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家の猫がポーションとってきた。  作者: 熊ごろう


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389話


「は、離して! 俺、俺だよ俺中村!! 隊員さんってばあ!?」


一歩踏み出した瞬間、アスファルトがべこぉってなったので、近くにいた隊員さん達に中村を確保してもらった。

連行される中村はまるで両腕を上げて捕まった宇宙人のようである……まあ、あそこまで身長差はないけど。

てか、なんでそんな慌ててんだこやつは。


「なにしとんの中村」


「おめえ島津かよ!!?」


あったりまえよお。

何いっとんじゃおめえ。



「ちょっと遊びにきたらさあ、庭にへんな黒ずくめの奴が居るんだぞ? びびるわ」


「まあ、それは確かに」


へんなってところがちょっと引っ掛かるが概ね同意する。

てか、顔をよく見れば分かるだろうに……分からんかったんか?

……まじで俺の顔どうなってんだ。不安になってきたゾ。


「てか、それは何なん? コスプレ?」


「コスプレいうなし……ところで鏡もってない?」


「あんぞ」


あるんかい。

中村にお礼をいって鏡を受け取り、そっと自分の顔を映してみるが……まじでアルカイックスマイル浮かんでるじゃん。

あと腕とか黒かったから予想通りではあるけど、顔も黒いのな。


予想外なのは……白目まで黒いことだ。しかもカグツチの効果なのか素なのか、血管が妙に赤く目立っている。

これだけで人外感が半端ない。


まあ、割と恰好良いからよし!!



「ほーん、新しいスキルねえ」


「そうそう」


その恰好なんなんなんなん? と中村が聞いてくるので、ざっくり説明しておいた。

じろじろとこちらを見る視線に何か熱いものを感じる……たぶんこの姿に中村としても心惹かれるものがあったんだろう。


分かるよ。こんな姿それこそ漫画とかゲームのキャラでもなければしないだろうし……ああ、そういえばこの状態で腕生やしたらどうなるのかな。

よりそれらしい姿になるかも知れん。



「……ふんっ」


「ふんっ!??」


「ちゃんとこっちも黒くなんのな」


ずるりと背中から腕は生えてくる。

何となく前より太くなっている気がするが……あ、気のせいじゃないな。


腕を顔の前まで持ってきたけど、明らかに太い。

それに色も他の肌と同じぐらい黒いので、これはスキルの効果によるものだろう。

エルフ擬き涙目だな……可哀想に。



「天〇飯かよ……」


急に腕を生やした俺をみて宇宙猫みたいな顔になっていた中村だったが、正気に戻ったら戻ったで今度は呆れた表情をこちらに向けてきた。


まあ、天〇飯は俺も何となく思っていたよ。言葉にはせんかったけど。

それはそれで別に良いのだけど……そうだなあ、土蜘蛛使ったらもっと別な印象にならんかな?

てかこの状態で使えるんだろうか? 試してなかったんよね……まあ試してみるべ。




「土蜘蛛」


あ、使えた。


心なしかいつもより太い気がする。

そしてなんか背中から生やした腕でも発動してた。

中村は再び宇宙猫になった。


背中のも発動したのはなんでなん……いや、発動する分には嬉しいけどさ。

見た目は……何か巨大な爪とか脚の先端っぽい右腕に対し、腕の形を残している。

妙に手が巨大な腕って感じ。太さは右腕よりは細いね。そして長い。


あと……これ、いつ効果切れるんだろう。





「消えない……まあ一回ちゃんと使えば大丈夫だべ」


「ほんとにぃ?」


中村が復活するまで待ったけどダメだったよ。

今までも発動して攻撃するなりすれば消えていたから、一度使うことがトリガーになるんじゃないかと思うんだ。

消えなかったらアマツ亭に突撃しなきゃ。



「ってか、土蜘蛛はともかく……背中のそれもスキルなん?」


「…………うん、そう。スキル」


「その間はなんなの……?」


いやおめえ、さすがにエルフ擬きから貰った腕ですとか言えないよ俺。

てかあの動画を見ているだろうに、エルフ擬きの腕だと考えない中村。

そのままの君で居てくれ。


……まあ、あの時の腕とは見た目が違いすぎるからだろうけどさ。

あえて教える必要はないし黙っとこ。



とりあえず土蜘蛛解除せんとだなあ。

んー……このままじゃ飯も食えんし、とりあえずダンジョン行くかあ。


クロに食わせて! って言えば、すっげえ嫌そうな顔してカリカリを口に放り込んでくれるかもだけど、人としてそれは色々ダメな気がするんだ。




「……んお?」


すぐ解除してくるからと中村を喫茶ルームにおいてダンジョンに向かった訳だけど……平たい胸族さんの矢を躱しながら追いかけっこしていると、不意に脳内に土蜘蛛の解除方法が流れこんできた。


簡単に言うと、とりあえず解除しようと思えば解除できちゃうそうな。

これアマツさんが慌てて仕様見直したって事だろうなあ……バグか何かだったんかねえ?



そして流れ込んできた情報に気を取られた瞬間、左肩に矢が思いっきり直撃した。

貫通こそしなかったが、それなりの痛手である。


そしてその隙に距離を離されてしまった。

中村待っているし、すぐ戻りたいんだが……仕留めずに帰ろうとしたら、ひたすら狙撃されそうな予感がする。


もっと一気に距離を詰めれたら良いんだけどね。

なかなか素早いし、逃げながら矢を撃ってくるから厄介なんだ。


……背中から生えた腕で姿勢制御とか加速とか出来んかな?

土蜘蛛発動中ならいけると思うんだよね。長くなっているし、力も強そうだし。

問題は姿勢制御とかした時点で土蜘蛛を使用したとカウントされないかだけど、これはやってみれば分かること。


うまくいきゃラッキーぐらいの気持ちでやってみよう。




「予想以上にはええ」


初めてやる事だし、下手すりゃ壁とかに激突するぐらい覚悟していたんだけど……思った以上にうまくいった。

平たい胸族さん最終的に逃げに徹したけど……それでもどうにか追いついて捕まえることができた。


とりあえず距離さえ詰めてしまえば、背中の腕が良い感じに伸びる……腕が伸びるってどういうことなの? となるけど、おそらく土蜘蛛発動した影響か何かだと思う。よくわからん。


とにかく距離さえ詰めれば伸ばした腕で捕まえられるので、あとはそのままギュッだ。



「めっちゃ強化されたなあ」


攻撃防御に加えて機動力までアップとか素敵すぎる。

移動に使うぐらいであれば土蜘蛛を使った判定にならなかったのもありがたい。


「とりあえず戻るかー……すっごい腹減ったし」


良いことしかないかと言うと、そういう訳じゃないようだ。

空腹ね……長期戦だと使いにくいかも。

ダンジョン内で飯食うことも考えないといけなさそうだなー。


ま、そのへんは追々考えるとして、戻るとするかね。




「おまたー……??」


ダッシュで入口に戻り、中村の待つ休憩所まで戻った訳だけど……俺は目に飛び込んできた光景に固まることになる。



中村が5匹の太郎と戯れていた。


どういうことなんですの……?




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― 新着の感想 ―
伸びたりしたら、もうそれは天◯飯じゃなくミギーなんよ
今度は平たい胸族さんからだ丸ごといったのか? 太郎は五等分の花嫁ならぬ5頭分の花嫁に?
ギュッてしたあとどうしたんだろう? 食べたのかな?
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