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家の猫がポーションとってきた。  作者: 熊ごろう


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「47話」

 金曜の早朝、俺は畑の手伝いをするため祖父母宅へと向かう。


 車の運転も大分慣れてきた。

 それに早朝だと車も少ないし、運転するのも楽だしね。


「お待たせー。 あ、これお土産ね」


 着くと二人が出迎えてくれたので、お土産に焼き肉用のお肉を渡す。

 前回ちょっと量が多すぎたので、色んな部位を4種類ほど各1kg用意した。


 ……まだ多い? たぶんお昼は焼き肉だから大丈夫。俺も食べるし。



「あらあらすまないねえ」


「お、この前の牛肉か。すまんなあ」


 いっぱい食べてね!


 てか俺の体がさらにむきっとなってる事には突っ込まなくなってきたね。

 そういうものだと諦めたのだろうか。



「今日はこれを運べばいいのかな?」


「そうそう。 大丈夫そうか?」


「うん、いけるいける」


 今回はトウモロコシの苗を定植するらしい。

 前回と違ってコンテナじゃなくてトレイ? みたいなやつを運ぶので1個あたりの負担はそこまで大きくない。

 でも数が多いので大変そうである。


 定植するのに使う定植機はちょっと小さめのやつで、それをじいちゃんとばあちゃんが運転する。

 んで、俺はひたすら苗を運ぶ係か。 俺、定植機使えないし、体力あり余ってるしこれが一番効率良いやり方だろう。





「うっま」


 実際さくっと終わった。

 で、今は早めのお昼ってことで俺が持ってきたお肉でBBQしているところだ。


 気温も大分暖かくなってきたし、晴れているのでさらに美味しく感じるね。


「本当に美味しいわねえ……このお肉」


「味付けが良いよなあ。 またどこぞでブランド化でもするんか?」


「その辺は詳しく聞いてないんだけどね。 その内市場に出回るって話だよ」


 嘘じゃないもん。


 実際にダンジョンが一般に開放されるようになれば、このお肉は市場に出回ることだろう。

 美味しいし……まあ、この美味しいのはマーシーのおかげってのが大きいんだけどね。


 俺が味付けして焼いても普通の牛肉だねーで終わったと思う。

 それでも十分なんだけどね。 下手に肉自体の味が良すぎると、牛育ててる人にダメージはいっちゃう。




「――ニュースで見たが、東京の方はえらい騒ぎになっとるんだってなあ」


 がつがつとお肉を食べ、雑談している内に話題が例の扉の話に移る。


「ああ、あの扉ねー。 噂だとダンジョンが出来たって話だけど、どうなんだろうね」


 実は俺んちの庭にもあってねー! なんて言えないので、無難に返しておく。


「自衛隊が中に入ったんでしょう? 大丈夫かしらねえ……」


「海外の動画を見る限り、自衛隊なら大丈夫だとは思うよ」


 実際に大丈夫だろうとは思う。


 やっぱ銃って強いから。

 動画で見た人はたぶん一般人だと思うんだけど、それであれだけゴブリンを倒せたんだから。

 これが本職の人だったら、もっと圧倒できることだろう。



「ああ、そうだ康平」


「もご?」


 く、口の中にお肉が……。


「この前貰った肥料だけど、試しに撒いてみたぞ」


「えっ、本当? 嬉しいけど良かったの……?」


 まじか。

 あの怪しげな肥料を使ってくれたんか。


 自分で渡しておいてなんだけど、よく使う気に……いや、すごく嬉しいんだけどね。

 効果は絶対あるはずだし。


「なに、最近調子も良いし。康平が手伝ってくれる様になって大分楽になったからな。 休耕していた畑に小麦植えてみたぞ」


「おおっ」


「春まきだから収穫は8月中だなあ」


「楽しみだー」


 8月かー。

 結構先だけど、3ヵ月ぐらいすぐっちゃすぐか?

 ダンジョン潜っていたら何時の間にか8月になってそう。


 楽しみだなあ。

 俺としては収穫量が倍になった!とかなると良いなーと思ってる。

 それかすっごいでかい小麦が……いや、それはまずいか? 見た目が違いすぎるとちょっと食って大丈夫か不安になりそう。


 収穫量が増える方向でお願いしますっ。




 楽しみも増えたので、そりゃ狩るのも張り切っちゃうよね?


 氷飛ばしてくるトカゲだけど、剣ゴブリンのカードを入手してからはトカゲも割とサクサクと狩れている。


 ただ、こいつどうもクロと相性が悪いんだよな。


 こいつが放った氷が床やら壁にあたると、周囲を凍り付かせるんだけどね。

 俺は靴についてる不動の効果か、別に氷を踏んでも滑ったりしないし、たまにちょっと靴がへばり付く位なんだけど……クロは滑ったり、毛がびとって張り付いて動けなくなったりと、非常に相性が悪い。


 数がすくなければ問題はないのだけど、数が多くなってくると床一面氷だらけとかになってしまうので、最終的に俺の背中にクロ専用のバック……と言うか背負い袋?を用意する事で解決した。


 ずっと爪で背中に張り付いてるのも大変だからね。




 そして数をこなしていくと、ドロップ率の低いあれが出るわけですよ。


「お! カードやっとでたでた」


 やっとこさトカゲのカードを手に入れた。

 特殊な攻撃をしてくるやつだし、カードも何かしら特殊な効果がつくんじゃないかと期待していたりする。


「いよっし、戻って効果確認しよっか?」


 さー、戻って効果確認しよう。

 効果次第では、ここでの狩りはやめて次の階層かな。


 一緒に帰るクロも尻尾を立てて嬉しそうだ。

 クロ的にはここの階層はあまり好きではないので、そう言った意味で二重に嬉しそうである。





「……どこにもつけられないぞ」


 休憩所に戻って、さーどんな効果かなーと確認し始めたんだけど。

 どこにも付かないぞこれ。


「クロはどう? ……アクセサリー専用かよっ!?」


 俺がダメならクロはどうかなと思い、見てみると……トカゲのカードはアクセサリー専用であった。

 現状アクセサリーにカードのスロットがあるのはペットのみ。



「人は使えな……いや、レア装備を手に入れろってことか? まじか」


 いや、でも可能性あるとしたらレア装備が残ってるか。

 もしかするとレアなアクセサリーを手に入れれば俺でもこのカードを使えるかも知れない……ただ今のところレアな装備って一切出てないんだよな。 確率とんでもなく低いんじゃないかな。




「とりあえず試し打ちに行く? トカゲには効きそうにないから牛さんかなー」


 ちなみに効果はあれだ、トカゲが飛ばしてきたのと同じだと思う。

 魔法「氷礫」を使用可能って書いてるけど、たぶん合ってるでしょ。


 ……魔法? スキルじゃないのか、違いが判らんね。


 まあ、試してみればいいか。

 そう思い実際に撃ってみると、トカゲが放ったのとまったく同じものが出てきた。


 そして使いすぎると怠くなるところはスキルと同じだった。

 ただ、スキルは使いまくると熟練度が上がり、徐々に消費が抑えられ、逆に威力は上がっていくがこの魔法にはそれが無かった。


 そのほかに違うところとして、威力というか氷の数を変えられる点がある。

 クロが放てるのは1~4発までであり、数が少ないほど消費と撃つまでの溜が短い。


 1発だけならほぼノータイムで撃てるので使い勝手は良さそうである。


 ちなみにカードのレベルは2なので、クロは1枚だけセットできた。

 アクセサリー用のレベル1カードってどこで手に入るんだろうか? もしかすると別のダンジョンだったりするのかなあ。



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― 新着の感想 ―
[良い点] 急に農地がやべえことになった農家の元へ出所不明の肉を持ってくる、以前よりもやたらとムキムキになった若い男性! 何も起こらないはずが無く。 ばれるのは時間の問題だろうけど、どのくらいかかるか…
[良い点] 大地に生きる祖父母との語らい。 ダンジョンって閉塞感あるから、 白雲浮かぶ蒼空と、命育くむ土の匂い。 ホッとしますなぁ。 [一言] レベル1のアクセカード、 ネズミやウサギじゃね? ウ…
[一言] 祖父母との交流シーンが実は一番楽しみだったり
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