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十六話

 五月は十四日、本日の予定は正規の武器市に向かう。無論闇市の場所は把握しているし、支配人は知っているので何も気にせず買いに行けはするのだが、目撃されると面倒なので正規の市に行く。


 買うものは銃。サブジョブで見習い銃士を入れたので、スキル発現の為に公国から頂いた設計図で見様見真似で作った銃から変更したいのだ。


 闇市の方がいい物を売っていそうな気はするが、外聞は貴族にとっては重要なのだ。


 大人しく時間を潰しておくとする。授業もあるので、大体六時間程だろうか。


 暇潰しは領域支配術式のミス探しだけど。大方無くなったので、一度行使してみるのもいいだろう。


「【龍器召喚】」


 既存術式ではないので、詠唱付きだ。領域支配術式の行使難易度が高いのもあるが。杖無し、無動作で使えるのは冒険者ランクS以上だろう。触媒たる杖の先端を手首押し当て、擦り傷をつくり、血を付ける。


「我が杖よ 我が血を贄とし 領域を支配せよ 我が配下よ その身を用いて 我が魔力を伝えよ 愚が象徴 戦場は醜く 我も又愚者に過ぎず 其の手を同族の血で染める者 されど守るべき者の為 いかなる戦地へ飛び込もう 例え不義理を成そうとも 不帰の運命だとしても 我が信条なれば〈夢想無兵の古戦場〉」


 略称無しの完全詠唱。術式と杖はその効果を遺憾なく発揮し、僕の部屋を広大な草原へと変えた。


 ふむ、効果どうり。ミスも無くなった様だ。当分は使わないといいけれど。

 ――――――――――――――――――――

 今日の授業は魔術学だ。講義内容は既存でない術式を作る事。術式が完成したら講師に見せに行けばいいらしい。最近作ったのですか…


『マスター、光属性が良いと思う』


 普段はティルフザールの中にいるマリルが珍しく提案である。定期的に高位の光属性魔導理論を展開してくる彼女は、僕にあまり術式作成を任せようとしない。魔導理論は話していて楽しいので、幾らでも話していられるけど。


『今度はどの理論だい?マリル』


『単純、光学レーザーによる敵の細断』


 レーザー自体は単純だが……


『そのレーザーのエネルギーは何処から持ってくるのかな?』


 操作と現象への転換が難しい。なにせイメージが尋常の人間では良く蓄積されていないのだ。プラスで魔力燃費が悪い。長期戦では好まれないマジックの種類であると言える。


『例の駒を使って集団接続術式にすれば良い』


 例の駒?あぁ、CCSBとTUSBか。因みに集団接続術式は最終的に一人の術者が行使する集団術式の一種だ。


『基礎術式はできてるし、実験は済ませた。問題ない』


 どーりでコア達の光魔導のレベルだけ上がり様が異常な訳だよ。二日放置しただけで二十レベル上がってたら流石に気付くわ。


『はぁ、やろうか』


『やったー』


 喜んではいるのだろうけど、気力が篭ってないよね、声に。


「権能励起『ハマリエル』【マリル】流入魔力量上昇、接続」


『ハマリエル』を励起()こし、天使の証明たる純白の翼を生やす。一対だけど。


 今はマーズフレイズを着ているのだが、実は背中部分の生地が二つになっており、翼が出せるようになっている。僕はそんな加工をした覚えはないのでシスム様だろう。


 現在、制服は大主教様が戻ってきた時にくれた聖者用信者服に差し替えられている。こちらも肩甲骨の辺りが空いている。


 今は涼しいが、冬になったら寒いのでは?と思っている。


 周りが驚いたりしないのは、術式構築に集中しているからだろう。講師だけが驚きで目を丸くしている。


『マスター、態々わたしと接続した(繋がった)ならさっさとやろう』


 他の生徒を観察していたらマリルに急かされたので、術式構築を始める。

 ――――――――――――――――――――

 目の前で溜息を吐く魔術学教授にそっと紅茶を勧める。教授は静かに一口飲んでから、再び溜息をつく。


「はぁ……イーミール君、君は何故魔術学を選択した?構築術式の完成度は三年生の卒業作成並み、術攻撃力は申し分なく、座学に於いてのテストでは満点、既存術式の構築例も、詠唱は無いしで完璧じゃないか!」


「いや、これから魔術師を名乗るのであれば魔術学を選択しなければと思いましてね?テルドール教授」


 僕の成績だけ既に三年生と同等になった事を大いに面倒そうにしている緋色の髪の壮年の男性はテルドール・トルテ・グリア。グリア公爵家の分家の出身だ。当然、中立派だ。


 一応関わりがある、と言ってもグリア公爵家主催の夜会に参加したぐらいだか。


 再び紅茶を飲んだテルドール教授は、机からシーリングスタンプの用意を取り出した。


「君の紅茶は全く気労がなくなりそうな程の美味しさだね」


「それ程ですかね?特に茶葉に細工はしていないのですが」


 皮肉は冗談で返すに限る。気付かないフリの方が仕返しとして効果的だ。


「中には茶葉に乾燥大麻を混ぜる無粋な者も居るそうだよ?ともかく、私にも君に教える事は無い。推薦状を一年Sクラス担任のテワー先生に渡しておくよ」


 大麻か。この国では完全に領地を治める貴族の裁量による物だ。エルカミス伯爵領では、医者や薬師、錬金術師、許可証を持つ団体のみ購入が可能だ。


 テワー先生は狼獣人で、戦闘方法は速度による近接格闘。妙年の女性で、男子からの支持は高い。理由は言うまでもない。彼女への第一印象は『チワワ見たいな人だな』だ。


 一年Sクラスは入学時間などで上位の成績を持つ人物が集められるクラスだ。貴族の振り分けは帝国暗部が行なっている。


「ありがとうございます。次は薬学か錬金術学でも受けましょうかね?」


「講師や先生を困らせるのは止めたまえよ。君」


 ハハハハハ、別に霊薬作り放題なんて考えてませんよ?…………勘が鋭いなこの人。


 ――――――――――――――――――――

 そんな訳で精霊学の授業に移動しようとしたら、担任のテワー先生に話しかけられた。


「イーミール君。少し良いですか?」


 頭の耳がピコピコ動いている。やはりチワワ?ともかく話は聞く、時間はあるのだ。


「実はですね、先程精霊学教授のリテール教授から推薦状を届けられまして」


「理由なんでしょうか?抜きん出ていた訳でもありませんでしたし」


 そこまで頑張りましたっけ、精霊学。半分以上授業聞き流していたし。


「一撃で興奮状態の大精霊二体を退散させたのでしょう?十二分に三年生の攻撃と精霊との融和性の成績から推薦状レベルです」


 ああ、あの件か。あれは魔剣の解放なのだけど、この誤解は解いた方がいいのだろうか?


「そして推薦状の話をかけに移動しようとした時にテルドール教授から二つ目の推薦状を受けとりました」


 思いの他フットワークが軽かったな、テルドール教授。渡すの放課後になると思っていたのだけど。


「魔術学の方は目の前で書いてくれたので知っていますよ」


「わかりました。説明は省略しましょう。とゆう事で、イーミール君はあと卒業試験を合格すれば卒業資格を満たせます」


 …………父上に難しいって言った手前帰りづらいな。まだ入学から二週間しか経ってないから、余計に。


「卒業試験の準備は何時でもできてるので、今から行いますか?」


「……お願いします」


 エルカミス家としての仕事がある以上、どちらにせよ帝都には残る事になる。アルテミス殿下の従者の任もあるから、いきなり領地に帰るなんて事は無いだろうな。


 ならば、試験は早めに終わらせるに限る。


 ――――――――――――――――――――

 卒業試験は推薦状を受けた教科以外の教科を四つ選択し、教科ごとの試験を受ける。期待値は合計三百点。毎年上がったり下がったりしている。僕が選ぶのは工学、魔力学、科学、戦闘学剣術科の四つ。


 工学、魔力学、科学を終え、現在眼前には剣術科講師のリンドス殿がいる。得物の大きな大剣を携えて。可笑しいなシリスティアも大剣の分類に入るのだけど、明らかにサイズが違う。シリスティアは大剣の中では細身の部類ではあるが。


「お前は統治学を選ぶと思っていたのだがな。剣術の点が悪くて落ちても、悪く思うなよ」


 自己採点で既に二百八十点取っているから二割ぐらい遊びなんて言えない。恐らくまともに撃ち合えばリンドス殿の大剣が欠けるかもしれないなんて言えない。


「全て座学では体が鈍ってしまいますから、少しは運動をしてみようかと」


「剣術を専攻する奴らが聞いたら卒倒しそうな台詞だな。ともかく、試験のルールは所持する剣で寸止め、までだ。いいな?」


 寸止め……今思えばリンドス殿って兄上に似てるな?立派な髭が生えてるから絶対ちがうけど。


「両者、礼。初め!!!」


 気の抜けた思考を整え、少し頑張る準備をする。時間を稼げばどうとでもなる。


 シリスティアを右手で持ち、水平に上げる。横に飛び、大剣の叩きつけを避ける。魔力をシリスティアに伝わせ、二種の雷を増幅する。


 踏み込みから水平斬りを垂直に飛んで避け、振り切られた剣先に着地。


 振り向きと同時に大剣を横に振ったので、ジャンプして上段からの振り下ろし、切り返しの袈裟斬りを逸らす。


 その勢いのまま刺突、避けられたので反転。振り下ろしを剣の腹を叩く事で方向をずらす。


 雷撃が大剣を伝い攻撃を与える、と思っていたのだが雷を吸収した。


「コイツは磁操増電の大剣、デミリア。お前の剣の雷撃は効かんよ!」


 種明かしと共に振り上げられた多分電磁属性が付与された【地残剣】をシリスティアで斬り払い、電磁属性を雷撃で迎え撃って制御権を奪い吸収する。大地から飛び出す斬影を後方に飛ぶ事で回避する。


「おいおい、これで終わりだと思ったんだがな」


 残念、三十秒経ちました。ギリギリ〈偃暗月呪喰(えんあんげつじゅぐい)〉が間に合ってしまいましたからね。


「先程までの()ならば終わりだったでしょうが、今ならば話は別です」


 初めにシリスティアの魔力を私の力で染め上げます。吸収した電磁属性を嬉々として解析しているクレティアに影響が出ない様に。


 これで耐え切れずに壊れる、なんて事は無いでしょう。剣精霊は剣が折れると回復に時間が長くかかりますから。自然に生まれてきた精霊では無いとはいえ、成長すれば源皇に至れるのは間違いないですし。


 飛びかかってきたリンドスさんの大剣を右手で持ったまま鍔迫り合いに持ち込みます。二つの剣の雷が至近距離で弾けて、勢力争いになります。さて、何秒持ちますか?貴方は。


 自身の力、剣の雷が押し負けることに動揺したリンドスさんを【衝波斬】で壁まで飛ばします。他愛もない、その魔剣を解放したらある程度勝負になるのに。


「くっそ!負けても泣くなよ!【具現解放リリースアンバディメント:電磁亜竜王の璽雷】」


「私の心配ができる状況だと思っているのですかね?自分の方が劣勢なのに」


空中で姿勢を動かして、壁を蹴ってこちらに来るのは褒めますが。


 これが教師病でしょうか?側から見るとこんな感じなんですね。人伝でした聞いたことが無いので、良い資料ですね。


 逆袈裟から始まる右、左への斬り払いを全て逸らし、亜竜頭の雷球達を叩き斬ります。


 ……時間制限自体は有って無いような物なので別に良いのですが、単純に暇なのですよね。長引かせても良いのですが、長引かせる物でも無いですし。


 終わらせますかね。


「強者に取って暇とは成長性の無い戦いです、覚えておくといいでしょう」


「俺が負ける訳ねえだろうがぁ!」


話聞いてないのですかね?極限戦闘状態なら良くある出来事ですが。


「呪閃流 (のろ)いの型 一が技流【屍山一業】」


 本来なら横に振り抜く所を首の真横で止めます。寸止めなのでね。半分しか振っていなくとも効果は発揮するので、裏の木を三本切って、訓練場の壁を三メートル程切り刻みました。うん、最大限加減してこれなら技は衰えていないと見ていいでしょう。


「……………百点だ」


 リンドスさんがそう呟いて気絶しました。やっぱり教師病って治らないのでしょうか?


 あと、そろそろ変わっていいですかね?


 ――――――――――――――――――――

 そんな訳で僕は卒業資格を満たして、学院長室に居る。そこで学院長から有難い言葉(定型文)を頂いた。今は愚痴を聞いている所だ。


「科学九十五点、工学九十点、魔力学九十五点、戦闘学剣術科百点。合計三百八十点と」


 〈偃暗月呪喰〉のテストは完璧という結果でいいですかね。一時的に呪いを完全に抑え込められたから。力を蓄えれば発動ももっと簡単にできるだろうから、頑張りたい所。


「推薦は魔術学のテルドールと精霊学のリテールから、あのか生真面目な二人からとなると信用できる」


 えっ、テルドール教授って生真面目だったの?あの人常日頃から冷静にジョーク考えてる人だよ?


「神童の帰還といった所かな」


 なんで覚えてるんだと思ったら学院長ハーフエルフだったね。ハーフエルフからすれば十年は一年に等しいか。


「イーミール君、今後の予定を教えて貰えるかな?学院を出入りする以上、基本指針は知っておきたい」


「原則的にはアルテミス殿下の従者として動く予定です。寮室は大神殿で部屋を借りるので返却します」


 他にもバリバリ仕事あるからね、僕。大神殿の部屋に関しては、予定が早まっただけなので神殿長殿がすぐさま対応してくれた。


「例外は聞かないでおくよ、帝宮には友達が少ないんだ」


 他に質問が無かったのでそのあと、退出した。

――――――――――――――――――――

 帝都の南区、職人街。ここには素材市が含まれている。職人街の名がつくが、商人の方が多かったりする。


 その中でも、素材市や食材市に次ぐ盛り上がりを見せるのがここ武器市だ。数多くの鍛治屋や防具屋を覗く人々はその大半が冒険者だ。


 職人街は大量のお金が動く場所なので、衛兵は多くいるのだが、一応ガレアについて来て貰っている。既に三人のスリが手を捻られている。ローブを白の物に変えてから来たのだけど、平民じゃないってバレちゃうか。


 ここで銃の歴史を簡単に解説しよう。始まりはフミル公国で、当時の公爵領から出土した設計図を見て作られたのだ。


 当時は古代文明の再興だなんだと、大きな騒ぎになった。だが、試し撃ちをすれば出来たことは簡単な魔物を撃ち殺す事ぐらい。


 魔鉄などの魔力を含む上位金属を貫くには、同等の魔力を持つ金属で銃弾を作成するか、魔力を銃弾に付与する必要があった。


 結論は、銃弾をこめている間に近接武器やマジックを使った方が効率がいい。


 いわゆる時間と動作の多さ、効率の悪さ故に使われることが少ない武器だ。その分手数はかなり多いと言える。銃弾の種類を変えるなど、変更点が多いからこそカバーできる状況が増える。


 銃を作っている武器屋はリサーチ済みなので、人混みを避けながら歩いていく。確かこの路地を曲がるのだったかな。


 路地を曲がると、鎧や武器が擦れる音が絶え間無く続く表通りと打って変わって静けさで包まれている。だが、その静寂を打ち破る打撃音が聞こえて来る。


「オメェに買わせる武器はねぇ!二度と来んな!」


 その声と打撃音は目的の武器屋から発せられていたので、正面に立たない様にドアを開ける。次の瞬間、店内から路地に叩きつけられる男冒険者。無視して中に入る。


「失礼します。ルーレイスさんの工房で合ってますか?」


 インゴットが飛んできたが、僕に当たる前に真っ二つに斬られて地面に落ちた。犯人は言うまでも無い。投げた方の犯人はルーレイス・デチという岩人族(ドワーフ)だけど。


「ん?いきなりインゴット投げちまって、すまんな。さっき投げ捨てた野郎が入ってきたと思い込んじまった」


「いえいえ。どんな状況だったかは予想が付きますから、お気になさらず」


 職人肌の人生を素で行くドワーフに無理な注文や武器に振られている様な発言をしたのだろう。


「んで、オメェラの要件は何だ?」


「ルーレイスさんが銃を作っているとお聞きしまして、銃を見せて頂きたい」


 結構前から作っていると聞いたから、それなりに良い物が手に入る筈だ。


「あー、アレか。有るぞー、しかし物好きだな」


 そう言って店の奥に入ってしまったので、しばし待つ。

 ――――――――――――――――――――

「有った、有った。コレだ」


 そう言ってルーレイスさんが持って来たのは、若干埃を被った小銃。レバーが付いてるからボトルアクション式かな。


銃身や薬室など発射に関係する部分だけが灰色の金属で出来ていて、その他は木でできている様だ。


「銃身は減熱の黒鉄(こくてつ)と束光の白鋼(しらはがね)、薬室とかは魔寄せの硬銀(こうぎん)だ。グリップと銃床は大老剛知樹の心材だな」


 おお、かなり良い素材では?主に銃身とグリップと銃床。何万シルになるかな?軽めに見積もって、素材だけで三万ぐらいかな。


「値段はいくらですか?」


「五万…と、言いたいところだが。二年は売れなかったから四万としよう、どうだい?」


 人件費込みで四万なら余裕で払うね。銃鍛治は多くないので、値段が高くなるのは必定だ。現在二十万ほど持っているので、四万なら懐は寒くならない。ガレアがダンジョンに良く行くから、ジワジワ増えていくんだよね。金貨を四枚取り出し、テーブルに置く。


「毎度あり、ほいよ。壊れたら修理に来い」


「ありがとう、いい買い物ができたよ。今後も贔屓にさせてもらうよ」


 割と真面目に贔屓にしよう。ここまで腕のいい銃鍛治が帝都にいると思わなかった。


 ――――――――――――――――――――

 帝都の中央区、帝城のすぐそばにある大神殿。加えて言うなら学院とも近い、泊まるなら最適の位置である。


「イーミール名誉司祭様、御早い御到着ですね。お部屋は準備しております、此方へどうぞ」


 残念ながら神殿長殿はいらして居たが執務で忙しい様で、案内してくれたのは侍祭の男性である。因みに大主教様はこの大神殿には居ない。


此処はどちらかと言うと共同神殿なので、あまり大々的に居るわけには行かないのだ。勿論僕も。


その為、大神殿も繋ぎの宿だ。お披露目が終わり次第、帝都のシスム様の聖堂に移動する。聖堂側の準備ができたらだけど。部屋に着いたので、お礼の言葉をかける。宗教的対立は無いに等しいからね。


「ありがとう。短い間だが、よろしくお願いするよ」


 ペコリ、と侍祭が頭を下げて部屋を去る。部屋は華美な装飾は無く、質素ではあるが広々としている。お風呂が無いから、用意しますかね。アイテムボックスから取り出したるは熱保白磁の浴槽と水吸蒸放の石畳、断視木の衝立を空きスペースに詰め込む。自作したら色々便利になった風呂セットである。


 ガレアには侍祭用の小部屋を支給してくれたようだ。


 さて、銃の改良しますか。私には現実世界(あちらの世界)の知識とシンリアが持って来た古代文明の銃の設計図が有る、失敗しても元の状態に戻せるだろう。


錬金術(アルケミー)錬成術式(フォーマリゼイション):素材〈増威の灰小銃 操力の灰銀 二個 火劣竜王の焔逆麟 二個 古巨亜竜金属喰王の古鋼甲殻 二個 古巨亜竜金属喰王の古剛鋼爪 二個 相克反転の天限石 特大 反転相克の沸石 特大〉リソース〈魔力 218,000 暗黒魔石 特大 光芒魔石 特大〉」


 火をつけて、焔逆麟と甲殻、爪、灰銀を外側が甲殻と灰銀、真ん中を爪、内側に焔逆麟が来るように一枚の合板にする。


 宝石を魔宝石に変え、その効果を限界まで引き出す術式を刻む。そして融合させる。続いて魔力の中十万ほどを突っ込ん置く。融合化が落ち着けば、これまでと全く違う性質を持つ魔宝石に成るだろう。


 されていなかったライフリングを施し、回転式ボトルアクションだったのでモーゼル系に変更する。その間にグリップなどの木材素材が使われている部分以外を合板と鍛治でくっつける。その後、銃身に魔力を付与できる様にする魔力封入魔導術式を刻む。


 僕の魔力は並みの魔法使いが刻んだ術式だと込められなかったので、理論から違う魔力封入魔導術式を刻ませてもらった。


 せっかく刻める場所が多いので、五十個の魔導術式が存在する事で初めて成立する恐ろしい程威力を跳ね上げる五重術式を刻んだ事は秘密である。


 終わる頃には魔宝石の融合が収まったので、効果(魔力)を取り出して銃身に融合させる。


 魔力を光と闇属性に分けて込め完成である。解析


[魔導機構小銃『クロノクルス』]

 攻撃力 +35,000 威力向上機構『五重不知火』 魔力封入機構 魔力流入速度上昇 B-

 魔力学からくる魔導機構と工学からくる発射機構を二つ備えており、その威力は想像を絶するものである。魔導機構の制御は完全に半オート化されており、制御が難しいという事はない。原理を理解していれば、の話だが。原理としては、光属性魔力と闇属性魔力の拮抗を利用し、相克反転増幅暴発の効果により、魔力爆発を火薬の爆発と同時に発動させることで、魔力的に銃弾に推進力を与えるというものだ。銃口は7.26ミリである。『五重不知火』に関しては任意の発動である。


姿形は変わらずに、金属の色がより灰色に近くなった。能力は以前の比ではないけど。


 単純に強いタイプに仕上がったかな。試し撃ちはアルテミス殿下とのダンジョン攻略の時にしようかな。今から銃弾作ろうか、時間つぶしには丁度いいし。

 ――――――――――――――――――――

 今回の成果

 プラス

 魔導機構銃『クロノクロス』 フミルが作った術式 

 マイナス

 銃諸々に使った金属 銃代 四万シル

 イーミール君

 ステータス

 名前:イーミール・レオン・エルカミス

 種族:龍人族(ドラゴンニュート)

 MJ(メインジョブ)聖者:シスム レベル25

 SJ(サブジョブ) 銃師見習い レベル1

 生命力:18,480/18,480

 魔力:218,489/218,489

 STR:155

 VIT:116

 INT:457

 DEX:190

 AGI:145

 MID:477

 スキル

 召喚術 レベル45 従魔契約術 レベル45

 錬金術 レベル55 死霊魔術 レベル45

 光芒魔術 レベル1 疾風魔術 レベル1

 暗黒魔術 レベル1 並列発動 レベル25

 雷魔術 レベル35 影魔術 レベル35

 空間魔術 レベル35 光芒魔法 レベル1

 暗黒魔法 レベル1 疾風魔法 レベル1

 光魔導 レベル35 闇魔導 レベル35

 風魔導 レベル35 銃術 レベル1

 学習 レベル75 解析 レベル35

 中級剣術 レベル50 工学 レベル50

 科学 レベル50 魔力学 レベル50

 精霊学 レベル50

 体力回復速度強化 レベル30

 魔力回復速度強化 レベル40

 イスタール帝国史 レベル50

 礼儀作法(イスタール式) レベル60

 話術 レベル50 速読 レベル75

 ダンス レベル35

 権能『ハマリエル』

 称号

 【聖者:シスム】【寵愛:シスム】

 術式

 【転移:シスムの神域『星辰の空間庭園』】【龍体変化】【龍器召喚】【マリル】【ポテス】

 【夢想無兵の古戦場】【偃暗月呪喰】

 技 

 呪閃流 

 スキル進化

 光魔術 風魔術 闇魔術 光魔法 風魔法 闇魔法 レベルMAX → 光芒魔術 疾風魔術 

 暗黒魔術 光芒魔法 疾風魔法 暗黒魔法

 ガレア

 名前:ザムリス・ガレア・ジークス

 種族:機龍人族(ドラゴマキナ)

 MJ(メインジョブ):剣士 レベルMAX → 魔剣士 レベル1

 SJ(サブジョブ):メイド レベルMAX → 中級剣士 レベル1

 生命力:287,100/287,100(+206,490)

 魔力:49,762/49,762(+27,530)

 STR:580(+250)

 VIT:495(+250)

 INT:179

 DEX:668(+400)

 AGI:505(+250)

 MID:278(+150)

 スキル

 上級剣術 レベル75 上級回避 レベル75

 上級盾術 レベル75 剣聖技 レベル65

 大地魔術 レベル25 暗黒魔術 レベル25

 重力魔術 レベル25 魔剣術 レベル35

 魔力回復速度強化 レベル50

 体力回復速度強化 レベル50

 礼儀作法(イスタール式) レベル50

 状態異常耐性 レベルMAX 

 精神攻撃耐性 レベルMAX

 馬術 レベル50 槍術 レベル25

 思考加速 レベル35 並列思考 レベル35

 学習 レベル50 計算 レベル25

 統率 レベル1 工学 レベル1

 イスワール帝国史 レベル20

 騎士道【忠義】 レベルMAX

 身体能力増加 レベル50

 精神能力増加 レベル50

 メイド技能 レベル35 料理 レベル5

 称号

 【二十代目剣聖】【慈愛:シスム】

 術式

 【龍体変化】【龍器召喚】【狂重領域】【騎士の誓い】etc

 技

 イスタール騎士流剣技

 スキル進化 

 初級工学→工学

ふざける要素が無かった今回。


加筆報告

皇女殿下の追憶の時の呪閃流に型追加しました。

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