表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
課金ゲーで推しを育てるより、隣の社畜を「腸活」でイケメンにする方がコスパいい件  作者: 東雲みどり
第4章:バグ発生と、独占欲の暴走

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

39/102

第39話:美の暴力、オフィスに降臨

深夜二時。

 一ノ瀬の勤務するIT企業のオフィスビル。

 セキュリティゲートの前で、警備員が眠そうに立っていた。

「すみません」

「は、はい!? ……えっ?」

 警備員が飛び起きた。

 深夜のオフィス街に不釣り合いな、圧倒的な美女(私)が現れたからだ。

「開発部の一ノ瀬蓮に差し入れを持ってきました。緊急の『薬』です」

「え、あ、いや、部外者の方は……」

「彼の健康状態が著しく悪化しているとの連絡を受けました。もし彼が倒れて労災問題になったら、あなたが責任を取れますか?」

 私が冷徹な視線と理詰め(ハッタリ)で迫ると、警備員は気圧されて内線電話に手を伸ばした。

 数分後。

 エレベーターホールに現れたのは、ゾンビ化した一ノ瀬……ではなく、総務の高橋さんだった。

「えーっと、どちら様ですかぁ? 今、現場は戦場なんで、部外者お断りなんですけどぉ」

 高橋さんは私の全身をジロジロと見て、敵意を剥き出しにした。

 直感でわかった。こいつが「餌付け女」だ。

「一ノ瀬の……管理栄養士をしております、九条と申します」

「あー! あのお弁当の! ふーん、わざわざ来るなんて、必死ですねぇ」

 高橋さんが鼻で笑った。

 私は無視して、彼女の背後の自動ドアを見据えた。

 ガラス越しに見えるフロアの奥で、一ノ瀬が机に突っ伏しているのが見えた。

「どいて」

「は?」

「彼に『毒』を盛るのはやめてと言っているの」

 私は高橋さんを押しのけ(物理)、セキュリティゲートを強行突破した。

 ヒールの音が、静まり返ったフロアにカツ、カツと響き渡る。

 死んだような目をした社員たちが、一斉に顔を上げた。

 深夜のオフィスに舞い降りた、純白の異物。

 その圧倒的な「美の暴力」に、全員が言葉を失った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ