フランス私小説
2019年3月6日。フランス、リヨン。
授業中に、ふと思いついた。
「自伝を出そう」と。
ぼくは芸能人でもなければ、ネット上での知名度も皆無。
2017年4月にFREEBRLEという名のブログを立ち上げたは良いものの、訪問者数はまばらで、アクセス数の増加に四苦八苦している。
ご覧のように特別何かに秀でたわけでもなく、誇れるような学歴も収入も職も、文才も、なんなら恋人すらもいない。
言ってみれば、ただの凡人。ホント、どこにでもいる人間だ。
でも、きっとこれから書き出していく実話が、多くの人の可能性を見出すと信じて筆を執ることにした。
そして、ぼくは、これから書き出す自伝をフランス語で出版しようと決めた。
フランス語の文章を編み出すのは当然このぼくだ。
いつ実現するかはわからない。でも、やると決めたのだから、やりたいのだからやるだけだ。
なぜ、このようなことを急に思いついたのかは後述する。
バカげているのは重々承知だ。ぼくは読書家でもないし、小説を書いた経験など皆無。
なんならこれが、処女作ってやつだ。
ベルギー人作家であるアメリー・ノートンが日本での暮らしを本にして出版したように、ぼくのフランスでの暮らし、今日までに感じてきたことをこれから綴りたいと思う。
その手始めとして、まずは、ぼくの母国語である日本語で世に届けることにする。
フランスもしくは海外に興味のある人、ない人。色々な人がいると思う。
ぼくもかつては海外なんて全然興味がなかった。
そんなぼくは今、実際にフランスに住んでいる。
だから、これを目にしているあなたも海外に住む可能性はゼロじゃない。
なぜ、ぼくが今こうしてフランスにいるか、今後もこの地で暮らしていくことを決めたのか。
この機会に詳しく、事細かに振り返ってみようと思う。
つづく。