2-1 英語-5(精読)
●精読
・精読の意義と学習法
正直、実際に英語を運用する上で複雑な文を精読出来なくてもそれほど困らないのですが、試験で出るから諦めて勉強するしかないです。あえて精読を学ぶメリットを挙げるならば、長文を読んでいてどうしても解読したい文章が出てきたときに、意味を正確に掴めることです。さて、こんな精読ですが、具体的な学習法はあまり知られておらず、ただ漫然と問題を解いて添削してもらって直す、の繰り返しだと思います。文法項目別に解説してある参考書もありますが、実際に試験場で目にするのは、何の文法事項が使われているかを自分で判断せざるを得ない、まっ更な文です。当然、文法事項別の理解や訳出の技術は必要ですが、主語を見つける方法など、一から考えるプロセスを身に付けることが最優先です。
・多読の優位性
和訳問題で、多少分からないところがあっても、大意を掴めていれば、考えて補完できることがあります。この「考えて補完」する力は、内容把握力に依存します。内容把握の頁で、要約を練習すれば良い、と書きましたが、これは大量に行ってこそ意味があります。多くの英文を読むことで、自分の知らないトピックの文章で合っても読みこなせる“体力”が身に付くからです。すると、別の疑問が生まれます。それは、「多く読むだけなら要約までしなくても良くないか?」というものです。確かに言いたいことは分かります。しかし、我々非ネイティブには、本当に読めているのかをチェックする指標が必要なのです。そのために「模範解答」のある要約訓練をお薦めしています。間違ったまま多読を行っても、それはただの「大量の誤読」になってしまうのです。