無課金だけど、宣戦布告をされる。
前回と一人称とか一人称とか、あとは一人称とかズレていたら報告お願いします
そろそろ、戦闘シーンに入る? と思われ
その夜、集会所の傍でこの件についてクロナに話してみたのだが......
「はぁ、レア度Z? あんた、ついに目がおかしくなったんじゃないの。だってほら、Zって鏡に移すとSみたいになるし。目の錯覚よ、錯覚」
このザマだ。まるで信じてくれやしない。
「本当なんだクロナ。俺はマジでレア度Zのモンスターを手に入れたんだって! いやまあ、信じられないかもしれないけどさ」
NFAでは、自分のモンスター情報を相手に見せることができない。運営の意図がイマイチ読めないが、これも情報規制の一つなんだろう。なんでここまでして運営は情報を漏らしたくないのだろうか? まあ、いいけどな。
「大体さ、俺が今まで嘘をついたことなんてないだろ? だから信ーーーー」
「大アリじゃない! 昔、私がNFAを始めたての頃、『午前3時から午前4時の1時間だけ、ガチャチケット1枚で二回分引けるらしいぜ』とか言ったのはどこよどいつよ! おかげで翌日は寝坊よ、寝坊! 今までほんの一度も寝坊したことのない私が寝坊したのよ! それでこの情報、全くの嘘だったじゃない‼︎」
あー、思い出したわ。完全に思い出した。あの時はクロナがあまりにゲーム初心者っぽくて、ついついやってしまったんだ。まあ初心者にガセ情報流すのってよくあることだよな! え、そんなことない?
「もういいわ。そこまでレア度Zが出たって言うのなら、証明してみなさいよ、証明! 私に勝負で勝ったら、レア度Zの存在を認めてあげる。ただし負けたら、そうね......私の言うこと、なんでも一つ聞いてよね!」
「上等だ。言っておくがな、レア度Z相手じゃレア度Sが何体いたって敵わないからな。忠告したぜ、俺は負けないからな!」
厳密にはレア度S3体とレア度Z1体が釣り合う程度(ノア曰く)だが、NFAでの戦闘がモンスター3体同士の戦いである以上、嘘ではない。
「じゃあ、明日の午後6時ぴったりにバトルコートDに集合。忘れたら承知しないんだからね!」
「お前こそ、ビビって逃げたりすんじゃねぇぞ!」
思えば、俺はこのとき、目の前のことに集中しすぎていた。気づかなかった、このゲームのある仕様に......。