だいすきだもん。
『すきですっ!!!!大好きです!!!!』
朝の駅のホーム。いつもと何ら変わらない今日・・・
のはずだった。
今叫んだのは名前も知らない女の子。
・・・なんで?
「・・・えっと?」
どんな反応していいか、わからない。
女の子は、顔真っ赤にして息を切らしている。
もちろん朝のホーム。
周りの人たちが騒いでる・・・
・・・・・。どうしようか。
とりあえず。
「ちょっと、来てくれる?」
女の子を引っ張って静かな場所へ。
「ふ〜。」
チラ、と時計を覗く。
あちゃ〜完璧遅刻だ。
ま、いっか。
そんなことを思いながら女の子を見る。
「?」
さっきの元気は・・・?ってくらいショボンとしてた。
「・・・どうしたの?」
今の疑問をそのまま言ってみた。
『・・・あの、迷惑でしたよ、ね?』
自分の靴を見ながら今にも消えそうな声で言った女の子。
・・・迷惑?んー、迷惑、だったのかなぁ、俺。
「・・・大丈夫。迷惑なんて、思ってないから。」
俺がそうゆうとホッとしたのか、
少し申し訳なさそうに微笑んできた。
それに少しドキッとしながら俺は本題に移った
「なんで、告白してきたの・・・??」
そう聞くと、きょっとんとした彼女。
『??・・・好き、だからです・・・。』
そう堂々として言える彼女が羨ましいと思った。
「そっか。・・・うん、そうだね。」
もしかしたらこの出会いも、なにかの縁なのかもしれない
「今すぐには返事は出来ないけど、これから君の事
知っていきたい、って思うよ。」
そうゆうと、元気な声で
『はいっ!!』
って。
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それから俺たちが名前で呼び合うような
関係になるのは・・・
もう少し先のこと・・・