魔王の感情
僕は侵略者の幹部が一人死神だ。
へーー
僕の話を聞け。こほん。
お前たちの邪魔しにわざわざ来たのだ。
話を聞いているのか。
聞いてる聞いてる。
やれ。野次と八朔じゃないか。
へえー侵略者側についたんだ。
なるほどね。面白い。
君達の先生と勇者は人工心臓なのは知ってる。
私達はそれが必要だ。
あの時二人は死んだが、その心臓は二人に受け継がれた。そうだろ。
それが目的だったわけか。
そのために邪魔しに来た訳か。
表では魔族と言っておきながら、
実は違うとみんなに伝えたらどうなると思う?
それを考えて見た前。
お前たちみたいな奴に渡すと思うか?
怪しい者に渡す事は出来きないな。
なら力ずくで奪わせてもらう。
お前らもそれでいいのか。
二度も先生と別れを告げるのか。
お前たちの大切な先生を失っていいのか。
俺は少なくても思いやりがあり、
優しく振る舞い、時には厳しい。
そんな生徒思いの生徒を失っていいのか。
先生はともかく、ニコさんはそっちの原因だろ。
お前ら知らないよな。
あの子の事。
あいつは水来の幼馴染で一番の親友だった。
あんな暴走した水来を救った奴は
あの子だ。被害を最小限にして、
あの子を止めたんだ。
裏切り行為も桜夜の本心ではない。
あの子もまた被害者だ。
嘘だ。あの顔。あの仕草全部一緒だったぞ。
アニメにもいただろう。全く同じ顔で、
見た目も一緒なのに性格や目的が違う存在が、
ドッペルゲンガーって奴か?
いや。本体が違う。
魂って言う奴だ。
多人格とか言うあれだ。
体は本人なのに魂だけが違う。
まさに桜夜はあれに近い存在だった。
俺が桜夜に直接話たのも、それを確かめるためだったし、普段大人しく忠誠をする魔族が、
いきなり欲望の為に動くとは考えにくい。
桜夜の行動を悪用されたと言う事だ。
だからあいつも自分なりに戦ってた。
もういい長話は沢山だ。
そんなの信じるか。
二人の命を犠牲にして生きる先生なんて
要らない。あの時死んだままなら良かったのに、
そんな事言うんじゃない。
生徒一人一人向き合う先生って良いじゃないか。
俺達家族はバラバラに性格だったけど、
なんかかんや一緒にいる。
大切なのはその気持ちに向き合って答えるべきじゃないか。
誰かが間違った方向に行けば、
そっちはダメと無理やりでも止められる。
誰かの為に必死に行動出来るのが本当の友情
じゃないのか。
俺はこの言葉は大好きだ。
お前たちもそうは思わないか。
誰かが困ってたら手を差し伸べる。
誰かが泣いてたら大丈夫と言って側にいてあげる。
そんな友情は輝いていないか?
うるさい綺麗事ばかり言いやがって。
もうお前達に振り回されるのは懲り懲りなんだ。
自分達で決めて、気に入らないなら壊す。
それが魔族のやり方だろ。
それは俺達が特殊なだけであって。
普通はしない。
誰かの為に動ける魔族。
それが俺が知る魔族だ。
だけど、少しずつ変わり始めている所もあるし
以外な一面もある。
そんなのあんたの想像だろ。
それは違う。俺達は自由も権利も俺達は
強制などしていない。
クラス替えだってそうだろ。
お前は今日からここな。こいつはあのクラスにな。
そんな発言した事あるか?
性格は曲がってても、根元からは
そうじゃない。
そう思わないか?
それは。確かに。
死神に着いて恨みをやるのもいいが、
君達は学生だ。
選んでいいんだ。
選択も未来もやりたい事だって。
その権利は誰にも出来ない。
そんな。そんな事って。
ここで刃向かうなら俺は止めない。
自由ではある。
あくまでも魔族として生きるなら裏切り行為は
許さないって言うだけで。人間として生きるなら、
俺達は止めない。
それのすれ違いで変わってしまうんだ。
考え方、言い方、捉え方によっては難しいように。
みんなバラバラの考えだっていい。
ここに住む一員だから。
まぁそれ以上言う事はない。
後は自分で決めろ。