である。
その他に高度の自我を持つ存在の場合、魔力体に意識を憑依させ本人に操ってもらうことができる憑依召喚。
一から育てなければならないが召喚後に消えず、進化などする個別召喚などがある。
召喚できる個体は自身が倒したモンスターや契約した精霊などである。個別召喚の場合は別である。レベルを上げると、召喚体のステータスや同時個別召喚数や召喚数が増える。
従魔契約術はその名の通り魔物や魔獣、聖獣などと契約するための術である。
レベルを上げると可能契約数が増え、自身と強さの差があっても契約できるようになる。召喚術の個別召喚などの生命型使役術と同じ術者であれば術を重ねられる。
錬金術は魔力と素材をリソースとし、DEXを参照し術式の効果を増加させ薬や歯車、金属、あらゆる物に変化させることができる。あらゆるものを変化させられるように素材もあらゆる物が対象である。レベルが上がると選ぶことのできる対象の制限が解除される。
魔術はあくまで術なので変更が可能である、この変更には術式内の魔術文字を変更することで可能である。魔法は変更することができない。この術式の変更こそが魔術師系職での醍醐味である。
説明で術を重ねることができると言ったが、二つの術式の支援効果を受け取ることができるが、無駄に術に負担がかかり魔力消費量が上がる。それならば召喚術と従魔契約術の融合術式を組み上げた方が良い。あれは作成時間の長さと行使難易度が高い点を踏まえても利点が多いのだ。
術式を作っていた方が良いのは明らかだが、一週間で終わるか?基本術式だけなら終わりそうだな今日は大まかな作りを作ってしまおう。
「………召喚術基本術式……構成術式……錬金術の錬成術式の一部を流用…個別召喚術式……契約術式を……従魔契約術との融合術……憑依召喚術式……従魔契約術式中…高魔力保持体限定使役術式と完全融合…召喚契約術式……高度自我保有体に対応、連動して保持体に限定し制御術式を書き換え、魔力体の制御支援術式に……擬似精霊を全スキルに接続……擬似精霊の演算性能不足……補助術式構成……接続完了…錬金術式……術式の作業以降部分を融合……余剰リソース……術式を効率化…」
――――――――――――――――――
さぁ次の術式に取り掛か……ろうとしたらサーラが部屋に入って来た。
「イーミール様、夕食の時間です」
「もうそんな時間か、そういえば僕は何日間眠っていたんだ?」
時計を見ると五時夕食の一時間前だ
「五日間です。」
「五日か短めだったな、さっさと治ると良いけど、それとなぜ一時間前に呼んだんた?」
「厳しいかと思われます、しかし今回は魔力回復促進ポーションを使っていませんし、回復に向かっていますよ。一時間前に呼んだ理由は夕食前に医師に診て貰うよう旦那様に言われたからです。」
「えぇ〜あの人あんまり好きじゃないだけど」
そう魔力欠乏症は何らかの原因で魔力が消費されしまい、回復するまでの間眠ってしまう病気である。魔力の消費は成長期など身体か大きく成長する時に消費される傾向にあり、突然治る人も居れば、死ぬまで続く人も居る奇病である。
――――――――――――――――――――
夕食の初めに中身の入ったワイングラスを持った父上が言う。
「アレクの体調の改善を祝って、乾杯」
「「「乾杯」」」
父上以外の僕を含めた五人の声が聞こえる。思えば家族全員での食事はいつ振りだろうか?半年前が最後だったかな。理由はもちろん僕が寝てるか病気になってるからなんだけど。
「旦那様、アレクの体調はどれほど回復したのかしら?」
「医師からは殆ど回復していると言われたよ、夜会にも出て良いそうだ」
おっとりと父上に聞いたのは正室である、母上のリンデ・ローファ・エルカミスである。
年齢は知らない、見た目は二十三歳ぐらいで止まってる気がする。てか地味に睨まれたんだが。
「やっとアレクお兄様の体調が良くなりましたか、でも直ぐに学院に行くのでしょうけど」
「それに関してはすまないね、ノエル。だが僕も貴族である以上仕方ないことだよ」
少し拗ね気味に言うのは腹違いの妹のフレイス・ノエル・エルカミス。年は十一歳、縦ロール系令嬢である。悪役令嬢ではない。
「アレクは美形ですから、良い話が聞けそうですね」
「そうですねラーミス、私の息子は誰を落とすのやら」
僕より、恋愛話が気になっているのが側室の
ノーラ・ラーミス・エルカミス、見ての通り母上と仲は良い。
「アレク、俺も帝都に一緒に行くことになったから、よろしくな。途中でラーナと合流するから馬車は違うけど」
「それって、あまんまり一緒に行く意味無い気がするんですが、兄上」
「護衛に出す騎士が減るぐらいだな」
子供三人のうち唯一近接戦闘が出来る、兄上のハリス・アルバ・エルカミス。婚約者でカシス・ラーナ・アルサス侯爵令嬢がいる。年は十五歳。
そんなたわいの無い話をしながら夕食を食べていると時間はあっという間に過ぎていった。
――――――――――――――――――
部屋に戻るとまずサーラに一般入試の合格のお祝いと称して膝枕を敢行し、サーラを照れさせる事に成功したので満足である。
膝枕をしたまま中級の教本を読んでいると、体内の魔力が減って行くのを感じる。まるでこれで最後かと言うようにゴリゴリと、魔力がなくなる寸前、数字で表すと10ぐらいで止まって、代わりに神の声が聞こえる。
《因子の覚醒に必要な魔力の貯蔵が終了》
《覚醒のトリガーになり得るレベルの発達因子を捜索……捜索圏内に存在せず》
《発達因子の接近時に覚醒する様に設定、それまで魔力は保存》
ほむ?解析でも出なかった情報だな、そのせいで殆ど意味が分からん。わかる事といえば魔力欠乏症が完全に治った事ぐらいか?
まぁ良い、時期に分かるだろう。
時刻は十一時寝るにはちょうどいい時間だ。
「サーラ、僕はこれから寝る予定なんだけど、明々後日の朝に起きるから。だから明日は自由に使ってくれ」
返答が来ない?あっ寝てる。仕方ないメモを書くか、サーラのために毛布を持ってきて貰った方が良いな、枕はクッションでいいだろう。
呼び鈴を鳴らし使用人を呼び、静かに毛布を持ってるよう言う。三分程で持ってきた毛布をサーラにかけ、枕を膝からクッションに変える。
そして僕はベットに入り込む
お休みなさい。
――――――――――――――――――
時司がダイブを終え、起きると時刻は十一時四十分。
「さすがの技術力だな、支配しているとはいえ世界の生物の知覚時間を加速させるなんて」
そう呟くが、時間ゆえにか装着を外し眠りに入っていった。――――――――――――――――――――
次の日、登校中の電車内、時司が何をしているかと言うと。
(なぜ進藤さんが隣に座るんだ?訳がわからん)
他にも席は空いているのにわざわざ時司を確認してから隣の席に座った進藤をチラッと見ては考えを繰り返し、何度もあっていないであろう答えを複数出し続けていた。
そして進藤心鑑もまた時司をチラッと見ては考えを繰り返していた。
(この人が清興時司くんかな、何度も異能で確認したから問題ない、ハズ)
【異能】とは、近年発見された物で、様々な能力があり基本的に名前や行動に関係する能力を手に入れるとされる。例外をのぞいて同じ異能も発生する。
ちなみに心鑑の場合は覚である。ちなみに強すぎる能力の場合、基本的にそもそも能力に制限がかかっている。ex回数制限、限定解除型、時間制限…
覚の場合は回数制限と時間制限、限定解除がかかっている。
まぁそんなことを二人ですれば、こんなことも起こる。
「「………」」
(ばっちり目があったんだが、どうすればいいのこの状況!)
(異能の限定解除で、感情が伝わって、ん~恥ずかしい!!)
両者共に魂の叫びである。そして沈黙の三十秒後、沈黙を破ったのは進藤である。
「あの〜清興時司さんですか?LIOでイーミール・アレク・エルカミス伯爵令息の」
「なんで進藤さんが知ってるんです?ゲーム内て昨日は屋敷から出てないしはずなのに、使用人の中に来訪者が出たともロイドさんから聞いていないのに」
ロイドさんとはロイド・アル・エルカミスで
エルカミス家当主である。なぜ敬称が付いているかと言えば、イーミールの記憶に引っ張られているからだ。
「えぇと、わ、私自慢じゃないですか、結構男性から話しかけられるので、登下校中に二回以上見かけた、校内の男子生徒は私に邪な考えがないか見ているんですよ」
「その中で私の記憶の中にあった名前を見たもので、つい」
彼は思った、私の記憶という事は彼女もLIOをやっていることになる。
(どうしよう巻き込むか?だが何も知らない彼女を戦場に送る事が出来るのか?今から育てるとして何処まで戦力になる?その前にまずは確認だ)
「私の記憶、と言うと進藤さんもLIOをプレイしているので?」
すると彼女はすごく申し訳なさそうに答える
「はい、プレイしています、そしてその………………私、異能が覚でして。それでですね、話しかける事に気を取られ過ぎて、異能の限定解除の一時間以内一度対象と目を合わせると対象から一メートル以内にいるの二つを達成してしまいまして、……その全部聞こえてます」
「………………マジで?」
覚、この異能が強すぎる点とはそのモチーフ通り対象の心が読める事、そしてその能力はそれだけには収まらない、能力制限が解除されれば視界内の全ての生物の行動の予測をする事が出来る。
そして今回はその限定解除の条件である二つ以上の条件達成に引っ掛かった。
「だからその…知らせる知らせないの前に知っちゃいました」
「よし、今日の昼休みに屋上に来てくれ。詳しく話そう」
「それ以外に、そのLIOについて学校に着くまで情報交換しませんか?」
(ふぇ?話の続行が来るとかマジか)
覚の限定解除の効果時間はギリギリ切れたのでこの考えは読まれなかった。
「そうだね、それとあっちでの名前を教えてほしいんだけど大丈夫かな?」
「わかりました、名前はアルテミス・ティーナ・イスタールです。確かアレクとは同い年の幼馴染ですね」
(第二皇女殿下だった、不敬にあたる事はなくなったけど。どうしよ)
情報交換をしつつも学院での生活がとんでもない事になる事を知った時司だった。
――――――――――――――――――
時司がクラスに進藤と入るとクラスは非常にうるさかった主に男子の怨みと女子の盛り上がり様で。
「なんか申し訳ないです清興くん」
「気にしないでそもそも登校中に話てた時には気付いてた事だよ進藤さん」
そんな事を言って笑い合えばいれば怨嗟の声は上がり、騒ぎは大きくなる。
『やはり貴様か清興時司ぁ!』
『どうする?処す?処す?』
『あれどこまで行ったんだろうね?』
『登校中LIOについて話してたらしいよ』
そんな中、爽やかに入ってきた人物がいた。日比谷響也である。
「どうゆう関係なのかは聞かないけど、ぼくにも情報交換はしてもらうよ時司君」
「だったら今日の昼休みに屋上に来い」
ギャーギャーと騒ぐクラスに担任が入ってきて騒ぎはようやく鎮まったのだった
なんでこんなに長いかと言うと単に考えてる事が少なくなってきた事とかけてる時間の差です。
台詞以外の文は現実世界では第三者視点、LIOではイーミール視点になるようにしています。現実世界では第三者視点の方が設定を隠しやすいので、とゆうか時司くんが知りすぎているのが悪い。しかも時司くんは知ってて読者様方は知らない言葉がたくさん出てくる状況になるので読者様方を混乱させないようこのようにしてあります。LIOでは意地でもイーミールに引っ張られるのでそんな出てこないのでイーミール視点です。どうしても隠したいものは■で隠させていただきますが。あと今出すととても混乱させてしまうもの。
心鑑がに積極的になってるのは、第二皇女殿下の初恋がイーミールである事と久々に好意を寄せるでもなく、邪な訳でもない人だったのと時司の異能のため。
サーラはサブヒロインだぁ!割と設定は作ったはずです。
名前はアルマ・サーラ・イルミスです。イルミス家の養子ですね。
帝国の専属メイドは政略結婚した時に正室と致さなかったとしても側室として子を残す役割です。なので最低でも身分は男爵令嬢からです。なのでノーラは元専属メイドです。
一般入試になるのは主人に馴染ませるために5歳ぐらいから使える家に行くので勉強少なめなのと、別に帝国に使えるとかするわけではないので貴族としての義務が無くなる代わりに恩恵が無くなるから。
別に学院の時に手を出す奴もいるけど、学院って貴族にとっては婚活の場でもあるからね。
帝国は子爵以上から政略結婚が多めなので、子爵令息以上から専属メイドが付く事が多いですね。皇族男子と公爵令息は執事が付きます。皇族関係の男子に付けたら政治的に意味がなくなってしまうから。言い張る事も出来るけど『純潔審判』の魔法か魔術使われたら終わる。その代わりに皇族限定魅力魔術があります。わざわざ組んだ三代皇帝がマジのハーレムだったからね。そう言う理由だよね。現在まで結構役に立ってる謎よ。
公爵家は基本的に皇族の血が結構混ざってます。皇帝の妹とかの嫁ぎ先として。他国もあるけどね。
イーミールが車椅子が必要な理由は、病の抵抗値が二つ有るのが理由で、感染への対抗で魔力関係ステータス、主にMID。感染後の重症化するかなどの対抗で体力関係ステータス、主にVIT。イーミールは感染には強かったけど、かかったのが悉く重症化するので。
逆になぜここまで生きて来れたか不思議なレベル。理由はあります。
メイドを侍女にするかどうか凄い悩みました。違和感あったら変更しますので感想などに書いていだだけたらと思います。
来週の更新はあまり期待しないでください、作者がテスト期間に入るので。あっても一話ぐらい短い。