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君に呪いをかけてあげましょう。

作者: Shinomiya
掲載日:2023/07/17

はじめて書いた作品なので拙いところがあるとは思いますが、長い目で見ていただけると嬉しいです。


「君に呪いをかけてあげましょう。」

 そう言ったのは、誰よりも美しく賢いあの人だった。





*****


 夜中にふと目が覚めたら、あの人がわたくしの体に覆い被さっていた。

 どうして、と私が聞くとそんなこと君だって分かっているだろう?だなんて。

そうかしら、とわたくしがとぼけると、

そうだね…無駄口を叩いている暇はない…

 ふふっ、君に呪いをかけてあげましょう。とあの人は言った。


 わたくしはただ、受け入れるだけ。

なぜ、抵抗しないのかですって?

だって。

あの人になら何をされてもいいの。

ただそれだけ。


 何か、言い残したいことは?とあの人が言う。

ないですわ。

そうか。

ええ。


相変わらず、そんな質問をするなんて本当に馬鹿な人

言い残したいことを聞くなんて野暮でしょう。呪いをかけるというのに…

あの人、いいえ。レイリード・デ・ラ・クレイディアス皇太子殿下。

愛しのレイ。わたくしの最愛の人。でもこの思いは口には出せない。出してはいけない。

・・・さようなら。愛しい人。結局この言葉は18年間、一度も出せなかった。一度くらいは伝えたかった。


「じゃあね、ばいばい。安らかにお眠り。

君・・・幸せに・・・・・。」


涙の雫が一粒、二粒と顔に降ってきた。

最後の言葉は分からなったけれど、レイのその声を最後にわたくしの視界は真っ黒に染まった。



*****


1000年の時が経った時、聖女は目覚める。

最愛の人を忘れて。

そんな彼女と共に、世界も1000年の眠りから目覚めるのであった。



果たして、いつか彼女は思い出せるのだろうか。また出逢えるのだろうか。最愛の者と。


あの時彼女が聞き逃したのは、どこまでも彼女の幸せを願う一言だった。

「君だけはどうか、幸せに。」

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