一日目。最終日2
「願いを叶える箱庭にようこそ。わしのことはガードナー とでも呼んでくれ」
いったいどうなってんだ?いままでのことは、何だよこの状況。
「ゲージにもう一度会いたいのだかな。わしはここを離れられんし、来ぬし。昔は我が子のように可愛がっていたと言うのに」
何かガードナーがブツブツ言っている
午前10時
屋敷の方からサポーターがやって来た。また、お迎えと言うわけのようだ。
「お客様。わたくしの事はサポーターと御呼びください。 では、屋敷の方に案内します」
本当にどうしたんだ、何も覚えてないのか。
午前11時
屋敷の広間にはやっぱり、プロジェクターが椅子に座ってくつろいでいた。
「あまりなんもない屋敷だが、くつろいでくれ。俺の事は プロジェクターとでも呼べ。サポーター、中庭にでも案内 したらどうだ?」
「了解しました」
こんなまた聞く会話を二人がしている間に周りを見渡してみる。戸棚に紅茶の缶がある。
正午
殺風景な中庭だ。やっぱり、庭の真ん中にゲージの箱が落ちている。
「うむ、どこかで見たような箱ですな」
拾う。中を見てみるが何も入ってない
午後2時
「ここは資料室でございます」
ちょっと良いことを思い付いた。例の手紙の片方をすこし破く
『君は家族として作られた。だから、気にする必要は無いんだよ。』
それを箱の中に入れておく
午後4時
「はて、教授が御亡くなりになられてからどれ程過ぎたの でしょうな」
もう聞いたって
「おっと、すみません。教授はこの屋敷の主人でございます。もう一度会いたいのです、それがわたくしとプロジェクターの願いです」
全く
午後6時
またもやゲージとぶつかった。
「あら、お客様かしら。私はゲージと名乗ってますわ。あっ、私の箱返して」
ゲージは箱を奪い取ると、走っていった。
「あれはゲージの箱でしたか」
知ってるよ。
午後8時
地下への階段を見ると、既にペンキだらけの状態になっていた。今回はペンキ缶を蹴飛ばして無い
「少々お待ちください」
この先は知ってるから先にプロジェクターの所へ戻る
午後10時
プロジェクターの所へ戻ると。
「もうすぐあらゆる難病を治すための薬が完成する」
何かプロジェクターが鍋をかき混ぜていた。
「後は少し煮込んでっと」
プロジェクターは鍋から離れると、またイスに座る
「お待たせいたしました」
やっとサポーターが帰ってきた。けど、足にペンキが付いてて足跡が
「ペンキ、足につけて来たのか」
今回は関係ないよ
「全く」
プロジェクターはペンキの足跡を辿って行った。鍋は、煮込みすぎて真っ黒になってる。ペンキ騒動で忘れ去られたようだ。
午後12時
何かが砕ける音がして急いでその方向に向かう。今度は
「教授。ありがとう。私の願い叶ったわ」
ゲージは破いた手紙を抱き締めていた
意識が暗転する