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ある伝説
「マレット...リィニ...!?」
ファサーは驚いた。「あんたもマレットリィニの一族なんですかい...!?」
「ああ。ただ、ワシは元々女での。俗に言う、トランスジェンダーって奴じゃ。体は女だが心は男。じゃが、そんなものが当然あいつらに理解されるはずもなく、迫害されてきたわい。そんな生活に嫌気がさして、お主と同じようにこの国に来たわけじゃ。そして、ここで性転換手術を受けて、男となったわけじゃ。」「ところでお主、完全な男じゃな。なんで男が生まれるんじゃ?」ポールは聞いた。「ああ、それは自分にも分からないんですよ...。」ファサーは苦笑しながら答え
た。
そんな話をしていた時、急に、ポールが話し始めた。「お主、A国に関する伝説を知っているかな?」「いやぁ、知りません...。」
「お主、アダムとイブって知っとるか?」
「ええ、知ってます。それが何なんですか?」
「これはあくまでも伝説だと思って聞いて欲しいんじゃが...」
「アダムとイブはA国出身だという説がある。」
「...っ!?」
「少し長くなるが、聞いてくれるかの?」
「え、ええ。」