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魔王家族と変わった戦友  作者: 闇影 夜
茜編
159/333

蒼が失った者

やっと追いついたぞ

しつこいぞ。お前。

それはこっちのセリフだ。

これ以上近づくとこいつの命はないぞ。

お前たち卑怯だぞ。

なんと言われようとどうだっていい。

人質のお前の娘の命はない。

こいつら全部まとめて始末してもいいんだぜ。

ごめん。私達が迂闊だったばっかりに。

何も言うな。お前達は俺の大切な家族だ。

見捨てる訳には行かない。

でもここで逃してたら後がどうなるか。

分かってる分かってるさ。でも家族を目の前で失う

よりましさ。もう誰も失いたくない。

そんな。

そろそろかなぁ。

何を言っている。

蒼兄さん。蒼葉。大変だ。

悪魔のみなさんが。

どうしたんだ。

命が尽きたそうです。

えっ。今なんて。

悪魔のみなさんが死んだって言ったんだよ。

全員みんな死んだ。

フハハ。そうかもうあいつら死んだか。

元魔王に付いたばっかりにみんな犠牲になったか。

残念だったな。どうだ人質はこいつらだけじゃない


つまりバラバラに行動して

どちらが犠牲になってもいいように

準備してたわけか。

少なくもお前とっては信頼に値する者達で、

お前は支えて来た奴らだ。

どうだ。悲しいだろう。悔しいだろう

俺たちを舐めてたようだな。

先手とは何重にも準備する物だよ。


貴様ら。そこまで落ちたか。

あの傷は深すぎたのか。

桜夜、白夜、秦夜、砂夜。あいつらが

こんな俺について来てくれた。

慕ってくれた。お前達には大きな借りがあるのに。

まだ返せてないのに。なんで。なんでなんだよ。


絶望したか。もう立てないか?

大切な物を失った気分はどうだ。

何も言い返せないだろう?

幼馴染の嫁も失い。身の回りの仲間も失い。

災難続きだな。ハハハ。なんて傑作なんて

面白いんでしょう。

お前は家族を守る為に仲間を失ったのさ。

究極の選択としてな。

そうだその顔が見たかったのさ。

何もかも失いかける次は家族に危険が迫るかも

しれない。そんな恐ろしいと思うその気持ち。

それは俺たちにとって極楽になる。


食ってる嫌がる。今すぐあいつを殺したい

あいつらの為にもすぐに。

憎みあいつらは絶対復習するそう考えた。

でもふっと頭によぎった

あいつらは復習など望んですらいないだろう。

殺した所で残るものは何も生まれないし

何も得られないだろう。

これは菜緒が死んだ時にもよぎった言葉だ。

お前達。娘達を離せ。

もう十分やっただろう。


まだだまだ終わらない。

まだ物足りない。

もっと感情をたぎらせろ。


地底住民の命を奪い、俺の身の回りの悪魔達にも

手を打った。他に何を奪うといいんだ。

俺はお前らに言いたい事がある。

『あんた達には無いのか。

命を燃やしてでも守りたい人。

命を賭けてでも守り抜きたい思う気持ちが。』


で。それで終わりか?

俺達には何も響かない。

もう後戻りは出来ないんだよ。

じゃまをするならお前も殺す。

お前だって例外じゃあない。

まだお前を生かして置くのはまだ面白い事が起きそうだからだ。ただそれだけの事だ。

俺達にはこいつはどうでもいい。

こいつらは変えてやるよ。

今度まだ下手な真似したら、次はないぞ。

じゃあな。


なんか大きなものを失った気分だ。

娘達は無事だったとは言え。

まさか代わりにあいつらが犠牲になるとは。

俺は一体これからどうしろといいんだ。

あーもう考えても考えてもまとまらない。

とにかく病院に行かないと。





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