マジカル☆リンちゃん:『がんばれ、リンちゃんのおともだち!』
「魔界の帝王ってことは……、要はラスボスだな! お前は俺が相手だぜ」
「余に果敢に挑むとは、褒めてやろうぞ少年。しかし、その威勢もいつまでもつかな……」
勇者アキラが、魔界の帝王オクトバーンに挑みます。
オクトバーンはとても大きく、足が八本もあります。それにたいして、アキラは剣一本。
「つぶれて終いだ」
オクトバーンは、八本の足を一斉にふりおろしました。
どすんどすん、と、大きな音を立てて八本の足が地面にたたきつけられました。
けむりがぼっと立ち上げ、地面にヒビが入ってしまいます。
……アキラが、もろに、そのこうげきを受けてしまっています。
「ふははは、呆気ないものよ」
オクトバーンがわらいます。……そんな中、足に、ぴん、と、一本の線がとおりました。
「……ぬ?」
別の足にも、ぴん、と一本。また一本、もう一本、とふえていきます。
なにごとか、とオクトバーンが見ていると、
とつぜん、ずばん! と音がして、八本の足がバラバラに、わ切りにされてしまったのです。
「な、なんだとっ?」
ぼとぼと、と切られた足がおちる中で、勇者アキラが、かおをふせながら、剣を、上だんのかまえにしていました。
そして、キッとオクトバーンをにらみ、走り出して、ジャンプして一気にオクトバーンの目の前までちかづきます。
「くらえ、アキラスラッシュ!」
しゅば、とアキラが剣をよこにふりぬきます。そして、しゅた、と地面にちゃくち。
……ずるずる、と、オクトバーンの頭がずれていき、そしてまっぷたつに!
「ふっ、キマッタぜ……!」
勇者アキラは、魔界の帝王オクトバーンをたおしたのでした。
・・・
「ぐははは、旨そうな小娘だ。さァて、喰っちまうぜ」
悪魔のヒキガエル、ベルゼブブフォーが、イブちゃんに向かってずしんずしんとせまります。
「うーん、まあカエルもキライじゃないけどね。カワイイと思うけど、でも、あたしのドラコちゃんにくらべたら負けちゃうなー」
「何言ってやがる小娘! さあ大人しく――」
「見せてあげるね。おーい、ドラコちゃんおいでーっ!」
イブちゃんがひらひらと手をふると、空から、大きなドラゴンがとんでくるのです。
そして、せまってきていたベルゼブとイブちゃんの間に、どっすん、とっちゃくちします。
「な、なんだとっ……?」
「ほらあ、見て見て! かわいいでしょ」
目の前のドラゴンを見て、かたまってしまうベルゼブ。
へびににらまれたカエル、のように、ドラゴンににらまれたカエル。
「なに黙ってるのよー、ほら、この顔! ちゃんと見てあげてよ、ねえ」
ずい、と顔を近づけられて、
いよいよたまらなくなったベルゼブは、ついに、どたどたと、にげだしてしまいました。
「あー、ちょっと! 待ってよー」
ベルゼブはもうずっととおくに、にげていってしまいました……。
・・・
「うふふ、あなたのような幼気な女の子はキライよお。チョコの魔人、ブルーム様はそうそう甘くはないってコト、教えてあげちゃうわ!」
「姫様には指一本触れさせねえぜ!」
ぬいぐるみ三兄弟、エイゼア、マリオ、ネイサンが、クララちゃんの前にならび、たてをかまえます。
「そんなチャチな盾じゃあ、私の攻撃は防げないわ。くらいなさい、『ショコラトール』!」
ブルームの手から、水がふきだします。
三人の兵士は手にもったたてで、水をはじいていきます。
しかし、少しだけふせぎきれず、クララちゃんにかかってしまったのです。
「きゃあっ! ……うえ、に、苦いよお……。ふぇぇぇん……」
とっても苦いその水を、思わずなめてしまって、ついなみだが出てしまうクララちゃん。
「……ひ、姫様が……、なみだを……」
ぴたり、とうごきを止める三人。そしてゆっくりと、ブルームをにらみつけます。
「クララ姫を泣かすやつはゆるせんっ! くらえ仲良し三位一体・チョーンアタック!」
三人がまとまって、ぐるぐると回てんしながらとっしんしていきます。
そしてブルームの体をつらぬいてしまいました。
「ぎゃああああ」
ブルームは、どろどろになって消えていきました。
「姫様、大丈夫ですかっ」
てきをたおした三人は、あわててクララちゃんのもとにかけよります。
「う、うん、大丈夫。……えへへ、心配してくれるなんてやさしいね、みんな」
そう言って、クララちゃんはおだやかに、わらいます。
クララちゃんがわらうと、三人もしあわせなのです。




