母と私でおる日々
わしは〇〇っちゅう名前で、老健でナースしとるシングルマザーじゃ。子どもはまだ小さくて、毎日バタバタじゃけど、なんとかやっとるんよ。
朝はもう戦争みたいなもんで、子どもを起こしてごはん食べさせて、保育園の準備して、自分も制服に着替えて……。「あー、もう間に合わん!」って毎朝思うんよ。でも、子どもが「おかあちゃん、おはよ!」って笑顔で飛びついてくると、疲れもふっとぶけぇ不思議じゃわ。
老健に着いたら、今度はお年寄りのみなさんのお世話が始まる。点滴したり、リハビリの手伝いしたり、入居者さんの話相手になったり……。「今日も頑張らんと!」って気合入れるんよ。でも、入居者さんが「ありがとうね」って笑うてくれると、ほんまに心があったまるんよね。
もちろん、しんどい日もあるで。残業で帰りが遅なったり、子どもが保育園で泣いとるって電話もあったりして。「ああ、もうどうしよう…」って思うこともあるわ。でも、夜に家に帰って、子どもと一緒に絵本読んだり、寝る前にぎゅーってすると、なんやろ…生きとる意味みたいなもんを感じるんよ。
わし、母親やけど、ナースやけど、それだけじゃ人生つまらんけぇな。ちょっとずつ自分の時間も作って、カフェ行ったり、友達とおしゃべりしたり、笑うことも大事にしとる。遅すぎることはないけぇ、毎日ちっちゃな楽しみを見つけて生きよるんよ。
この本では、わしの毎日のこと、泣いたこと笑ったこと、しんどかったこともぜーんぶ書いとるけぇ、同じようにがんばっとるお母ちゃんたちに、ちょっとでも共感してもらえたらええなぁ、っち思うとるんよ。