表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
課金ゲーで推しを育てるより、隣の社畜を「腸活」でイケメンにする方がコスパいい件  作者: 東雲みどり
第4章:バグ発生と、独占欲の暴走

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

35/102

第35話:グルテンvs腸活

私の予感は的中した。

 翌日の夜、一ノ瀬は死んだ魚のような目で帰宅してきた。

「……九条さん……やられました……」

 玄関を開けるなり、彼は崩れ落ちた。

 漂ってくる匂いで、私は事態を察した。

 ニンニク、焦げたチーズ、そして酸化した油の匂い。

「……イタリアンね?」

「はい……プロジェクトの打ち上げで……高橋さんが幹事で……」

 一ノ瀬が語った地獄の宴はこうだ。

 店は「ピザ食べ放題」のチェーン店。

 「一ノ瀬さん、たくさん食べてくださいね♡」と、高橋さんが次々と皿に取り分ける。

 

 ・山盛りのフライドポテト(酸化油)

 ・ベーコンとクリームのカルボナーラ(小麦グルテン+動物性脂肪)

 ・クアトロフォルマッジ(乳製品の塊+ハチミツ糖質)

 断ろうとする一ノ瀬に対し、上司や同僚も「最近付き合い悪いぞ」「食え食え」と加勢。

 四面楚歌の状態で、彼は一ヶ月守り抜いた「グルテンフリー&カゼインフリー」の誓いを破らざるを得なかったのだ。

「……お腹が、重いです。鉛を飲み込んだみたいに……」

「当然よ。一ヶ月かけて綺麗にした腸の絨毛じゅうもうに、小麦のグルテンがべっとりと張り付いたのよ。消化不良を起こしてガスが発生してるわ」

 私は彼のお腹に手を当てた。

 パンパンに張っている。

 腸が悲鳴を上げているのが聞こえるようだった。

「顔色も最悪ね。糖化でくすんでるし、明日の朝にはニキビができるわよ」

「ううう……助けてください、管理者様……」

 一ノ瀬が涙目で私を見上げる。

 その情けない姿に、呆れと同時に、どうしようもない庇護欲が湧き上がった。

「……仕方ないわね。緊急メンテナンスを行うわ。こっちに来なさい」

 私は彼の手を引き、寝室へと連れて行った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ