385話
休み明けから体調崩しておりました……(っ´ω`c)
あの動画をみて触発されたんだろうけど、良くやる気になったよなあというのが正直な感想である。
まあ、外見だけなら可愛いのは認めるけど。外見だけだぞ?
涙ぽろぽろ流したと思ったら、げっすい笑み浮かべて胸貫いてくるようなやつだかんな。
どうせ戦うならおっさんより美少女が良いって人も中には居るんだろうけどさー……いるかなあ?
いるんだろうなあ実際目の前におるし。
「まあ、いいか」
うおおおと勢いよくダンジョンに突っ込んでいく中村を見送った俺はそう呟き、クロと共に個室へと向かった。
何時もなら俺も最下層に向かうところであるが、今日はやることがあるのだ。
「お、ちゃんと届いてる」
個室にはいると、部屋の中央にどんっと3つの木箱が置かれていた。
蝶番がついていて、ぱかりと開けられるタイプのやつだね。
「さてさって何が入ってるのかなー?」
箱の大きさは大、中、小の3種。
それぞれ中に入っているものが異なるのだろう……なんとなく小さい方がレアっぽいの入っている気がするな。
まずは一番大きいのから開いてみるか。
両手でどうにか抱えられるぐらいの大きさがあるが、果たして中身はなんじゃろなっと。
「おー……こっちは全部ポーションか」
んまあ、それなりに数が出て大きさもそこそこだからこの箱の大きさになるのも納得だ。
いくつか取っておいて残りはまたオークションにでも流しておこうかな。
んじゃ次は中ぐらいの……つってもさっきの箱と比べたらだいぶ小さいんだけどねえ。
とりあえずポーションより良いものが入っているのは確かなので、楽しみにしながら開けてみよう。
ほいぱかっとな。
「あ、宝石だ。しかも4つもあるじゃん」
これはありがたい。
ここ最近攻撃はともかく防御があってないような状態だったからさ、これだけあれば大分違うはずだ。
俺とクロどちらがいくつ使うかは後で決めるとして……クロも箱に入るのに夢中でそれどころじゃないみたいだし。
ちょっとそのむっちりボディを収めるにゃ箱が小さすぎるんじゃねえっすかね。
壊れても知らんぞー。
ま、クロはいったんそのまま箱で遊んでもらっておいて……最後の一番小さい箱あけちゃいますかね。
なんだろなあ……宝石の時より箱がより小さいってことは、カードかあ? 必要枚数はそろっているから、オークションにするかそれとも交換するかなあ。
「とりあえず開けてっと……これは、これはなに?」
カードじゃない可能性もあるしーと開けてみたら、本当にカードじゃなかった。
見た目は……砂みたいのが集まってできた球体とでも言えばいいのだろうか? それがところどころ崩壊し、崩れたと思えば再構築して……みたいのを繰り返している。
球体部分は金属のように見えて、崩れた部分は砂っぽく見える……いや、これまじで何なんだ。
さすがに誰かの肉体の一部ってことはないだろうけど。
スキル関連かなーって気がしなくもないけど、土蜘蛛の時は牙とか爪の一部っぽかったんだよねえ。
これはまじで謎すぎる。
てか下手に触れたらこっちの体も崩れたりしそうで怖いんだけど……。
「これは触れても平気なやつなのだろうか……どう思う?」
そうクロに聞いてみるが、クロは箱にみっちり詰まってご満悦の様子。こちらの話など聞いてすりゃいない……どうすんべかな。
たぶん変なことにはならんと思うけど、でも怖いなあ……とためらっていたら、不意に個室のチャイムが鳴った。
「む、誰かきた……って、なんでチャイム鳴るのさ。ぜってえアマツさんでしょこれ」
個室にそんな機能はなかったはず。
そんな状況でチャイム鳴らせるようなのはアマツさんしか居ないだろう。
とりあえずドアに向かい、ドアノブを回し……そっと両耳に指をさし、足ですっとドアを押す。
すると、ゆっくり開いていったドアが、急にがばっと開いてアマツの姿が飛び込んできた。
「正解だよ!!!」
「耳栓貫通するのやめてもらって良いですかねえ」
耳栓した意味ないじゃんかよう。
いや、若干軽減しているのかも知れんけどさ。
ドアしめちゃうぞ。
「ああっ閉めないで! 宝箱の中身について説明しにきゅむ」
ノリでとりあえずとりあえずドア閉めとこ……って閉めたら、アマツがドアの隙間に顔を挟み込んできて、そのままむぎゅっとつぶれた。
なんでだよ。
「戸に挟まれたのは初めてだよ!!」
「避けると思ったんですよ……」
頬にドアの跡をつけたアマツさんは、それは嬉しそうにはしゃいでいた。
ドアに挟まれて喜ぶ神様かあ……なんの神様なんだろうねえ。
ドアストッパーかな?
とりあえずアマツさんを室内に招き入れて、お茶とたまたまストックしていた某かっぱのせんべえの袋を開ける。
静かな室内に、さくさくと咀嚼音だけが響いていた。
「……」
「……はっ!? ごめん、つい止まらなくてね!」
食いきるまで無言ってどういうことなの。
よほど気にいったんだろうか? 確かに止まらないおいしさではあるけど。
まだストックあったかなー……。
「それで……もう想像ついているかもだけど、それは装備強化素材だよ! 装備につけることでスキルを使えるようになるよ。土蜘蛛もだけど、良いのをひいたね!」
そしてもう一袋食い切ったところで、やっとアマツさんは本題へと入る。
やはりというか、この謎の物体はスキル用の素材だったらしい。
土蜘蛛と比較するぐらいだから相当良い素材と思っていいだろう。
大分戦力向上しそうだなあ……土蜘蛛と違って1個しかないのがあれだけど。
スキルを覚えないほうは宝石全部使うとかでバランスとれるだろうか。
「おお! ……触れてもだいじょぶですよね?」
「勿論だとも!」
「ありがとうございます!」
素材とわかっても、見た目がね……一応アマツさんの確認もとれたし、端末でスキル情報確認しますっかねー。
土蜘蛛と違って、どんな系統の効果なのかさっぱり想像付かないが……さてはて。
「えっと……スキル【□□権現】を使用可能になるって、字が読めないんですがそれは」
伏字? 文字化け? しかも権現ってついちゃってるし、やべえスキルな予感しかせんのだが。




