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未知への道

 ソフィアの同行を取り付けた扇は、優愛に話しかける。


「じゃ、町に向かうか」


「ええ、けどどっちに向かえばいいのかしら。センはどうやって向かうつもりだった?」


「道をたどって森を出てから考えようと思ってた」


 どうもこの森はそれなりに人の手が入っているらしく、人が五人ほど横に並んでも窮屈には感じない程度の広さをもった道が作られている。


 扇は森をさまよっている間に道を見つけ、優愛とソフィアが口論しているのが聞こえるまでその道を歩いていたのだ。


「えっ、道なんかあるの?」


 優愛が意外なものを聞いたというように目を丸くする。


「気がついてなかったのか? すぐそこにあるぞ」


 実際、歩いて一分もかからない距離にある。


 扇は二人に道を案内すると言って、歩き出した。


「へー、本当に道なんてあるのね」


 道に着くと優愛が感心したように辺りを見渡す。


「ワタシも全然気が付きませんでした」


 メイガルドにつれてこられてから一歩も動いていなかったソフィアもずっと近くにあった道に気が付いていなかったようだ。


「でもセン、道があってもどっちに歩いて行けばいいか分からないんじゃない?」


「まぁ、そこは勘で。どっちも外に通じてるかもしれないし、最悪行き止まりでも引き返せばいいだけの話だからな」


「道がどっちも外に通じていない可能性は?」


「森の中だけ道をくり抜く意味なんかないだろ」


「それもそうね」


 扇と優愛が二人で話していると、ソフィアが扇に話しかけた。


「あ、あの、朝比奈サンはどっちから歩いてきたんですか?」


「俺はあっちからだな」


 扇が自分の歩いてきた方向を指さすと優愛が言う。


「じゃあ、それとは反対の方向へ行きましょ」


「いいのか? 完璧にただの勘だぜ?」


「どっちが正解かなんて分からないんだからどっちだって一緒よ」


「それもそうか、ソフィアもそれでいいか?」


「は、はい」


 返事が硬い、どうもソフィアはまだ緊張をしているらしい。


 異世界につれてこられたショックとまだ扇と優愛に慣れていないせいだろう。


「三人は歩き出した、その先に何が待つのかも知らずに……」


「不吉なことを言うのはやめなさい!」


 扇が優愛に叩かれると、それを見ていたソフィアが小さく笑う。


 笑顔になったソフィアを満足げに見つめた後、扇はまだ見ぬ道の先へと足を向けた。

 

戦闘シーンになりませんでした、ごめんなさい。

予定していたページ数で物事が進まないっ!!

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