【マリン視点】緊急会議
エストとシオンのやり取りを見ていたマリンはエストをベッドに運んですぐ緊急会議を開いた。
バートン・アッシュ・クックをすぐテーブルに座らせる。
「緊急会議ですわ」
「奇遇だな。俺も厄介だと思っていた」
「厄介ですわね。エストさんは悪人ではありません。むしろ善人ですわ」
「ああ、悪人だったら楽だった」
「シオンはレアだけを見ている気がするぜ。問題があるのか?」
「問題はレアお姉さまですわ。エストさんを見てかわいそうに思ってますのよ。きっと身を引いた方がいいと思ってますわ。しかもエストさんに強く言えば、エストさんが自殺する可能性すらありますの」
「そう言う事か。分かってきたぜ。エストは公爵令嬢でしかも治癒士だ。レアなら公爵家のエストとシオンが結ばれた方がいいとか考えそうだぜ」
「それに、エストさんは繊細な感じっすよね。確かに自殺してもおかしくないっす」
「何かいい案があればすぐ出して欲しいですわ。無ければ、わたくしがエストさんに諦めてもらうよう言いますわ」
「マリン、確かに男の俺達が言うより、その方が柔らかく伝えることが出来る。だがマリンが悪者になる。そしてエストが自殺すればお前のせいになりかねん」
「覚悟の上ですわ」
「何も言わなくても、エストさんは死んでしまいそうで危ないっすよ」
「ですがいい案はありませんわ。それにシオン王子の前で自殺されたらレアお姉さまはシオン様と結婚しない可能性があります」
会議は沈黙の時が流れた。
そこにメイに支えられたエストが現れる。
「私は、皆から見たら出ていって欲しい邪魔者です。分かってるです。ここに来る前も駄目かもしれないって思ってたです。でもお、好きなのがとめられなぐでえ、ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい!」
マリンがエストを抱きしめた。
「辛い思いをさせましたわ。シオン様とレアお姉さまの恋以外の事で、わたくしに出来る事があれば何でもしますわ。シオン様と結ばれる事が大事なのは分かっていますわ!でもそれは出来ませんの!それ以外で出来る事なら何でもしますわ!」
エストとマリンは抱き合って泣いた。
シオンが急いで屋敷に入ってきた。
「グレー王国で事件が起きた」
この出来事がきっかけでエストは運命の恋に巡り合う。
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