謎の本の落とし物
下手な文章ですが、よければ暇潰しにどうぞ。
俺の名は“タンナル”何処にでもいる普通の人間だ
それに最近になって魔王の復活する前兆があると
世界中で囁かれているみたいなんだ。
魔王の復活を阻止すべく、この“ザネラート王国”も
魔王が封印されている大陸に国一番の精鋭を派遣した。
そして国王陛下は、万が一に魔王が復活してしまった時に備え、近くの街や村から人々を国に集め
“英雄の祠”に祀られている聖剣“バルムンク”を
引き抜いた者を勇者とし、鍛えて迎え撃つ準備をしている所だ。
何の力も持たない俺も一応、王城へと行き謁見を受けに来たのだが…。
「おい、邪魔だ! どけよ!!」
後ろから怒気の混ざった声が聞こえてきた。
背後へ振り向くと大柄の男が何か文句を言いたげな顔をしていた。
「あの、何ですか?」と、そう聞いた途端、男は俺を心底馬鹿にした様な口振りで答えた。
「ここは、お前の様な軟弱者の来る所じゃねぇんだよ!」
すると男の後ろに並んでいる人達も俺に対して迷惑そうに言葉を投げかける。
「正直、貴方みたいな弱そうな奴が聖剣を抜ける訳ないでしょ。」
女戦士だろうか、それなりの手練れに見える人から言われる。
他にも色々言われた気がするが、この後は他に集まった人達の帰れコールが始まり、その場に留まるのが嫌になり村へ帰る事にした。
「はぁ…、別に俺は悪くないよな。」
そう呟きながら帰路へと足を進めながら考え事をする。
元々、俺は何の力も持っていない剣の才能も無ければ魔法が使えるわけでもない所謂、凡人というやつだ。
その途中の事だ、道の真ん中に一冊の本が落ちていた。
「あれ、誰かの落とし物かな?」
本を拾い、何の気なしに本を開くが何故か全てのページに何も書かれていなかった。
「なんだ、単なるメモ帳か何かか?」
何も書かれていなかった為、誰の者かも分からなかった為、とりあえず冒険者ギルドへ持って行き落とし物を届けた。
その後、“トロウ村”へと辿り着き家に帰る。
「ただいまー。」
「あら、早いのね? もう終わったの?」
母さんは、何やら嬉しそうだった。
「まぁ、早くで終わったよ。」
嘘をついた、怖じ気付いて逃げ出したなんて言えるわけがない。
疲れていたのか、眠気が一気に押し寄せてきた。
「母さん、今日は疲れたから早めにねるよ。」
「あら、ご飯は?」
「ごめん、食べれそうにない……。」
そう言って、部屋のベッドへ寝転んだ瞬間、夢の中へと誘われた。
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